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ザルツブルク音楽祭:偉大なバッハ、偉大なシフ、平均律クラヴィーア曲集第2巻@ザルツブルク・モーツァルテウム大ホール 2018.8.16

アンドラーシュ・シフが弾いたバッハの長大な平均律クラヴィーア曲集第2巻は実に偉大な演奏でした。これ以上、言葉で表現できるものではありません。さすがのシフもロ短調のフーガを弾き終えたところで、長い溜息をつくほど、体力と知力を捧げ尽くした演奏でした。それは聴く側のsaraiとて同様です。2時間以上も緊張感を持続するのは大変でした。一音も聴き逃さないと意気込んでいましたが、無論、そんなことは無理な相談ですが、7割、8割はちゃんと聴けたと自負しています。24番目のプレリュードとフーガを聴き終えて、バッハの偉大さ、アンドラーシュ・シフの偉大さが強く感じられました。

シフは長調、すなわち、奇数番目のプレリュードを弾く前に、口元に軽い微笑みを浮かべます。そして、なんとも柔らかくて、力みのない音楽を奏でます。一方、単調、すなわち、偶数番目のプレリュードを弾く前には緊張感の漂う表情で、哀調のある旋律、あるいは、力強い音楽を奏でます。この繰り返しで、すべての調の長調と短調の作品を淡々と奏でていきます。以前よりもタッチは力強く、響きはレガートの美しさよりもクリアーなタッチの美しさに変わってきたように感じます。シフは日々、前進しているようです。

saraiはまだ、この長大な作品全体を把握するところには至っていません。今は短調の曲、とりわけ、プレリュードの美しさに耽溺しています。今日も第4番、第8番、第12番、第14番、第18番、第22番のプレリュード、そして、フーガに魅了されました。長調には美しさよりも愉悦感を感じる曲が多いです。そして、この長大な曲集の頂点は前述した第22番のロ短調のフーガにあります。まだ理解は足りませんが、今日の演奏でその偉大さの片鱗は感じることができました。第23番以降はカタルシスのような感じで聴けます。最後の第24番は短いプレリュードとフーガですが、全曲をしめくくるのに十分な音楽的内容を込めて、シフは圧巻の演奏を聴かせてくれました。

個々の曲にも触れたいところですが、最初に書いたように、偉大な音楽、偉大な演奏とするのが今日のシフの演奏を語るのに最上の言葉であると思います。全48曲を聴き終えたときの感覚が大事だと感じています。

素晴らしいシフのバッハを堪能させてもらいました。

今日のプログラムは以下です。

 ピアノ:アンドラーシュ・シフ

 バッハ:平均律クラヴィーア曲集第2巻
   12番目のプレリュードとフーガの後で休憩を挟みました。さすがのシフも一気に全曲を弾き通しませんでした。驚きです。


予習したCDは以下です。全然、予習が不足していて、恥ずかしい限りです。アンジェラ・ヒューイットさえ聴けませんでした。

 アンドラーシュ・シフ、2011年、セッション録音、スイス、ルガーノ
 スヴャトスラフ・リヒテル、1973年、ライヴ録音、インスブルック
 フリードリヒ・グルダ、1972年、セッション録音

シフも旧盤は聴けず、新盤のみですが、素晴らしい演奏です。素晴らしいと言えば、グルダは第1巻に引き続き、第2巻も見事な演奏です。グルダがバッハの全作品を録音に残さなかったのはとても残念です。リヒテルもセッション録音のほうは聴けず、ライヴ録音のみを聴きました。録音がクリアーさを欠いているのが残念ですが、これまた見事な演奏です。チェンバロの演奏はまったく聴けませんでした。平均律クラヴィーア曲集は今後、腰を据えて、名演奏の数々を聴いていきましょう。sarai、一生の課題です。

ところで、アンドラーシュ・シフは昨年もザルツブルク音楽祭で3回のリサイタルを聴きましたが、その折、ウィーンから来た老婦人と会話を交わしました。彼女はシフ夫人の塩川悠子さんとも親しそうにしていた、シフの第1のファンのようです。今年もやはり、元気な姿で最前列に陣取っていました。同じ最前列ですが、今年はsaraiとは少し席が離れていて、残念でした。早速、ご挨拶して、日本のお土産をお渡しするととても喜んでくれました。もちろん、シフ夫人の塩川悠子さんもいらしていました。毎年、同じようなメンバーが集うのですね。もう、saraiは来年は行けないでしょう。一抹の寂しさがあります。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       シフ,

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ミケランジェロさん、saraiです。

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06/23 23:50 sarai

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06/14 08:27 michelangelo

えりちゃさん、コメントありがとうございます。
最終公演に行きますが、ムーティ&ウィーン・フィルは渾身の力で凄い演奏を聴かせてくれますよ。特にシューベルトは有終の

11/09 22:13 sarai

尻上がりに素晴らしくなりました!
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