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saraiの音楽総決算2018:協奏曲編

さて、前回に引き続き、今年の音楽の総決算です。

今回は協奏曲編です。
今年はチョン・キョンファの恐ろしいほどの気魄のヴァイオリンに圧倒されました。けた外れの芸術家です。文句なしのトップです。アヴデーエワのピアノには今年も魅了されました。初めて実演を聴いたバティアシュヴィリはやはり、魅力たっぷりで、たちまち、お気に入りの仲間入りです。庄司紗矢香は指揮者がテミルカーノフだったら、多分、1位を分け合ったでしょう。全般にレベルの高い演奏が多く、下の順位に付けることが心苦しく感じます。
ちなみに昨年の結果はここです。

今年は以下をベスト10に選びました。

1位 恐るべし!チョン・キョンファ 圧倒的なブラームス@宮崎芸術劇場 2018.5.6

2位 ピアニッシモが心に沁みるブラームスのピアノ協奏曲・・・アヴデーエワ&フルシャ&バンベルク交響楽団@サントリーホール 2018.6.26

3位 魅惑のバティアシュヴィリ バレンボイム&ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団@ザルツブルク祝祭大劇場 2018.8.17

4位 庄司紗矢香、気魄のシベリウス・・サンクトペテルブルク・フィル@サントリーホール 2018.11.12

5位 はじけるようなユジャ・ワンのプロコフィエフ ゲルギエフ&ミュンヘン・フィル@サントリーホール 2018.12.2

6位 ヴィルサラーゼと小林研一郎の見事なベートーヴェン 読売日本交響楽団@サントリーホール 2018.7.5

7位 ヒラリー最高! ヒラリー・ハーン、ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル@宮崎芸術劇場・アイザックスターンホール 2018.12.16

8位 ファウストの奏でるブラームスは一味違う・・・カンブルラン&読売日本交響楽団@みなとみらいホール 2018.1.21

9位 絶好調ルガンスキーのチャイコフスキー、テミルカーノフはさすがのラフマニノフに納得・・・読売日本交響楽団@みなとみらいホール 2018.2.12

10位 モーツァルトのハ長調の協奏曲に感動! パユ&読売日本交響楽団@サントリーホール 2018.11.28


チョン・キョンファの実力を初めて実感しました。こんなに凄い芸術家だったのですね。完全に復活したようです。いやはや、圧倒されまくりました。

アヴデーエワはこのブラームスのピアノ協奏曲を初めて弾いたそうですが、素晴らしい仕上がりでした。彼女は本当に何を弾かせても、その本質を突く演奏をします。音楽性の高さには舌を巻くばかりです。

初めて実演に接したリサ・バティアシュヴィリの魅力に憑りつかれてしまいました。是非、また来日してもらいたいものです。

庄司紗矢香の気魄の演奏には驚かされました。ますます、高みに上っていくことが実感できました。世界でブレークする日も近いでしょう。

ユジャ・ワンの魅力も相変わらずです。本編もさることながら、アンコール曲の超絶技巧にも魅了されました。

ヴィルサラーゼと小林研一郎の奏でるベートーヴェンは達人たちの境地の音楽を感じさせられました。見事な演奏でした。

ヒラリー・ハーンのモーツァルト、とても素晴らしく、彼女も復活してくれたことを確信しました。ただ、彼女の弾いたバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ&ソナタの素晴らしさに比肩できるものではありません。モーツァルトでなければ、もっと大きく評価できたでしょう。人間、万能ではありませんから、すべての作品の演奏が最高というわけではありません。

イザベル・ファウストのブラームス、とても素晴らしかったです。もっと順位を上げたいのですが、他のコンサートの演奏が素晴らし過ぎました。

ルガンスキーのチャイコフスキーは冒頭はもうひとつでしたが、第1楽章の途中から、別人のようになり、のりのりの凄い演奏になりました。冒頭から絶好調だったなら、トップ5以上のランクになったでしょう。今後、注目のピアニストです。

エマニュエル・パユの演奏したモーツァルトのフルートとハープのための協奏曲は出色の出来でした(ハープはパユと同じくベルリン・フィルの首席ハーピストのマリー=ピエール・ラングラメ)。ピアノやヴァイオリンとの比較が難しいので、このあたりの順位になりましたが、これもトップ5でも問題ない素晴らしさでした。パユのフルートの素晴らしさを実感しました。また、機会があれば、聴きたい音楽家の一人です。

いよいよ、次回は最終回、大賞も発表します。そして、大晦日でもありますね。


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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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