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最後のパリ散策:オルセー美術館(2)

2015年7月9日木曜日@パリ/12回目

印象派の殿堂、オルセー美術館Musée d'Orsayで名画の数々を鑑賞中です。

ベルト・モリゾの《ゆりかご》です。1872年頃に描かれた作品です。ベルト・モリゾは印象派を代表する女流画家です。姉エドマと、その2人目の娘ブランシュの姿を女性ならでは優しい目で描いた傑作です。1874年開催の第1回印象派展に出品されました。

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ベルト・モリゾの《蝶々捕り》です。1874年頃に描かれた作品です。1874年、姉エドマの嫁ぎ先のパリ近郊モンクールを訪れて制作しました。捕虫網を持ってこちらに対峙して立つ姉エドマとその娘のブランシュ、ジャンヌをモデルに描いたものです。素晴らしい作品ですね。一見して、モネの作品と誤認するほどの完成度の高いものです。

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ベルト・モリゾの《舞踏会の装いをした若い女性》です。1879年頃に描かれた作品です。舞踏会の華やかさとそれに参加した女性の張りつめた緊張感が伝わってくるような作品です。単なる描写を超えて、空気感までが描き込まれています。印象派の真骨頂ですね。

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このベルト・モリゾはエドゥアール・マネの絵のモデルも務めていました(正確には務めさせられていた?)。
エドゥアール・マネの《すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ》です。1872年頃に描かれた作品です。作品そのものよりもモデルのモリゾの美しさが印象的な作品です。モリゾがモデルになったモネの作品としては、《バルコニー》も有名です。

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ギュスターヴ・カイユボットの《屋根の上の雪、パリ》です。1878年頃に描かれた作品です。裕福な家庭で育ったカイユボットは印象派の画家たちのパトロンとして、印象派絵画をコレクションして、オルセー美術館の印象派コレクションの基盤を作りましたが、近年、画家としての再評価も進んでいます。パリの街の雪の風景を描いたこの作品も見事な出来です。

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クロード・モネの《モントルグイユ街、1878年6月30日の祭日》です。1878年に描かれた作品です。この作品は1878年6月30日、3回目のパリ万博の成功を記念に催された祝祭の喧騒が描かれています。ナポレオン3世による第二帝政は普仏戦争での敗北をもって終焉し、パリ・コミューンの蜂起の後、街の中で市民が集まることが禁止されていたため、久々に行われた、この祭りは大いに盛り上がりました。モネは絵の具箱を抱えてモントルグイユ通りを歩いていましたが、そのとき適当なバルコンを見つけて、そこの階まで上がり、絵を描かせてもらえるように頼み込みました。そこの女主人の許可を得て描いた絵がこの作品です。この6月30日は当時のジュール・デュホール政府が、博覧会開催中のこの日を「平和と労働の日」として祭日と制定しましたが、2年後の1880年の法律によって廃止され、7月14日が新たに祭日と決められました。フランス共和国の成立を祝う日であるパリ祭です。なお、この日、モネは別の場所でも同様の作品《サン=ドニ街、1878年6月30日の祭日》(ルーアン美術館所蔵)を描いています。よほど、モネもこの祝祭に浮き立っていたようです。

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クロード・モネの《サン・ラザール駅》です。1877年に描かれた作品です。有名なサン・ラザール駅の連作7枚のうちの1枚です。この連作を描くためにモネはわざわざ駅の近くにアトリエを借りて、連作を制作しました。もっともお金に困っていたモネがアトリエの費用を負担できるわけはなく、友人のカイユボットに借りてもらったようです。それにしても、この作品は大きな駅の構内と蒸気機関車のもくもくとした煙という、およそ絵の題材になりにくいものを見事に空気感まで描き尽くした大傑作です。当時はまだコンクリート製のプラットホームがありませんでしたが、現在でもほぼ同じ形のサン・ラザール駅を見ることができます。機関車の先の巨大な空間はユーロッパ広場です。この作品は1877年に開催された第3回印象派展に出展されましたが、当時の評判はさんざんだったようです。この作品がいかに先進的な絵だったか、分かりますね。

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ピエール=オーギュスト・ルノワールの《女性の肖像、ジョルジュ・アルトマン夫人》です。1874年に描かれた作品です。この女性は、早くからルノワールに目を掛けてくれていたコレクターで音楽編集者のジョルジュ・アルトマンの妻です。豪華なドレスを身にまとった女性を堂々たる姿で描いています。室内の豪華さも目を惹きます。しかし、ルノワールの描く女性はどうして、みんなボリュームたっぷりなんでしょう。豊満さが美をあらわしていたんでしょうか。

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ピエール=オーギュスト・ルノワールの《ヴェールをつけた若い女性》です。1875年~1876年に描かれた作品です。後ろ姿が描かれて、横顔が少しだけ見える謎のような絵です。あえて、モデルの顔をはっきりと描かなかったのは何故でしょう? 後ろから描き、さらにヴェールで顔を隠すという念の入れ方です。かえって、この女性への興味がわきますね。

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ピエール=オーギュスト・ルノワールの《ジョルジュ・シャルパンティエ夫人》です。1876年~1877年に描かれた作品です。ルノワールはシャルパンティエ家の家族の絵をよく描いています。ジョルジュ・シャルパンティエはフロベール、ドーデ、ゾラなどの作品を出版していたジョルジュ・シャルパンティエ書房を経営する出版業者でした。しかし、これらの作家の作品を出版したために経営的には立ちいかなくなり、破産しました。この作品はシャルパンティエ夫人のブルジョワ階級の豊かさを余すところなく描いています。幸福を描く画家、ルノワールの真髄ですね。

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ピエール=オーギュスト・ルノワールの《ブランコ》です。1876年に描かれた作品です。ルノワールの代表作《ムーラン・ド・ラ・ギャレット》と同時期に描かれた傑作です。当時ルノワールが借りていた家(コルトー街12番地)のブランコのある大きな庭園で過ごす人々を描いた作品で、ブランコに乗る女性は《ムーラン・ド・ラ・ギャレット》にも登場する若き女優ジャンヌをモデルに描かれたと言われています。木漏れ日を浴びて、幸福感にあふれる光景を描いたこの作品は《ムーラン・ド・ラ・ギャレット》同様、ルノワールの真骨頂とも言える永遠の名画と言わざるをえませんね。

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まだまだ、印象派の作品群は続きます。



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