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最高のシューマン:フォーレ四重奏団@トッパンホール 2018.10.1

フォーレ四重奏団は2年ぶりに聴きます。2年前の同じ日、同じトッパンホールで聴きました。そのときはモーツァルトのピアノ四重奏曲第2番、細川俊夫の新作、ブラームスのピアノ四重奏曲第2番でしたが、見事に期待外れの演奏でがっかりした思い出があります。その2年前に聴いたときの新鮮な感動が凄かっただけに、とても残念でした。もっとも、その4日後にみなとみらいホールで聴いたブラームスのピアノ四重奏曲第1番は素晴らしかったので、たまたま、その日は調子が悪かっただけなのかもしれません。

で、今日の演奏ですが、全曲、素晴らしい演奏で、またまた、フォーレ四重奏団の実力を再認識しました。とりわけ、後半のシューマンのピアノ四重奏曲は最高でした。このところ、シューマンの音楽はどのカテゴリーでも、よい演奏を聴くと、その演奏者に強いシンパシーを感じますが、まさに今日もそのパターン。素晴らしいシューマンを聴かせてくれて、フォーレ四重奏団にリスペクトと感謝を覚えます。
第1楽章の冒頭の序奏はまるでベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲のような深い味わいの響きですが、そのなかにシューマンらしい憧れに満ちたロマンの断片も感じられる、緊張感の高い演奏でぐっと惹き付けられます。すぐに主部に入り、強い響きの演奏に変わりますが、シューマンの室内楽の魅力を十分に感じさせてくれます。短い第2楽章を経て、第3楽章のアンダンテ・カンタービレにはいります。一番の聴きどころです。チェロが奏でる美しい旋律に始まり、これ以上はないという美しいロマンの世界が展開されます。シューマンの作品の素晴らしさはもちろんですが、細かいニュアンスまで表現していくフォーレ四重奏団の各メンバーの演奏力にうっとりと魅惑されて、音楽と一体化する幸せを感じました。終盤のデリケートな演奏は驚異的でした。ここで大拍手したいところですが、まだ、第4楽章が残っています。この第4楽章も圧倒的な迫力の素晴らしい演奏でした。パーフェクトなシューマンの音楽の世界を堪能させてもらいました。

ところで、前半のモーツァルトのト短調のピアノ四重奏曲も見事な演奏でした。弦とピアノのバランスが素晴らしく、エリカ・ゲルトゼッツァーのヴァイオリンの美音が引き立ちます。名曲ですが、それが一層、素晴らしく聴けました。実はこの曲は4年前にも聴いていますが、そのときも素晴らしかったんです。今日も優るとも劣らない演奏でした。

前半の2曲目のメンデルスゾーンのピアノ四重奏曲第2番は初めて聴きましたが、これが14歳の少年だったメンデルスゾーンが作曲した曲だとはね・・・モーツァルトに負けない神童ですね。フォーレ四重奏団が演奏すると、ロマン派の超名曲に聴こえます。全編、ロマンの美しさにあふれて、ただただ、うっとりと聴くだけです。こうなると、メンデルスゾーンのほかの曲、第1番と第3番も聴きたくなりますね。第2番と第3番はフォーレ四重奏団のCDが出ているようですから、早速、購入して聴いてみましょう。

大変、質の高いコンサートでした。アンコールは楽しく聴けるムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」。圧巻の演奏に脱帽です。
2回目の金曜日のコンサートにも期待しています。きっと素晴らしいブラームスが聴ける予感がします。

今日のプログラムを紹介しておきます。

  ピアノ四重奏:フォーレ四重奏団
   ヴァイオリン:エリカ・ゲルトゼッツァー
   ヴィオラ:サーシャ・フレンブリング
   チェロ:コンスタンティン・ハイドリッヒ
   ピアノ: ディルク・モメルツ

  モーツァルト:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 K478
  メンデルスゾーン:ピアノ四重奏曲第2番 ヘ短調 Op.2

  《休憩》

  シューマン:ピアノ四重奏曲 変ホ長調 Op.47

   《アンコール》
     ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(編曲:フォーレ四重奏団&グリゴリー・グルツマン)より
      第1曲:小人(グノーム)
      第10曲:キエフの大門
      

最後に予習について、まとめておきます。

モーツァルトのピアノ四重奏曲第1番を予習したCDは以下です。

  フォーレ四重奏団 2005年録音

現代的なメリハリのきいたパワフルな演奏ですが、ちゃんとモーツァルトらしい様式美を感じさせてくれる素晴らしい演奏です。


メンデルスゾーンのピアノ四重奏曲第2番を予習したCDは以下です。

  バルトルディ・ピアノ四重奏団 1991年録音 ハイデルベルク、クララ・ヴィーク・ホール

とても美しい演奏です。満足できました。


シューマンのピアノ四重奏曲を予習したCDは以下です。

  フォーレ四重奏団 2004年3月録音 ケルン放送 クラウス・フォン・ビスマルク・ザール
  バリリ弦楽四重奏団、イエルク・デムス 1956年録音

フォーレ四重奏団はスケールの大きな演奏です。一方、バリリ弦楽四重奏団&イエルク・デムスは古い音質ながら、端正な演奏を聴かせてくれます。どちらもお勧めできる素晴らしい演奏です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       フォーレ四重奏団,

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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