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ザルツブルク音楽祭完了、そして、帰国

2017年8月6日日曜日@ザルツブルク/2回目

祝祭大劇場Großes Festspielhausで今回のザルツブルク音楽祭の最後のコンサートを聴くところです。アンドリス・ネルソンズ指揮ウィーン・フィルのコンサートです。前半はプロコフィエフのピアノ協奏曲第2番です。ピアノはトリフォノフです。かぶりつきの席に着いているので、目の前には巨大なスタインウェイのピアノが鎮座しています。

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指揮台はそのピアノの向こう、saraiの席の真正面ですね。さて、最後のコンサートを楽しみましょう。

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トリフォノフのピアノはとても切れがよく、迫力のある演奏を聴かせてくれました。休憩にはいり、ホール内の聴衆はほとんどいなくなります。

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我々も祝祭大劇場の前の通り、ホーフシュタルガッセHofstallgasseに出ます。夏の祝祭らしい華やいだ雰囲気です。

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ここから眺めるホーエンザルツブルク城Festung Hohensalzburgの最後の風景です。

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後半のプログラム、ショスタコーヴィチの交響曲第7番です。素晴らしい弦楽合奏に聴き惚れました。このコンサートの詳細な記事はここに既にアップ済みです。

コンサートが終わると、小雨模様。構いませんよ。ホテルまではトンネルを通っていけば、ほとんど濡れることはありませんからね。
さて、ここで昨日から悩んでいた問題があります。コンサートに出掛けた正装から、帰国に向けた長時間の移動のための服装への着替えはどうするかという問題です。特別なおしゃれをしているわけでもないので、そのままでもよいのですが、出来たら気楽な服装になりたいものです。着替えの場所はホテル、駅、空港などいろいろ考えられます。既にホテルはチェックアウトしていますが、まずはホテルのレセプションで相談してみます。と、貸せる部屋はないけど、ビッグなトイレなら使ってもよいよと言って、わざわざ鍵を開けてくれます。ビッグなトイレを借りて、旅姿に着替えます。これで懸案は解決です。ホテルのすぐ前にあるバス停からザルツブルク中央駅Salzburg Hbfに向かうことにします。が、日曜のためか道が大渋滞。祝祭大劇場の地下の大駐車場から出てくる自動車も、それに加わります。バスはその渋滞に巻き込まれているのか、一向にやってきません。小雨模様なので、嫌ですね。

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時間的には余裕があるので、慌てることはありませんが、そうでなければかなりイライラしたことでしょう。この大通りにはバス用の車線があるのですが、そのポイントに入る手前から大渋滞のようです。しかし、やがて、バスがやってきて、なんとか駅に到着です。今日も電車はファーストクラスなので、ザルツブルク駅のファーストクラス用ラウンジが使えるか訊いてみます。残念ながら、使用対象外でした。ドイツ国鉄の格安チケット、バイエルンチケットのファーストチケットですからね。これがそのチケット。二人で56ユーロですから、安いような、高いような・・・。

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できたら、ファーストクラス用ラウンジで着替えようかとも思っていたのですが、既にホテルで着替えたので、その必要もないので、まあ、いいでしょう。予定よりも早い電車に乗って、ザルツブルク中央駅からミュンヘン空港に移動します。バイエルンチケットなので、レールジェットには乗れません。普通のローカル電車は日曜のせいか混んでします。ファーストクラスの座席を余裕で確保して、遅めのランチをいただきます。なかなか美味しいフランスパンのサンドイッチとコーヒーです。

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電車には途中の駅から、どんどん乗客が乗り込んできます。朝は晴れていたので、サイクリングやレジャーに出掛けていた人が、降り出した雨で慌てて引き揚げてきたようです。駅に停まるたびにレジャー帰りの人が乗り込んできて車内は大混雑。念のためにファーストクラスのチケットを買っておいたのが大正解。saraiたちは大きなカバンを持っていますが、余裕で座席を広々と占領して、他の乗客に迷惑をかけることなく移動できます。が、たまたまセカンドクラスと隣合わせにあるファーストクラスの席のため、間違えてファーストクラスの席に乗ってくる人がいます。足が悪く大きな荷物を持ったおばさんも間違えて乗ってきます。しばらくして間違いに気づき、セカンドクラスの方に移動します。が、既にセカンドクラスの席はいっぱいで座れず、立っています。楽して座っている我々は、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいですが、仕方ないですね。と、やはりファーストクラスの席に座っていた上品なおばさまが、スックと立ち上がり、セカンドクラスの方に行きます。そして、2人席にスーツケースを持ち込んで座っていた若い女性に、カバンを通路に出しておばさんを座らせるよう指導します。しばらく言い合っていましたが、結局足の悪いおばさんを座らせることになります。上品なファーストクラスのおばさまは、静かに自分の席に戻っていきます。素晴らしい対応に脱帽です。今後、我々にこのような対応ができるか疑問ですが、できれば見習いたいものです。
ミュンヘン・オスト駅München Ostから乗り換えるSバーン(S8)の電車はファーストクラスがついていませんが、幸運にも並び席がゲットできて、ずっと座ったままで移動できます。ミュンヘン空港では、航空会社がエールフランス航空なので、手続きがセルフサービスです。しかし、幸いにも空いています。

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荷物タグはセルフサービスで印刷させられますが、特に問題なし。

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早めに荷物のドロップオフ完了。荷物の重量は23.2Kgです。こんなものですね。

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が、この後、搭乗口が遠くて、延々と歩かされます。配偶者は搭乗前にトイレには行きたいとのこと。トイレに行った配偶者を待ちますが、いつまでも戻ってきません。だんだん、搭乗時間が迫ってきます。ようやく戻ってきた配偶者によると、トイレを探しても、トイレが見つからなかったそうです。で、結局、その階にはないらしく、下の階へという表示があり、もう時間もないので、階段を駆け下りてトイレの前に行くと、お掃除中の看板があったそうです。入ってもいい?と聞くと、無情にもダメ!と言われて、他に行けとのこと。ようやく見つけたトイレだったのにね・・・。またバタバタ走り回って、ようやく用をたせた時には、相当の時間が経っていたそうです。で、ようやく、saraiのもとに戻ってきました。saraiは焦って、急げ!と配偶者に声をかけます。こんなにトイレって少なかったっけと配偶者は言っていますが、saraiは一人でトイレに行かせたことを後悔します。急いで搭乗口に行くと、同様に慌てて駆け付けてきた日本人女性がいます。搭乗口とは反対の方向に行ってしまったということで、かなり慌てていました。空港って広くて、本当に大変ですよね。
その彼女は、ナイジェリアに1か月ほど仕事で行っていたとのこと。ご苦労様です。
空港は夕日に照らされています。天気も回復したようです。日本は台風が襲来しているようですが、まあ、どこかには着陸できるでしょう。ミュンヘン空港からパリのシャルル・ド・ゴール空港へは順調に移動。

ところで、このパリのシャルル・ド・ゴール空港CDGで重要な課題があります。旅の初めで盗難にあったPCの代わりにイタリアのヴェローナでPCを買い求めました。高価なPCなので、販売店で気をきかせてくれて、免税品の処理をしてくれました。それはいいのですが、海外であまり高価な買い物はこのところしていないので、空港での免税手続きの最近の状況があまり分かっていないんです。EUの場合、最終出発地での手続きですね。ミュンヘンからパリ経由で羽田に飛ぶので、きっとパリのCDGでの手続きです。でも、パリの乗り継ぎの時間はわずか1時間。免税手続きよりも、ちゃんとトランジットできることのほうが優先です。ですが、何とか免税もしたいものです。乗り継ぎは搭乗口2Fに着いて、搭乗口2Eからの出発になります。税関の場所を調べると、到着の2Fにも出発の2Eにもあります。本来は出発の2Eで手続きするんでしょうが、きっと混み合いそうです。できれば到着の2Fで手続きしたいと思っていました。で、パリのCDGには定刻に到着。急いで搭乗口2Fで税関を探します。当然、トランジットする2Eに向かう途中にあると思い込んでいましたが、途中に大きな注意書きを見つけます。各国語で表示されていて日本語の表記もあります。免税手続きは出発ロビーは混み合うので、ここで済ませておいてくださいとのことです。場所は出口と書いてあります。ん? 出口って? で、今度は英語の表示を読みます。出口というのは、Baggage-Exitのことのようです。そちらに向かいます。荷物の受け取りの場所で空港スタッフに場所を訊くと、いったん、外に出ろとのことです。変ですが、まあ、言われるとおりにします。外でうろうろ探すと、確かに税関のオフィスがあります。それも閑散としていて、誰もいません。本当は搭乗エリア外で携行している免税品の免税手続きはできないはずですが、そんなことを考えている時間はありません。さっそく、免税書類、パスポート、搭乗券を窓口に差し出すと、税関職員がしばらく書類をながめた後、あっさりとスタンプを押してくれました。やったね。現地で使用中のPCですから、免税になるかどうかは若干心配ではあったんです。最近は免税手続きは結構、扱いが緩いんですね。しかし、ここから再度、出発ロビーに抜けていくのが大変です。出発ロビーへのルートが分かりづらく、少し探しますが、出発ロビーの入り口付近でどこかの航空会社スタッフの方が、近道を通してくれます。一般人は歩けないルートです。感謝です。最後はスムーズに手荷物検査、出国手続きもできて、無事に搭乗口にたどり着きます。もちろん、羽田行きのエールフランス航空機は既に搭乗中です。

定刻にエールフランス機は羽田に向けて離陸。もう、真夜中の12時です。パリの上空にぐんぐん上昇していきます。
翼よ、あれがパリの灯だ・・・という気分です。

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このヨーロッパ遠征で最後のsaraiの配偶者への心遣いは、特別注文の機内食。結構、大枚をはたきました。一緒にヨーロッパ遠征をしてくれて、何かと支えになってくれた配偶者への感謝の気持ちです。まあ、saraiも最後に美味しいフレンチを食べたかったのですけどね・・・。

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これがそのフレンチです。もちろん、美味しかったです。配偶者はごちそうさま!と喜んでいます。贅沢をした甲斐がありました。

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さすがにパリからの11時間を超えるフライトは厳しいです。それに冷房のきき過ぎた機内は厳冬のよう。日本が近くになり、朝食が供されます。これは一般食です、もちろん。

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台風襲来が恐ろしかったのですが、羽田空港に着陸のときは雨もそんなに降っておらず、スムーズなランディング。拍手が起きます。フランス人ですね。ところが駐機場に移動しているときに周りが真っ白になるような豪雨。危なかったです。

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羽田空港に着いたのは夕方の6時半ですが、ヨーロッパ遠征から帰着の際に恒例となっている和食をいただきます。今回は蕎麦屋です。江戸前の天ぷら蕎麦がなんとも美味しいです。大きな海老が2匹もはいっている豪華版。空港から自宅に向かう電車は運よく座れますが、強烈な眠気が襲ってきます。それでも自宅に帰ると、まず、エアコンのスイッチを入れて、体を冷やし、久しぶりにバスタブに浸かります。ヨーロッパの夏のホテルは料金が高くて、ほとんどはシャワーのみの部屋だったんです。それにしても日本の夏は暑くて湿気が多いです。帰国日にはザルツブルクは既に涼しくなっていました。もう、ヨーロッパの夏は終わったかもしれません。久しぶりに自宅のデスクトップパソコンの前に座り、Eメールをチェックしたりしているうちに夜も遅くなります。もう、頭はふらふら。配偶者はとっくに寝ました。saraiも今日は早く寝ましょう、って・・・もう夜中の2時半か! 

これで2017年夏のヨーロッパ遠征の詳細編は完了です。ご読了いただき、ありがとうございました。次は早速、昨年、2018年夏のヨーロッパ遠征の詳細編を開始します。引き続き、ご愛読ください。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
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その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

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クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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