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ティーレマンが振るとワーグナーの音楽が輝く!!《ラインの黄金》シュターツカペレ・ドレスデン@サントリーホール 2016.11.18

ティーレマンの指揮はやはり凄いです。やや地味な印象の《ラインの黄金》もティーレマンが振れば、こうも輝かしい響きになるのですね。ティーレマンが振るワーグナーのオペラを聴くのはウィーン国立歌劇場での《パルジファル》に続いて、2回目ですが、その素晴らしさに圧倒されてしまいます。ティーレマンにはワーグナーが一番、似合っています。今日は終始、椅子に座ったままでの指揮で、それほどの大きなアクションもありませんでしたが、それでこの迫力でした。終幕後、振り返ったティーレマンの顔は大変紅潮していましたから、なかなかの熱気に満ちた指揮だったようです。

今日のオペラはコンサート形式ではなく、ホールオペラです。舞台後方の巨大なパイプオルガンの下に中空のミニステージを設置して、一夜限り(実際は日曜も公演があるので2夜限り)のサントリー歌劇場の出現です。ミニステージの下のオーケストラが陣取る舞台がまるでオペラハウスのオーケストラピットのようにも見えます。ワーグナーの楽劇はシンプルな舞台セットでOKなので、こういう形式で十分にオペラの上演が可能です。この調子で来年もティーレマンが《ワルキューレ》をやってくれないかと淡い望みを抱いてしまいます。4年かけてのリング上演です。

歌手はちゃんと衣装を着けての登場です。最初から圧倒的な歌唱を聴かせてくれたのはアルベリッヒ役のアルベルト・ドーメンです。まるで主役のような堂々たる歌唱。ミヒャエル・フォッレのヴォータンもよかったのですが、食ってしまった印象があります。そういえば、2年前にバルセロナのリセウ劇場で《ワルキューレ》を聴いたときには、ドーメンが素晴らしいヴォータンを歌ってくれました。今日もドーメンのヴォータンでもよかったんでしょうが、やはり、アルベリッヒはキーになる登場人物なので、ドーメンが歌ったのが正解なんでしょう。とは言え、ドーメンとフォッレを入れ替えたら、どうだったんだろうという興味もあります。藤村実穂子のフリッカもやはり、期待通りの素晴らしさ。ますます、声に磨きがかかってきたようです。ただ、歌う場面が少ないのが残念なところです。やはり、2年前のバルセロナのリセウ劇場での《ワルキューレ》でも彼女がフリッカを歌いましたが、こちらは出番が多かった分、その素晴らしさが際立っていました。これ以外の歌手も粒よりで素晴らしい歌唱を聴かせてくれて、満足しました。

とは言え、この舞台での主役はティーレマンであり、彼が指揮したシュターツカペレ・ドレスデンです。このコンビの演奏を聴くのは昨年の2月のサントリーホールでのブルックナーとR・シュトラウス以来、約1年半ぶりですが、その美しい響き、それでいて、重厚な迫力もある響きは見事です。ウィーン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団に並ぶ存在ですね。もうすぐバイエルン放送交響楽団も聴けますが、どうでしょうね。もちろん、ベルリン・フィルも忘れたわけじゃありません。来週はオペラではなく、コンサートでティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデンのR・シュトラウスを聴きますので、そのときに詳細な感想を書きましょう。

キャストは以下です。

  指揮:クリスティアン・ティーレマン
  演出:デニー・クリエフ

  ヴォータン:ミヒャエル・フォッレ
  フリッカ:藤村実穂子
  フライア:レギーナ・ハングラー
  アルベリッヒ:アルベルト・ドーメン
  ミーメ:ゲアハルト・ジーゲル
  ローゲ:クルト・シュトライト
  ドンナー:アレハンドロ・マルコ=ブールメスター
  フロー:タンセル・アクゼイべク
  ファーゾルト:ステファン・ミリング
  ファフナー:アイン・アンガー
  ヴォークリンデ:クリスティアーネ・コール
  ヴェルグンデ:サブリナ・ケーゲル
  フロスヒルデ:シモーネ・シュレーダー
  エルダ:クリスタ・マイヤー
  管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン

ああ、やっぱり、バイロイトでティーレマンを聴きたくなりました。それもリングとパルジファル。2020年以降にそれは実現するんでしょうか。今回は予習はバイロイトのライブを中心に聴きました。

 1956年 クナッパーツブッシュ バイロイト音楽祭 ホッター、ナイトリンガー、グラインド
 1958年 クナッパーツブッシュ バイロイト音楽祭 ホッター、アダム、グラインドル
 1958年 ゲオルク・ショルティ ウィーン・フィル ロンドン、スヴァンホルム、フラグスタート、ナイトリンガー
 1980年 ピエール・ブーレーズ バイロイト音楽祭 マッキンタイア、サルミネン、シュヴァルツ、ベヒト

クナッパーツブッシュの迫力は言うまでもありませんが、今回、ティーレマンを聴いて、彼こそ、クナッパーツブッシュを継ぐものという思いを強くしました。



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       ティーレマン,

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
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