ハイデルベルクはフルトヴェングラーの眠る町:ベルクフリートホフにお墓参り

墓石の周りに刻まれている墓碑銘はNUN ABER BLEIBT GLAUBE,HOFFNUNG,LIEBE,DIESE DREI.(さあ、しかし、信仰・希望・愛の3つが残っていきます。)ABER DIE LIEBE IST DIE GROSSTE UNTER IHNEN.(しかし、愛がこれらの中で最も偉大なものです。) キリスト教の「コリント人への第一の手紙」の一節だそうです。いかにもロマンチストのフルトヴェングラーにふさわしい言葉ですね。
右隣の小さな墓石は5年前に亡くなったエリーザベト夫人のものです。

左隣は母親と妹の墓石です。

愛する女性たちに囲まれて、フルトヴェングラーも幸せですね。
何故か、お墓の前の通路を挟んだ向かいにはベンチがあります。このベンチに腰かけて、PCでフルトヴェングラーを偲ぶ音楽を聴きましょう。聴いたのは以下の録音です。
ワグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》から前奏曲と愛の死(全曲盤から編集しました)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管、キルステン・フラグスタート
1952年6月録音
愛と死をテーマにした音楽ですし、録音嫌いだったフルトヴェングラーが初めて、レコード録音の価値を認めた演奏なので、これを選びました。《トリスタンとイゾルデ》はバイロイト音楽祭で聴いたばかりだしね。
うねるような演奏はロマンの香りが高く、音楽の密度がどんどん濃くなっていきます。森閑とした墓地にその響きがしみ渡っていきます。ここに眠るフルトヴェングラーにも日本人のファンの気持ちが伝わったでしょうか。
これでお墓に別れを告げます。配偶者によれば、saraiは極度の興奮状態にあったそうです。そうかもしれません。
これでハイデルベルクでやるべきことは終えました。今度は迷うことなくアロイス・リンク・プラッツのバス停に戻り、39番のバスでビスマルクプラッツに行き、そこからはハウプト通りを散策しながら、ホテルに戻ります。しかし、まだ、時間が早いので、配偶者の提案でネッカー川のクルーズに出かけることにします。古城のあるネッカーシュタイナッハNeckarsteinachまで往復3時間のクルーズです。船首のベンチに陣取って、楽ちんで楽しいクルーズでした。ネッカーシュタイナッハでは頑張って、4つの古城を1枚の画面に撮影することに成功。パノラマモードを駆使しました。フォアデァブルク城、ミッテルブルク城、ヒンターブルク城、シャーデック城の4つの古城です。こんなに密集した古城の撮影はライン川の古城巡りでもできなかったことです。

明日は旅の最終日。朝はできれば早起きして、ハイデルベルクを散策し、その後、マンハイムに移動して、マンハイム散策を楽しみます。旅の初めはライン川のほとりの町デュッセルドルフでしたが、旅の終わりもライン川のほとりの町マンハイムです。
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