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ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスへの助走:交響曲第6番《田園》②ウィーン・フィル1回目

ティーレマン+ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲チクルスの第3日(11月15日(金):交響曲第6番、第7番)のプログラムについて、聴いていきます。

なお、予習に向けての経緯はここ
交響曲第1番についてはここ
交響曲第2番についてはここ
交響曲第3番《英雄》についてはここ
交響曲第4番についてはここ
交響曲第5番《運命》については1回目はここ、2回目はここ、3回目はここ
交響曲第6番《田園》については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第7番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここ、5回目をここ、6回目をここ
交響曲第8番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ
交響曲第9番については1回目をここ、2回目をここ、3回目をここ、4回目をここに書きました。

(全予習が完了したので、全予習へのリンクを上記に示します。参考にしてくださいね。)

今回は交響曲第6番ヘ長調《田園》Op.68の2回目、ウィーン・フィルのCDのうち、1970年以前のものを聴いていきます。

では、録音年順に感想を書いていきます。

ワルター 1936年録音 モノラル

 これはワルター指揮の3枚のCDのうち、最初の録音になります。SP盤からの復刻ですが、鑑賞に差支えのない綺麗な音質で聴くことができます。復刻技術が向上し、音楽ファンには嬉しい時代になりました。

 第1楽章、ふっくらした演奏です。さすがに演奏スタイルは古めかしく感じます。しかし、意外に元気のよい表現です。それにテンポのノリもいいです。若き日のワルターですね。と言っても、そう若くはないかな(60歳前後)。ウィーン・フィルはこの時代もやわらかく美しい響きでした。懐かしさを感じる演奏です。
 第2楽章、これは素晴らしい演奏。何と言いましょうか。たおやかな演奏とでも表現しましょう。美しく歌うような演奏でもあります。弦がきれいなリズムを刻みながら、流れるような美しい音楽が永遠に続いていきます。
 第3楽章、気品に満ちた典雅な音楽。楽しげな雰囲気も醸し出しています。
 第4楽章、厳しく強烈な音楽に変わります。テンポも速め。
 第5楽章、少しテンポ速めで平安の歌が流麗に歌い上げられます。ワルターの独壇場ですね。それにとても温かい歌です。

 これは70年ほど昔の古い録音ですが、ベートーヴェンの音楽を愛する者はすべからく聴いておかねばならない名演奏だと思います。

フルトヴェングラー 1952年録音 モノラル

 全集盤からの1枚です。
 第1楽章、遅めのテンポで豊かな響き。奥行のある音楽です。彫琢されたシンフォニックな演奏です。
 第2楽章、中庸のテンポで、のどかな演奏。とても美しい音楽です。ともかくスケールの大きな造形に舌を巻いてしまいます。
 第3楽章、ここでも量感のある音楽。素晴らしい響きです。
 第4楽章、迫力のある演奏ですが、明快な響きに彩られています。
 第5楽章、気品に満ちて、豊かな音楽。後半の雄大でリッチな音楽は実に心地よいものです。終結部の美しさも特筆ものです。

モントゥー 1958年録音

 ウィーン・フィル初のステレオ録音です。
 第1楽章、明るく、そして、温かい響きでこの音楽を楽しませてくれます。春の陽光を浴びる自然を感じさせてくれます。人に優しく語りかけてくれる音楽です。
 第2楽章、草原いそよ風が吹くような優しげな音楽。実に肌触りのよい音楽です。
 第3楽章、牧歌的な長閑な風景を感じます。まろやかな演奏です。
 第4楽章、さすがにここではドラマチックな音楽が展開されます。
 第5楽章、また、優しげな音楽が復活しますが、テンポが少し速く、快活な調子の音楽でもあります。終盤、明るい響きの盛り上がりの後、フィナーレ。

シュミット・イッセルシュテット 1967年録音

 第1楽章、少し、肩に力がはいったような演奏になっており、その分、固くぎこちない印象です。シンフォニックな演奏とも言えなくはないのですけどね。ウィーン・フィルの響きはいつも通りの美しさ。
 第2楽章、これは流麗な美しい音楽。弦の響き、木管の響きの美しさに魅了されます。
 第3楽章、張りも切れもある弦の美しい響き。金管・木管も美しいダイナミックな演奏です。
 第4楽章、豊かな響きのスケール感のある演奏。
 第5楽章、美しく抒情的なメロディーが壮大な雰囲気で響き渡ります。シュミット・イッセルシュテットならではの表現と言えます。こういう演奏もいいのではないかと納得させられます。

ウィーン・フィルの1970年以降の演奏は次回、ご紹介します。


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