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ロシアの3つの名作ピアノ協奏曲弾きまくり・・・ガヴリリュク&東京交響楽団@東京芸術劇場 2018.9.12

いやあ、最近のピアニストはみんな凄いね! このガヴリリュクは初聴きですが、とんでもない爆演を聴かせてくれます。それでいて、弱音の抒情的なフレーズも美しく聴かせてくれるんですから、今日のような曲を弾かせたら、無敵です。男性で若いので、とんでもないスタミナで迫力のある演奏を完璧に演奏してくれます。
チャイコフスキーではド派手な演奏で始めて、度肝を抜きます。プロコフィエフは途轍もないダイナミックな演奏で圧倒します。そして、ラフマニノフはロマンティックにメローに美しい音楽を聴かせてくれます。最強音が鍵盤を叩き過ぎとも思えますが、ピアノが壊れないのなら、いいでしょう。最高に素晴らしかったのはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。これは少し映画音楽的でもいいから、思いっきり、リリックにメローにやってくれて構いません。とりわけ、第2楽章の美しさにはしびれました。木管とのからみあいは最高でした。続くヴァイオリンとの絡み合いも素晴らしく、とっても魅了されました。この曲だけはあまり上品でなくても、耽溺的に演奏してくれるのがいいんです。そういう意味で最高の演奏でした。東響のアンサンブルも素晴らしかったです。

アンコールは凄いですね。ホロヴィッツの編曲した超絶技巧の結婚行進曲。口あんぐりでニヤニヤしながら聴いていました。それ以上に心憎かったのは、最後のシューマン。子供の情景の第1曲《見知らぬ国で》ですが、抒情的な素晴らしいシューマンでした。シューマンが弾けるのね。曲が終わった後も、第2曲以降が頭に鳴り止まぬ感じの見事な演奏でした。ある意味、今日、最高の演奏でした。しかし、アンコールの最後にシューマンを持ってくるとは、ガヴリリュク恐るべし。彼と音楽の波長が合ってしまいそうです。いずれリサイタルで彼のシューマンを聴かせてもらいましょう。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  ピアノ:アレクサンダー・ガヴリリュク
  指揮:ヴァレンティン・ウリューピン
  管弦楽:東京交響楽団

  チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op. 23
  プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 Op. 26

   《休憩》

  ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op. 18

   《アンコール》
     メンデルスゾーン(ホロヴィッツ編):結婚行進曲と変奏曲
     シューマン:子供の情景 より 第1曲《見知らぬ国で》

最後に予習について、まとめておきます。

チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を予習したCDは以下です。

  マルタ・アルゲリッチ、キリル・コンドラシン指揮バイエルン放送交響楽団 1980年2月 ライヴ録音
  マルタ・アルゲリッチ、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル 1994年12月 ライヴ録音
  スヴャトスラフ・リヒテル、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン交響楽団 1962年

アルゲリッチ&コンドラシン盤はハイレゾですが、オリジナルの音質がもうひとつの感じです。しかし、コンドラシンの熱い指揮のもと、アルゲリッチは実に深い精神性のピアノを聴かせてくれます。とりわけ、弱音の表現が見事です。格調の高さではこの天才的なピアノを超えることことは難しいでしょう。事実、14年後、アルゲリッチ自身がアバドと共演したCDは音質も演奏も素晴らしいのですが、精神性の高さは失われて、ある意味、平凡な名演の感があります、一般的にはこの演奏のほうが聴きやすいのですが、感銘度はもう一つの印象です。
リヒテル&カラヤン盤は一見、カラヤンが主導権を握って、粘りつくようなスローのテンポでカラヤン節のチャイコフスキーを演奏しています。しかし、リヒテルはそのカラヤンのテンポに従いつつ、完成度の高い、これ以上はないといった風情の美しいピアノを聴かせてくれます。カラヤンが外面をとり、リヒテルが内面をとった演奏です。saraiはこれはリヒテルの音楽だと思います。音楽家の格の違いが如実に現れた演奏です。アルゲリッチの独特のアプローチとは違って、リヒテルはさりげない自然な演奏ですが究極とも思える完ぺきなピアニズムです。いずれも聴くに値する演奏であると言えましょう。


プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を予習したCDは以下です。

  アレクサンドル・トラーゼ、ワレリー・ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管弦楽団 1995年

何の注文も必要ありません。現時点でsaraiが一番高く評価しているCDです。プロコフィエフのスペシャリスト、トラーゼはテクニックもピアノの響きも万全です。以前はアルゲリッチを聴いていましたが、今はこれです。


ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を予習したCDは以下です。

  スヴャトスラフ・リヒテル、スタニスラフ・ヴィスロツキ指揮ワルシャワ・フィル 1959年録音

この曲はなかなか、満足するCDがありません。その中で巨匠リヒテルのピアノは格の違いを聴かせてくれます。格調の高い演奏です。ユジャ・ワンに期待しましたが、もうひとつピアノの深い響きに欠けます。実演ではその美貌と勢いで満足させてくれますが、CDでじっくり聴かせるタイプではありません。そう言いながらもsaraiは彼女の大ファンです。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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昨日投稿した記事の一部に誤りがありました。ドイツ騎士団の中庭はパスしないで、ちゃんと見ていました。追記・修正しました。申し訳ありません。

08/07 00:28 sarai

えりちゃさん、saraiです。お久しぶりです。

これは昨年の9月のウィーンですが、現在のコロナ禍では、古き良き日という風情ですね。もう、ポスト・コロナでは、行けたにし

07/20 12:41 sarai

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新型コロナウィルス、自粛中。
このウィーンの散策を読んでいると、なんだか切なくて悲しくなってきました。
次はいつ行けるのかな、とか思う

07/20 05:08 えりちゃ

はじめまして。ブログ拝見させていただきました。私は、個人ブログを運営しているyuichironyjpと申します。フリーランサーとして活動しており、フリーランスで稼ぐ方法や、

06/14 23:46 Yuichironyjp

ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

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読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

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