プロコフィエフ/ショスタコーヴィチ ネルソンズ&ウィーン・フィル トリフォノフ@ザルツブルク祝祭大劇場 2017.8.6
前半のプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番はトリフォノフの一人舞台。そうはがんがん弾きまくるタイプではありませんが、曲が曲ですから迫力十分。ものすごい音量というよりも切れのよいタッチが心地よく感じます。抒情的なパートでの雰囲気は素晴らしいです。いずれにせよ、この難曲をパーフェクトに弾き切ってしまいました。恐るべきテクニックの持ち主であることは間違いありません。
後半は前日のオペラに引き続いて、ショスタコーヴィチの作品をウィーン・フィルで聴きます。ショスタコーヴィチはそうウィーン・フィルに向いた曲には思えませんが、さすがに見事な演奏。ただ、やはりネルソンズの指揮よりも師匠格のヤンソンスに一日の長があります。昨日も書いた通り、暴力的とも思える爆演がすさまじかったんです。ネルソンズは熱血漢ではありますが、むしろ、静謐なパートでの弦楽合奏が素晴らしい感じ。でもネルソンズの指揮というよりもウィーン・フィルの素晴らしさかもしれません。弦のアンサンブルに比べて、管のアンサンブルがあまりよくなかったのはどうして?
今日のプログラムは以下です。
指揮:アンドリス・ネルソンズ
ピアノ:ダニール・トリフォノフ
管弦楽:ウィーン・フィル
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番
≪アンコール≫ プロコフィエフ:束の間の幻影??
≪休憩≫
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」
ところで、これまでのウィーン・フィルのマーラー2回とオペラ1回のコンサートマスターはホーネックで隣にはダナイローヴァが座っていました。昨日は夜のオペラだったので、今朝のコンサートのコンサートマスターは誰なんだろうと思っていたら、シュトイデが登場。しかし、コンサートマスター席の隣に座ります。コンサートマスターは新しく4人目のコンサートマスターになった人のようです。saraiは初めて見ます。ジョゼ・マリア・ブルーメンシャインですね。ケルンWDR響のコンサートマスターだったそうです。ライナー・キュッヒルの後任ということで30歳以上も若返りました。今日はショスタコーヴィチでソロもありましたが、まずまず、美しい響きの演奏。ウィーン・フィルらしい響きにはこれから変身していくのでしょうか。
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