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新春浅草歌舞伎@浅草公会堂 2016.1.23

今日は久しぶりの歌舞伎観劇。新春浅草歌舞伎を初めて見ます。新春浅草歌舞伎は昭和55年に復活して、今年で34回目の公演になるそうです。saraiは会場の浅草公会堂に行くことさえ初めての経験です。
朝11時からの開演に向けて、地下鉄の都営浅草線の浅草駅に降り立つとさすがに人気の観光地は人でぎっしり。久しぶりの浅草の賑わいにびっくりです。雷門を抜けて、仲見世通りを歩き、伝法院通りを左に進むと浅草公会堂に到着。ロビーは多くの人でいっぱいです。今日のチケットはソールドアウトだそうです。予約済のチケットを受け取り、まずはお弁当を調達。浅草今半の美味しそうな牛肉弁当をゲット。おやつとお茶も持って、3階の客席に上がります。1500円の高価なプログラムで予習しているとすぐに開演。

まずは中村米吉の年始ご挨拶(お年玉と言うんだそうです)です。口上に続き、マイクを持って、面白い話です。

続いて、最初の演目、三人吉三巴白浪です。初めて実演に接しますが、あまりに有名なお芝居なので、とても楽しめます。中村隼人演ずるお嬢吉三がなかなか艶やかです。有名な名セリフ・・・《月も朧に白魚の 篝も霞む春の空・・・》にはうっとりします。河竹黙阿弥の書いた七五調のリズミカルなセリフは素晴らしいですね。三人吉三が義兄弟になるところで幕。歌舞伎の楽しさ爆発です。

ここで休憩。お弁当をぱくつきます。歌舞伎はこういう庶民的な感じがいいですね。

続いて、舞踊の《土佐絵》。こういうゆったりした日本舞踊は正直、どこがいいのか、よく分かりません。バレエのように優雅な舞踊じゃありませんからね。でも、清元の素晴らしい歌と三味線には聴き惚れます。ぼーっと見ているうちに幕。

ここでまた休憩。残りのお弁当とおやつをいただきます。

最後は、与話情浮名横櫛です。これも初めて実演に接しますが、またまた有名なお芝居なので、とても楽しめます。中村米吉演じるお富はなかなか、いい味を出しています。お芝居に引き込まれているうちに、遂に尾上松也演じる切られ与三郎の名セリフになります。《え、御新造(ごしんぞ)さんぇ、おかみさんぇ、お富さんぇ、いやさ、これ、お富、久しぶりだなぁ。 》。驚くお富に対して、名セリフは続きます。《しがねぇ恋の情けが仇(あだ) 命の綱の切れたのをどう取り留めてか 木更津からめぐる月日も三年(みとせ)越し・・・》。いやあ、いいですね。尾上松也のセリフ回しもなかなかのものです。そして、世話物の歌舞伎らしく、最後は中村錦之助演じる和泉屋多左衛門の粋な計らいでお富と与三郎が結ばれ、思わず、ほろっとしてしまいます。やっぱり、歌舞伎はいいなあ。こういうものを見ていると日本人に生まれてよかったと思ってしまいます。saraiは歌舞伎では世話物が好きなんです。本質的にウェットな体質なんです。オペラでも映画でもラブストーリーとか、世話物っぽいものに感銘を受けます。

満足したところで今日の新春浅草歌舞伎の第一部はおしまい。この後、第二部がありますが、それは見ません。

今日の公演内容は以下です。

《第一部》

1.三人吉三巴白浪(さんにんきちざともえのしらなみ) 大川端庚申塚の場

2.土佐絵(とさえ)

3.与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし) 源氏店の場
    
主な出演者

 尾上松也
 坂東新悟
 中村隼人
 中村国生
 中村米吉
 坂東巳之助
 中村錦之助

ところで、会場を見渡すと、若い女性が大半です。意外な印象ですが、それを配偶者に言うと、「馬鹿ねえ。歌舞伎は出演者がみんな男ばっかりでしょ。当然よ。」。なるほどね。納得です。それに今日の新春浅草歌舞伎は中村錦之助以外はみんな若い役者さんばかりですから、尚更なんでしょう。

浅草公会堂を出ると、ますます、浅草は賑わっています。折角ですから、浅草寺に初詣に行きましょう。人波をかき分けながら、浅草寺へ。ともかく、お賽銭を上げて、初参りを済ませます。また、混み合う仲見世を通って、帰路に着きます。ここからはスカイツリーも間近に見えるんですね。これで何となく、お正月も終わった気分になります。って・・・とっくにお正月は終わってますね。暇なsaraiはまだ、お正月気分が抜けてなかっただけです。


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