ガルミッシュ・パルテンキルヒェンはR・シュトラウスの町:旅の12日目

ヴィースの教会からは直通のバスでガルミッシュ・パルテンキルヒェンに向かいます。ちょっとしたトラブルでガルミッシュ・パルテンキルヒェンへの到着が1時間近く遅れたので、ホテルにチェックインする前にR・シュトラウスのお墓と山荘を訪れます。配偶者からは遅くなったので、墓地はクローズしてるんじゃないのって、指摘されます。場所は事前に把握していたので、ガルミッシュ・パルテンキルヒェンの駅前から4番のバスで向かいます。市内バスもバイエルン・チケットが有効です。墓地の入り口の建物に着くと、扉は施錠されています。あせって、横に移動して、手当たり次第に入り口らしき戸を開けてみると、施錠していないところがあり、無事、墓地内に入れます。墓地内のR・シュトラウスのお墓はほぼ分かっていたので、一直線でお墓に向かいます。順番に見ていくと、R・シュトラウスのお墓を無事、発見。ひとしきり、リーガースベゴニアで飾れた美しいお墓を眺めます。

その後、PCを取り出して、フェリシティ・ロットの歌う「4つの最後の歌」を聴きます。森閑とした墓地に美しい音楽が流れます。すると、その音楽に触発されたかのようにさっきまで青空だった空がにわかに暗くなり、雨がぽつり、ぽつり落ちてきます。おまけに、雷鳴まで響きます。R・シュトラウスの霊が目を覚ましてしまったかのようです(アルプス交響曲みたいですね)。傘をさして、お墓の前に座り込んで、「4つの最後の歌」の終曲、Im Abendrotを聴いていると、音楽が心に沁みてきます。まさに今は黄昏時です。4曲聴き終えて、お墓にそっと別れを告げます。バスに乗って、街に戻る頃には雨も上がり、ツークシュピッツェ山に虹がかかっています。R・シュトラウスからのご挨拶でしょうか。
次いで、R・シュトラウスの山荘に向かいます。地図を片手に歩いていくと、高級住宅街の一角に山荘が見えてきます。入り口の鉄柵には、RとSの文字が組み込まれています。その先、芝生の向こうに美しい山荘が見えます。垣根沿いで山荘を見ながら、フェリシティ・ロットの歌う「明日の朝Morgen」を聴きます。美しい山荘の空間に最高に美しい旋律が流れます。

R・シュトラウスの町、ガルミッシュ・パルテンキルヒェンを訪れて、本当によかったという感慨が心に広がります。イタリアの盗難事件で失ったIPODは既にありませんが、新しいPCを急遽、セットアップして、自宅サーバーから何とかダウンロードできたフェリシティ・ロットのR・シュトラウス・アルバムはsaraiの心を優しく慰撫してくれました。シュヴァルツコップの絶唱は帰国後、自宅でゆっくりとこのガルミッシュ・パルテンキルヒェンに心を馳せながら、聴くことにしましょう。
感動のガルミッシュ・パルテンキルヒェン訪問でした。
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