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会心のティーレマン!ミュンヘンフィル《オールR・シュトラウス》@ミュンヘン・ガスタイク 2011.4.16

今日のコンサートで今回の旅のオペラ・コンサートの締めくくりです。計10回の音楽体験はいずれも素晴らしく、またまたヨーロッパ文化の奥深さを感じさせられました。
今日は今回の旅のきっかけになったコンサートです。このコンサートを知り、今回の日程をそれにあわせて組んでいきました。今ヨーロッパでとても人気のあるクリチティアン・ティーレマンがメゾソプラノのクリスティーネ・シェーファーと一緒にオールR・シュトラウスのプログラムをやるというのでいてもたってもいられなくなったわけです。

今回のコンサートはミュンヘンフィルの本拠地ガスタイクです。1度聴いたことがありますが、このホールの巨大で現代的なデザインには本当に驚かされます。とても広い客席がすべて傾斜状になって、ステージから放射状に伸びています。そして、その傾斜状の客席の下は休憩時間にドリンクを楽しむ巨大なスペース。日本のプロ野球の球場も思い起こさせますが、モダンで上品な空間です。

さて、今夜のプログラムは以下です。

 R・シュトラウス:祝典前奏曲
 R・シュトラウス:管弦楽伴奏の歌曲(8曲) シェーファー
  1.あなたの歌が心に響くとき
  2.私の眼
  3.解き放たれた心
  4.東方から訪れた三博士
  5.憩え、わが魂
  6.森の幸せ
  7.愛の讃歌
  8.春の饗宴
 《休憩》
 R・シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》

特に前半の歌曲に一番期待しました。
さて、まずは祝典前奏曲です。あまり、聴かない曲ですが、いきなりパイプオルガンの独奏でエネルギーに満ちたダイナミックな演奏で度肝を抜かれます。オーケストラとオルガンが交互に演奏するスタイルで曲は進み、題名のとおり、祝典的な楽想が続きます。最後は全楽器が大音響でホールを満たし、派手にフィナーレを迎えます。まあ、どうのこうのという曲ではありませんが、コンサートの出だしとしてはいいし、滅多に聴けない曲を聴けたのが嬉しいですね。それにしてもこのホールは巨大なのによく音が響くホールです。最後の強奏はうるさいくらいでしたからね。

で、いよいよシェーファーが登場して、歌曲です。これは残念ながら少し期待外れ。saraiの席がかなり後ろの上方でステージ遠く、シェーファーの細かい歌いまわしが把握できませんでした。そもそもこのホールでは難しい選曲だったかもしれません。2曲目の《私の眼》とか3曲目の《解き放たれた心》とか7曲目の《愛の讃歌》などはシェーファーの中音域の声の響きが弱音で抒情的に歌われ、とてもよかったのですが、全体で言えば、高音域の声の響きの通りが悪く、オーケストラの音響に飲み込まれていました。
最前列で聴けば、印象は全然変わっていたでしょう。また、シェーファーはオペラのほうで聴かせてもらいましょう。

休憩後、《英雄の生涯》です。これは最初の有名な主題から、その後の演奏を暗示するかのように全く颯爽とした演奏です。これはもうティーレマンの面目躍如ですね。激しい部分も静かな部分も実に推進力に満ちた魅力的な演奏です。ミュンヘンフィルの弦楽合奏力もなかなかのものでティーレマンの要求に応えます。第1ヴァイオリンのソロも終始美しく響いていました。
個々の部分がどうだという演奏ではなく、全体の構成が実に流れるように耳に自然にはいってくるようなR・シュトラウスの模範的な演奏です。瑞々しく若々しい演奏はティーレマンの指揮に帰するところが大であると感じました。これからも動向に目を離せない指揮者の一人であることは間違いありません。

今回のヨーロッパシリーズを締めくくるにふさわしい《英雄の生涯》であったことが何とも嬉しい夜でした。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ティーレマン,

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