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束の間の北陸:世界遺産の五箇山へ

たった4日間の北陸の旅の4日目。最終日は世界遺産の五箇山へ行くことにします。合掌造りで有名な世界遺産の白川郷は行ったことはありますが、同じ合掌造りの集落である五箇山はどう違うんでしょうね。

昨日から宿泊している山中温泉の宿から早朝に出撃します。二日連続の早起きは朝寝坊のsaraiにとってはきついです。大きな荷物は宿の人に頼んで自宅に宅配便で送って、身軽なスタイルで山中温泉バスターミナルに向かって元気よく歩き始めます。数少ない加賀温泉駅行きのバスに乗り遅れるわけにはいきません。やがて、山中温泉の総湯の菊の湯の建物の前までやってきます。

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この菊の湯の近くには、このところ、マイブームになっている芭蕉ゆかりの記念館があります。松尾芭蕉が奥の細道の終盤で9日も宿泊した泉屋旅館に隣接した扇屋旅館が改装された《芭蕉の館》です。ここで芭蕉が詠んだ句は《やまなかや菊は手折らじゆのにほひ》です。総湯「菊の湯」の名称はこの句に由来しています。

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山中温泉バスターミナルに着くと同時に加賀温泉駅行のバスが入ってきます。危ない、危ない・・・。

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加賀温泉駅で予定よりも早い電車に乗れたので、金沢駅でも少し早い電車に乗ります。いつも同じルートではつまらないので、新幹線には乗らずに、IRいしかわ鉄道の電車で高岡駅に向かいます。JR東日本の大人の休日倶楽部会員限定の北陸フリー切符は便利で、色んな交通機関を利用できます。

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予定よりも早く、高岡駅に到着。ここからはJR城端線で城端まで行き、そこから五箇山行きのバスに乗り換えるつもりでしたが、五箇山行きのバスはこの高岡駅が始発です。駅前のバスターミナルに行くと、ちょうど、五箇山行きの世界遺産バスが出たばかりです。ターミナルで停車中の別のバスの運転手さんに配偶者が五箇山行きの手段について相談してみます。結局は当初予定していた城端からのバスがこの高岡から出るバスで、それ以外には五箇山行きの手段はなさそうです。しかし、耳寄りな情報も得られます。JR東日本の大人の休日倶楽部会員限定の北陸フリー切符は鉄道だけでなく、この世界遺産バスにも有効だそうです。ならば、この高岡から1時間ちょっと後に出発する世界遺産バスに乗ることにして、それまでは高岡の町をちょっと散策しましょう。高岡は2017年に公開された《ナラタージュ》のロケ地です。主役の有村架純が歩いた情緒のある家並みの金屋町に行ってみます。駅からは徒歩20分ほどです。歩き出して、しばらくすると、千保川に架かる鳳鳴橋に差し掛かります。橋の中ほどには大きな鳳凰が金色に輝いています。この鳳凰は鋳物で造られたそうです。

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この橋を渡ると、金屋町があります。石畳と千本格子造りの家並みが続いており、雰囲気たっぷりで如何にも有村架純が歩くと様になることが感じられます。

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金屋町はその町名の通り、この地で栄えた銅器産業の中心地だったところで、今でも銅器のお店があります。そのお店の一つで、鳳鳴橋の鳳凰が鋳物で造られたことを教えてもらったんです。鋳物や銅器のことを色々と学ばせていただきました。勉強になりました。
さて、そろそろ時間なので、駅前のバスターミナルに戻ります。定刻に世界遺産バスがやってきます。

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運転手さんに再度、北陸フリー切符の利用について訊くと、鉄道の走っている城端まで有効で、その先は料金が発生するそうです。つまり、鉄道とバスを乗り継いでも、バスだけで行っても同一の料金だそうです。構いませんよ。予定通りの料金ですからね。五箇山の相倉口までのバス料金は一人、730円です。
出発したバスは新高岡を経由して、高岡市内を抜けると、何と高速に乗ります。北陸道から東海北陸自動車道をがんがん走り、高速を下りると城端駅です。ここからは五箇山に向かう山道に入ります。あたりは昨日と同様に黄葉に包まれています。

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五箇山の相倉口に到着。五箇山の合掌造りの集落は分散しており、その中で大きな集落は相倉と菅沼の二つです。その二つの集落を世界遺産バスで訪れますが、まずは手前にある相倉の集落を訪れます。バス停の相倉口からは山道を10分ほど歩くと、いきなり、合掌造りの集落が現れます。相倉です。まるで日本昔話の舞台のような鄙びた世界です。観光地化した白川郷とはまるで雰囲気が異なります。

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相倉の集落の中を散策する前に、まず、腹ごしらえです。集落には2軒ほどしか食事できるお店はありません。茶屋まつやで昼食をいただくことにします。この食事処ももちろん、茅葺の屋根の合掌造りの建物です。

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山菜をふんだんに使った《まつや定食》をいただきます。集落同様に鄙びた料理ですが、ボリュームたっぷりでお腹いっぱいになります。

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昼食の後は、いよいよ、集落の中を巡ります。集落に迫る山あいは秋色に染まっています。日本の原風景と表現したら、センチメンタル過ぎるでしょうか。

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多くの茅葺屋根の合掌造りの家が残っています。もちろん、瓦屋根に変わった家もありますが、なるべく、茅葺屋根の家を中心に散策します。

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山縁から集落を望みます。見事な景色です。茅葺屋根の合掌造りの家々が並んでいます。

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地主神社の境内から眺めた景色です。情緒たっぷりの風情です。

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これが原始的な茅葺の合掌造りの家です。もう、これ一軒くらいしか、地面まで茅葺屋根が下がっている家はなさそうです。これでは家の中は暗くて寒そうですから、現在の居住空間としては使いにくいでしょうね。

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集落の裏通りに周り込むと、突如、鉄筋コンクリートの大きな建物が姿を現し、ぎょっとします。五箇山青少年ふるさとセンターです。しかし、この建物も茅葺屋根の維持用の萱の管理に使われているようです。周囲には多くの切り出された萱が乾燥させられています。

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十分過ぎるほど、この過去の時代にタイムジャンプしたような相倉の集落を散策しまくりました。なるべく、過度の観光化がされないことを祈りたい気持ちになりました。
そうそう、ここを訪れている観光客の半数ほどは外国人です。海外のかたは古い日本を見たいのでしょうね。
ということで、五箇山散策は十分に満足し、なおかつ、連日の早起きと歩き回ることで疲れ果てました。もう、菅沼の集落に行くのは止めにしましょう。新高岡方向のバス停に行きます。バスの時刻を確認すると、もう少しで世界遺産バスがやってきそうです。小雨が降っており、バス停にある待合所の小屋を覗くと、戸が開けられて、イギリスから来た若いカップルに招き入れられます。彼らは来るときも同じバスで、集落内でも何度もすれ違って、挨拶を交わしていました。小屋の中でしばし、話に花が咲きます。彼らは東京、金沢、京都を巡るそうです。何故に日本に来たのかって、テレビ番組風に訊いてみると、ヒストリカルでミステリアスなジャパンに惹かれたそうです。なるほどね。そういう会話に一緒に参加していた日本人の熟年女性3人組にこれからの行動を訊いてみると、なんだか変です。何と我々とは違う方向のバス、菅沼行きに乗るそうです。それは道の向かい側のバス停だと指摘すると、あわてふためいて、走っていき、事なきを得ました。よかったね。
遅れて到着した世界遺産バスで新高岡に向かい、新幹線の改札に行くと、何と3分後に富山行きのつるぎが来るようです。慌てて、ホームに行き、滑り込んできたつるぎに飛び乗ります。富山駅で東京行きのかがやきの指定席を早い時間のものにチェンジすると、ぽっかりと1時間の待ち時間ができます。実は直近のかがやきは満席で1時間後の電車になってしまったんです。北陸新幹線は人気があるようですね。
中途半端な待ち時間をどう過ごすか、駅のインフォメーションのお姉さんに相談すると、富山の町を周回する環状線の市電に乗って、車窓から町を眺めてみたらいんじゃないかという、ご提案があります。それもいいね。その案に乗りましょう。

環状線の市電は駅の構内にあるホームから出発します。

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県庁や公園を過ぎて、富山城址公園の前を通過します。

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ぐるっと町を一周して、また、富山駅前に戻ってきました。

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一人200円払って、奇妙な富山観光も終了。

これでたった4日間の北陸の旅も完了です。JR東日本の大人の休日倶楽部会員限定の北陸フリー切符でマイカーを使わない旅を存分に楽しませてもらいました。なかなか使える切符です。夜の9時には自宅に帰りつきました。自宅は北陸と違って、ほっこりと暖かい! 厚着の装いを脱ぎ捨てて、また、薄着に戻りました。



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