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バイロイト音楽祭:清澄な響きに感動!舞台神聖祝典劇《パルジファル》@バイロイト祝祭劇場 2018.8.25

聖地バイロイトでしか聴きえぬ音楽に出会えました。今回のヨーロッパ遠征のしめにふさわしい最高の音楽でした。ビシュコフもなかなかやるねって感じです。昨夜のティーレマンは凄かったですが、今日のビシュコフもそれに劣らない出来映えです。それにしても、このワグナーが造り出した空間の独特の響きは他に比肩できるものはありません。とりわけ、このバイロイト祝祭劇場のために作曲した《パルジファル》はここでしかありえないという究極の美しい響きです。《パルジファル》は今日を限りに聴き納めにするしかないでしょう。それを残念に感じないほど、素晴らしい響きを頭にしっかりと刻み付けました。

のっけから、素晴らしい響きの前奏曲がホールにしみ渡ります。何という響きでしょう。これまでの人生で聴いたことのない響きです。その清澄さに強い感銘を覚えます。厳粛とも思えますが、ちょっと表現が難しい音楽です。心が清々しく清められるような感じです。なるほど、舞台神聖祝典劇とは言い得て妙ですね。これで納得がいきました。オーケストラの響きばかりに心が傾きます。歌手ではグルネマンツ役のギュンター・グロイスベックがそのオーケストラの響きに乗って、素晴らしい歌声を聴かせてくれます。

今日も素晴らしかったのは最後の第3幕です。終始、ビシュコフが指揮するオーケストラが清澄な響きで感動させてくれます。ここでもそのオーケストラと響きをシンクロさせたのはグルネマンツ役のギュンター・グロイスベックです。客席からは見えないオーケストラピットの右側から響いてくるヴァイオリンの美しい音色を聴いていると、右側から聴こえてくることに違和感を感じなくなくなります。最後はオーケストラ合奏で静かに幕を閉じます。静かな感動に襲われます。何故かオーケストラの音が消え去っても、拍手がしばらくは起きず、素晴らしい静寂がホールを支配します。saraiには嬉しい驚きです。しばらくして強い拍手が鳴り始めますが、saraiはじっと感動をかみしめます。ふと気が付くと、隣の男性がsaraiの顔をじっと見つめていました。感動している顔を見られて、少しばつが悪くなり、拍手を始めます。カーテンコールが終わった後に彼が素晴らしかったねと訊いてきました。もちろん、素晴らしかったよと答えて、笑みを交わしました。国籍を超えて、ワグナーの音楽で心が通じ合った思いです。

オーケストラと同様に素晴らしかったのはバイロイト祝祭合唱団です。とりわけ、男声合唱はぞくぞくするほどの素晴らしさでした。膨大な人数の合唱団でした。

昨夜と今日、初めて、バイロイト音楽祭を聴きましたが、これで聴き納めにします。これ以上、何を聴く必要があるでしょう。いずれ、指輪も聴こうと思っていましたが、究極の《トリスタンとイゾルデ》と《パルジファル》を聴いた以上、無用のことです。ヨーロッパの音楽の旅も今日で頂点を迎えました。もう、これで音楽の旅が終わっても悔いはありません。
と言いながら、いつもまた何かを探してしまうのがsaraiなんですけどね。

ところで言い忘れましたが、演出はとても評価できるものではありません。凡庸と言えば、凡庸。しかし、お陰で音楽に集中できました。パルジファル役のアンドレアス・シャーガーとクンドリー役のエレーナ・パンクラトヴァももうひとつでした。しかし、お陰でオーケストラの演奏に集中できました。ワグナーは素晴らしいオーケストラの音楽を書いたということが再確認できました。

今日のプログラム、キャストは以下のとおりです。

ワグナー:舞台神聖祝典劇《パルジファル》

パルジファル: アンドレアス・シャーガー
クンドリー: エレーナ・パンクラトヴァ
グルネマンツ: ギュンター・グロイスベック
アンフォルタス: トーマス・J・マイヤー
クリングゾル: デレク・ウェルトン
ティートレル: トビアス・ケーラー
聖杯守護の騎士2人: タンゼル・アクゼイベック、 ティモ・リーホネン
4人の従者: アレクサンドラ・シュタイナー、マライケ・モール、パウル・カウフマン、ステファン・ハイバッハ
クリングゾルの6人の妖女達: チ・ヨーン、カテリーナ・ペルジケ、マライケ・モール、アレクサンドラ・シュタイナー、ベーレ・ クムベルガー、 ソフィー・レンネルト

演出:ウヴェ・エリック・ラウフェンベルク              
合唱:バイロイト祝祭合唱団
管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:セミヨン・ビシュコフ


予習は映像とCDでしました。
映像は以前、NHKのハイヴィジョンで録画したものです。6年前と2年前のバイロイト音楽祭の公演です。

以下は6年前のものです。一回前の演出です。演出はこのほうがよかったですね。ジョルダンの指揮も素晴らしいです。

アンフォルタス:デトレフ・ロート
ティトゥレル:ディオゲネス・ランデス
グルネマンツ:ヨン・クワンチュル
パルジファル:ブルクハルト・フリッツ
クリングゾル:トーマス・イェザトコ
クンドリ:スーザン・マクリーン

演出:シュテファン・ヘアハイム              
合唱:バイロイト祝祭合唱団
管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:フィリップ・ジョルダン

2012年8月11日、バイロイト祝祭劇場で録画 


以下は2年前のものです。今日とほぼ同じ内容です。フォークトのパルジファルはさすがです。ツェッペンフェルトのグルネマンツは今日のグロイスベックと同様に素晴らしいです。指揮は今日のビシュコフに軍配を上げたほうがよさそうです。

パルジファル:クラウス・フロリアン・フォークト
グルネマンツ(老騎士): ゲオルク・ツェッペンフェルト
アンフォルタス(王):ライアン・マッキニー
クリングゾル(魔法使い):ゲルト・グロホウスキ
クンドリ(呪われし女):エレーナ・パンクラートヴァ

演出:ウヴェ・エリック・ラウフェンベルク              
合唱:バイロイト祝祭合唱団
管弦楽:バイロイト祝祭管弦楽団
指揮:ハルトムート・ヘンヒェン

2016年7月25日、バイロイト祝祭劇場で録画 


CDは決定盤の誉れ高い、クナッパーツブッシュの1962年のバイロイト音楽祭のライブ録音を聴きました。もちろん、文句のつけようのない名演です。1952年と1954年も聴こうと思っていましたが、時間切れで聴けなくて残念。クナッパーツブッシュのバイロイト音楽祭のライブ録音はほとんど持っているので、これを聴くのがこれからの人生の楽しみです。

ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイロイト祝祭管弦楽団
ジェス・トーマス、ハンス・ホッター、アイリーン・ダリス、ジョージ・ロンドン、マルティ・タルヴェラ
1962年、バイロイト音楽祭ライヴ


今回のヨーロッパ遠征は5回のオペラがすべて素晴らしく、大満足の旅になりました。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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