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オペラ《皇帝ティトの仁慈》クルレンツィス指揮ムジカエテルナ セラーズ演出@ザルツブルク・フェルゼンライトシューレ 2017.7.30

何の気なしに、ザルツブルク音楽祭でモーツァルトのオペラを聴こうと思ってチケットを買いましたが、クルレンツィス指揮ムジカエテルナは今や、飛ぶ鳥を落とす勢いの指揮者と古楽オーケストラ。saraiの今までの音楽の価値観を打ち砕くような演奏で、戸惑ってしまいました。とても簡単に書ける内容ではありません。詳細は帰国後、書きましょう(覚えていれば・・・)。

それにしても、saraiの音楽人生を集大成したハイティンク指揮ウィーン・フィルのマーラーの交響曲第9番を聴いた直後、saraiの音楽の価値観をひっくりかえすようなオペラを聴くことになるとはね。

これが今まで聴いてきたモーツァルトと同じものとは信じられません。歌劇「皇帝ティートの慈悲」の中に大ミサ曲 ハ短調 K.427(K.417a)、アダージョとフーガ ハ短調 k.546、フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K.477(479a)を挿入した重厚な内容になっています。
クルレンティスの登場がまず、ユニークです。真っ暗闇の中、懐中電灯を持って、指揮台に上がります。したがって、入場の拍手はできません。その指揮ぶりはまるで鳥が舞うような風情。それに呼応するオーケストラ、ムジカエテルナは立奏です。クルレンティスの舞に合わせて、体を揺り動かしながらの演奏で、まるで体全体を使って演奏しているようです。その音楽の生き生きしていること・・・他と比べられるレベルではありません。究極のバロックオーケストラです。鍵盤奏者はハンマークラヴィーア(フォルテピアノ?)を見事に奏します。しかも女性のマリア・シャバショワは音楽だけでなく、実に可愛い!! ハンマークラヴィーアは2台あり、時として重奏します。
書いていれば切りがありませんが、第1幕後半のセストの有名なアリアではクラリネット奏者が舞台上でセストと絡みながらの演奏。いかにモーツァルトがたくみにクラリネットを使ったかが明確になります。見事な音楽作りでした。
歌手たちはある意味、無名の妙な人たちの集団ですが、クルレンティスにかかると、そこらの有名歌手には及びもつかない素晴らしい歌唱を聴かせてくれます。
いやはや、大変な感銘を受けました。それとともにsaraiが今まで聴いてきた音楽は何だったのかというショックにも見舞われました。これからの音楽はこういうものになるのでしょうね。ピリオド奏法も新しい段階に入り、いよいよ、モダン楽器のオーケストラが駆逐されていくような予感も覚えます。第2、第3のクルレンティスは現れるのでしょうか。

今日のプログラムは以下です。

 モーツァルト:歌劇「皇帝ティートの慈悲」KV 621

 指揮:テオドール・クルレンツィス
 管弦楽・合唱:ムジカエテルナ
 演出:ピーター・セラーズ

 皇帝ティト:ラッセル・トーマス
 ヴィッテリア:ゴルダ・シュルツ
 セルヴィリア:クリスティーナ・ガンシュ
 セスト:マリアンヌ・クレバッサ
 アンニオ:ジャニーヌ・ドゥ・ビク
 プブリオ:ウィラード・ホワイト

日本でも、このクルレンティス&ムジカエテルナのオペラは無理でも、コンサートを早く催すべきでしょう。日本の音楽界が世界の潮流から遅れてしまいます。

あっ、そう言えば、ピーター・セラーズの演出にはまったく触れませんでした。難民問題、世界融和、世界の指導者の問題など、喫緊の課題を満載した内容でした。賛否両論あるでしょう。


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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       クルレンツィス,

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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