ウィーンの路地散策:ジンガー通りのドイツ騎士団の館
庶民的なオーストリア料理のラインターラー・バイスルReinthaler's Beislで美味しいランチをいただいて、お店の外のドローテーア小路Dorotheergasseに出ます。路地を歩いてグラーベン通りGrabenに出ると、バーベンベルク家のレオポルト3世の像が待っています。かって、グラーベン通りはバーベンベルク家の居城のあったアム・ホーフを守る濠(ドイツ語でグラーベンGraben)でした。

グラーベン通りをシュテファンズプラッツStephansplatzに向かって歩きます。聖シュテファン大聖堂Domkirche St. Stephanの尖塔が見えています。

シュテファンズプラッツに到着。ここはウィーンの中心という感じですね。

こちらはケルントナー通りKärntner Straße。ますます人が繰り出してきましたね。

ここからジンガー通りSingerstraßeの方に歩いていきます。

通りの左手に塔が見えてきます。ドイツ騎士団教会Deutschordenskircheです。音楽家にゆかりの場所なので立ち寄ってみましょう。

ドイツ騎士団教会が間近です。

ドイツ騎士団の館Deutschordenshausの前に立ちます。塔はドイツ騎士団の館に付属の教会の塔です。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

ドイツ騎士団の館の中庭に入ります。建物の壁は蔦がからまり、騎士団の黒十字の旗もぶら下げられています。

ここはモーツァルトやブラームスも滞在したことがあります。モーツァルトはここに滞在中に、ザルツブルグ大司教コロレド伯と決別したことが知られています。このドイツ騎士団の館はザルツブルグ大司教コロレド伯の伯父カール・コロレド伯爵邸だったので、ザルツブルグ大司教コロレド伯のウィーンでの定宿になっていました。大司教に雇われている身分だったモーツァルトも、ここに呼びつけられて宿泊していました。音楽家としての仕事をこなしているときに大司教との軋轢が高まって決別することになり、結果的にザルツブルグを離れて、ウィーンで生計をたてる音楽家の道を進むことになります。モーツァルトにとって、ここでウィーン時代が幕あけすることになる記念すべき場所です。そう思いながら中庭に立っていると、モーツァルトの熱い思いが感じられるような気がします。

見上げると、総ガラス張りの2階と3階の回廊が目に入ります。美しい建物です。

中庭の奥には建物を抜けるアーチがあります。奥に抜けてみましょう。

中庭の奥もまた別の中庭のようなところです。駐車場のようになっています。実はここは紅茶屋さんのハース&ハースの裏庭のようなところです。ですから、ハース&ハースの建物を抜けると、聖シュテファン大聖堂の前に出ることができます。

また、アーチに戻りましょう。

アーチの中の銘板を見ると、ウィーン・モーツァルト協会の名誉会員が記載されています。ヘンリック・シェリングやオットー・シュトラッサーの名前もあります。この辺りにウィーン・モーツァルト協会があるんでしょうか。

また、ドイツ騎士団の館の中庭に戻ります。この中庭はバルコニー構造の中庭になっていて、パヴラッチェンPawlatschenと呼ばれています。住居の入口をバルコニーから入るようにして、建物のコストを抑えているのだそうです。

パヴラッチェンは普通はむき出しになっていますが、ここはガラス張りになっているので、少々高級ですね。

ドイツ騎士団の館の入口の横手に、教会の目立たない小さな扉があります。ちょっと入ってみましょう。

ドイツ騎士団教会の内部を見学します。
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