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破竹の勢いの東響、奇跡の名演 エッティンガー渾身の幻想交響曲・・・東京交響楽団@サントリーホール 2018.10.20

いやはや、このところの東京交響楽団の演奏は凄いとしか、表現できません。とりわけ、ジョナサン・ノットが指揮するときは驚くべき演奏レベルに達しますが、今日はダン・エッティンガーの素晴らしい指揮のもと、最高の演奏を聴かせてくれました。今年は在京オケ3強、読響と都響とこの東響でとても素晴らしい幻想交響曲を聴きました。面白さでは断然、コバケン様の指揮が素晴らしく、読響が最高でしたが、今日のエッティンガー指揮の東響は音楽的な内容、オーケストラの響き、個々の演奏技術をトータルすると、saraiが聴いた最高の幻想交響曲と言えます。ウィーン楽友協会で5年前に聴いたソヒエフ指揮のウィーン・フィルの凄い演奏も超えたような気がします。何と言っても、ヴァイオリン群の透明感のある響きが素晴らしく、幻想交響曲の主題である青春の心の痛みが十全に表現されていました。ヴィオラやチェロの低弦の響きも素晴らしく、オーケストラ演奏の最高水準であると感じました。加えて、木管の素晴らしい演奏に金管の迫力も見事。読響で唯一の傷だった鐘の狂ったピッチも東響の鐘は完璧なピッチで文句のつけようがありません。とりわけ素晴らしかったのは第3楽章。コールアングレの素晴らしいソロに始まる田園の風景の描写は驚異的とも思える演奏で鳥肌が立つほどです。そして、第5楽章の終盤の狂ったような暴走には感動するだけ。今年最高のオーケストラ演奏でした。

前半のワーグナーのヴェーゼンドンク歌曲集は、メゾ・ソプラノのエドナ・プロホニクのしみじみとした歌唱に大変な感銘を受けました。心の深いところからの表現が魂に響いてきました。こんなワーグナーが聴けるとは思っていませんでした。第3曲の《温室にて》はトリスタンとイゾルデの第3幕を彷彿とさせて、夢心地に誘ってくれましたし、第5曲の《夢》も同じく、トリスタンの世界に誘って、魅惑的なこと! 8月のヨーロッパ遠征で聴いたバイロイト音楽祭を思い出させてくれました。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:ダン・エッティンガー
  メゾ・ソプラノ:エドナ・プロホニク
  管弦楽:東京交響楽団

  ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集
   《アンコール》
    R.シュトラウス:8つの歌 Op.10-1 「献呈」
    シューベルト:音楽に寄せて D.547(レーガー編曲)

   《休憩》

  ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14


最後に予習について、まとめておきます。

ワーグナーのヴェーゼンドンク歌曲集を予習したCDは以下です。

  キルステン・フラグスタート、ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィル 1956年5月録音 ウィーン、ゾフィエン・ザール

絶世期は過ぎていたかもしれませんが、希代のワーグナー歌手、フラグスタートの味わい深い歌声は最高です。モノラル録音もありましたが、これは初期のステレオ録音というのも嬉しいところです。それにやはり、クナッパーツブッシュ指揮のウィーン・フィルは素晴らしいです。


ベルリオーズの幻想交響曲を予習したCDは以下です。

  ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団 2015年10月録音 ストックホルム、ベルワルド・ホール

もう、さんざん、定番のシャルル・ミュンシュのパリ管とボストン交響楽団のCDは聴いたので、最近のCDを聴いてみました。すると、これが当たりでした。ハーディングの指揮がとても見事です。青春の恋の痛みが清冽に表現されていて、これこそ、ベルリオーズが意図した音楽ではないかと心が高揚します。自分の若い頃を思い出して、甘酸っぱい思いに駆られました。スウェーデン放送交響楽団もハーディングの棒に応えて、なかなか素晴らしい演奏です。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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