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ブリュッセルで美術三昧:エクセル美術館はベルギーの作品が充実、そして、何故かロートレックも・・・

2015年7月4日土曜日@ブリュッセル/5回目

ブリュッセルBruxellesのエクセル美術館Musée d'Ixellesに入館します。とても広い展示スペースです。めぼしい作品を探しながら、どんどん奥に進みます。

ややっ、クノップフの作品があります。
クノップフの《シメール(キメラ)》です。1910年、クノップフ52歳のときの作品です。題名のキメラはギリシア神話に登場する怪物で、ライオンの頭と山羊の胴体、毒蛇の尻尾を持っています。画面の中央下に描かれています。その背後にはクノップフの妹マルグリットが描かれています。幻想的なイメージが感じられる素晴らしい作品です。

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クノップフの《肩(イギリス人女性)》です。制作年不明のデッサンです。ちょっと見た目にはクノップフの妹マルグリットがモデルかと思いましたが、題名からすると、もしかしたらラファエル前派のモデルのジェーン・モリスのようにも見えます。クノップフはバーン・ジョーンズとも親交があったので、彼の恋人だったマリア・ザンバコがモデルかもしれません。クノップフは妹のマルグリットにぞっこん入れ込んでいたので、彼女以外を描いていたとすると大変例外的なことです。

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クノップフの《反抗》です。1893年、クノップフ35歳のときの作品です。クノップフの妹マルグリットが丹念に描き込まれた作品です。異常なほどの妹への愛情が感じられます。

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次はジェームズ・アンソールの《嵐を鎮めるキリスト》です。1900年、アンソール40歳のときの作品です。自然と宗教を描き込んだ力作です。こういうアンソールがあるんですね。

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次はエミール・ベルクマンスの《直射日光で石鹸を使わないでください》です。1897年、ベルクマンス30歳のときの作品です。エミール・ベルクマンスはベルギーのリエージュ生まれの画家にして、ポスター作家で、20世紀初頭に活躍しました。漫画っぽいデザインがお洒落ですね。

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次は何とロートレックの作品がずらっと並んでいます。

ロートレックの《エルドラド(アリスティード・ブリュアン)》です。1892年、ロートレック28歳のときの作品です。モンマルトルが生んだ伝説の歌手アリスティード・ブリュアンが描かれた石版画のポスターです。写楽の役者絵の影響を受けて、ロートレック独自の作風を確立した傑作です。

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ロートレックの《ジプシー》です。1899年、ロートレック35歳のときの作品です。アントワーヌ劇場の宣伝ポスターですね。

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ロートレックの《喜びの女王》です。1892年、ロートレック28歳のときの作品です。デフォルメの完璧さ、それに洒脱さが見事な作品ですね。

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ロートレックの《メイ・ベルフォール》です。1895年、ロートレック31歳のときの作品です。アイルランド出身の歌手で踊り子の通称「メイ・ベルフォール」ことメイ・イーガンが「プティ・カジノ」に出演するときに制作されたポスターです。

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ロートレックの《シンプソンのチェーン》です。1896年、ロートレック32歳のときの作品です。自転車とチェーンを製造する英・シンプソン社のパリ支店のために制作されたポスターです。ロートレックは自転車競技にも大変興味を持っていたようです。

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次はポール・デルヴォーです。
ポール・デルヴォーの《窓辺》です。1936年、デルヴォー39歳のときの作品です。フリードリヒの有名な《窓辺の婦人》を意識した作品でしょうが、デルヴォーも只者ではありません。婦人が窓の外にいるというトリッキーな構成になっています。

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ポール・デルヴォーの《埋葬》です。1951年、デルヴォー54歳のときの作品です。ポール・デルヴォー美術館でも骸骨を素材とした作品を多く見ました。あまりsaraiの好みではありません。

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次はルネ・マグリットです。
ルネ・マグリットの《幸福な贈与者》です。1966年、マグリット68歳のときの作品です。先ほど《マグリットの家》でもほとんど同じ構図の作品《王の美術館》を見ましたが、この作品はさらにマグリットらしさが満載で素晴らしい作品です。

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ルネ・マグリットの《呪い》です。1963年、マグリット65歳のときの作品です。何てことない青空と白い雲ですが、これこそマグリットです。この当たり前の絵がシュールです。

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最後はジャン・デルヴィルの《魂の愛》です。1900年、デルヴィル33歳のときの作品です。ジャン・デルヴィルはベルギー象徴主義の画家です。ラファエル前派からの発想をもとに自己の作風を磨き上げました。この美術館で初めて知った画家です。何故か、この作品に惹かれるものがありました。クノップフ同様、両性具有美を描き出しています。今後、ちょっと気になる画家の一人です。いぜれにせよ、象徴主義の画家は気になる人が多いですね。

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エクセル美術館の総括としては、素敵なクノップフの絵があったのが大収穫。デルヴォーやマグリットがあるのはベルギーだから当然かな。クノップフ、デルヴォー、マグリットというベルギーの画家の作品が見られたのでここを訪問したのはよしとしましょう。何故か、ロートレックの作品も揃っていて、得した気分。時間的に余裕のある方は訪問してみてください。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
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