魅惑のバティアシヴィリ バレンボイム&ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団@ザルツブルク祝祭大劇場 2018.8.17
元々は今日はクルレンツィスのベートーヴェン・チクルスを聴く筈でしたが、チケットが取れず、そして、取れそうにもなく、代わりに楽劇《サロメ》を聴こうとしましたが、そのチケットも取れず、結局、何にも聴けない1日になる筈でした。ところが、ミュンヘンからザルツブルクに向かうオーストリア国鉄のレールジェットで、オーストリア国鉄が無料で提供してくれるWIFI接続のインターネットでその日のチケットをチェックすると、バレンボイム&ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団のコンサートのチケットが少量出ているのに気づきます。そして、そのコンサートには過日より、聴きたいと思っていた美貌のヴァイオリニスト、リサ・バティアシヴィリが登場するんです。急遽、配偶者と相談して、エイヤッとチケットを購入しました。チケットはザルツブルク到着後、音楽祭のBoxオフィスで首尾よくゲット。
で、リサ・バティアシヴィリの弾くチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を楽しみに祝祭大劇場に出かけました。開演前にふと、会場内のショップを覗くと、何とリサ・バティアシヴィリが休憩時間にサイン会を開くという小さな紙があります。スタッフの女の子にどこでサイン会をやるのかと尋ねると、ここよって答えます。じゃあ、CDを購入して、サイン会に参加しましょう。
リサ・バティアシヴィリの弾くチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は期待通り、実にセクシーな演奏で魅惑的でした。すっかり、満足です。アンコール曲が終了するとともに、一目散にCDショップにダッシュ。一番乗りです。というか、誰もサイン会に並びません。ドーシテ?? 実は海外ではあまり、日本のようにサイン会の風習がないんです。しばらくすると、何人か、サイン会に集まってきます。それでも総勢20人はいませんね。しばらくすると、リサ・バティアシヴィリがマネージャーと一緒に現れます。舞台で来ていたお洒落な黒いドレス姿です。saraiの真ん前にリサの美しい顔があります。CDを差し出しながら、今日の演奏は素晴らしかったねと言うと、ありがとうと応えてくれます。その笑顔のチャーミングなこと。サインを書き終えてくれたので、今度は日本に来てねってお願いすると、十分な時間があればねっていう、お応えです。待ってるからねと言葉を残しながら、その場を離れました。これがサイン会でsaraiとお話しているところ。配偶者は横で携帯で写真を撮ってくれました。

演奏会にも軽く触れておきましょう。バレンボイムを聴くのは久しぶりですが、あまり、お変わりがないようです。ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団はユダヤ人の彼が創設した、イスラエルとアラブの若い奏者で組織したオーケストラです。バレンボイムの中東平和に向けた活動なのでしょう。冒頭のチャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」からのポロネーズは派手に歌い上げる演奏で、なかなか見事でした。
次いで、リサ・バティアシヴィリの弾いた魅惑のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。バレンボイム&ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団はリサのヴァイオリンを十分に盛り立てていました。彼は数日前にもBBCのPROMSで演奏してきたようですね。
休憩後はドビュッシーの交響詩《海》です。これはsaraiの苦手の曲なので、コメントできません。まあ、盛り上がる部分での音響は美しかったとだけ言っておきましょう。
最後はスクリャビーンの「法悦の詩」です。トランペットの派手な演奏を軸に何度も押し寄せるエクスタシーの波を強烈に演奏していました。なかなかよかったのではないでしょうか。saraiはこの曲はあまり聴き込んでいないので、確かなことは言えません。
今日のプログラムは以下です。
指揮:ダニエル・バレンボイム
ヴァイオリン:リサ・バティアシヴィリ
管弦楽:ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」Op.24 第3幕より、ポロネーズ
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
《アンコール》コンサートマスターとのデュオ(曲名不詳)
《休憩》
ドビュッシー:海 - 管弦楽のための3つの交響的素描 La Mer, trois esquisses symphoniques pour orchestre
スクリャビーン:交響曲第4番 Op.54 「法悦の詩」Le Poème de l'extase
《アンコール》
エルガー:エニグマ変奏曲Op.36より、第9変奏 "Nimrod" (ニムロッド) 変ホ長調 アダージョ
今日はリサの魅力に尽きました。とても満足です。日本に帰って、サイン入りCDをたっぷり聴きましょう。最高のお土産ができました。
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