河村尚子の美しき疾走 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・プロジェクト Vol.1@紀尾井ホール 2018.6.1
アンコールの“月の光”はベートーヴェンの音楽とは大きくかけ離れていますが、ピアノ演奏の美を感じさせてくれる柔らかなタッチに魅了されました。
今日のプログラムは以下です。
<オール・ベートーヴェン・プログラム>
ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 Op.7
ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 Op.13「悲愴 Pathétique」
《休憩》
ピアノ・ソナタ 第7番 二長調 Op. 10-3
ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op. 27-2「月光 Mondschein」
《アンコール》
ドビュッシー:『ベルガマスク組曲 Suite bergamasque』より 第3曲 月の光 (Clair de Lune)
最後に予習について、まとめておきます。以下のアンジェラ・ヒューイット(「月光」だけはマリア・ジョアン・ピリス)、マウリツィオ・ポリーニ、アンドラーシュ・シフのCDを聴きました。
アンジェラ・ヒューイット 2006年頃録音 セッション録音
「月光」だけはマリア・ジョアン・ピリス 2000、2001年録音 セッション録音
マウリツィオ・ポリーニ 1991、2003、2012年録音 セッション録音
アンドラーシュ・シフ 2007年録音
当初、女流ピアニストということで、アンジェラ・ヒューイットとマリア・ジョアン・ピリスだけを聴こうと思っていました。特にアンジェラ・ヒューイットはハイレゾの素晴らしい音で聴くので、楽しみにしていたんです。ところが凄い音ではありますが、ベートーヴェンのピアノ・ソナタとしてはかなり違和感を覚えました。急遽、マウリツィオ・ポリーニのハイレゾを聴き、さすがにこれは満足しました。最後にアンドラーシュ・シフも追加で聴きました。正直、これには圧倒されました。美しい音と最高の表現・・・これ以上の演奏はないでしょう。しかし、こんなものを予習すると、本番でどんなものを聴いても不満を覚えるのではと危惧しました。しかし、河村尚子は彼女なりの納得の演奏を聴かせてくれました。よかった、よかった・・・。
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