清新な演奏!オペラ《イドメネオ》@バーゼル歌劇場(シアター・バーゼル) 2013.4.16
オーケストラは若くて綺麗な女性が多いのにびっくり。どこにもいる日本人あるいは東洋人はまったくいません。このオーケストラもピリオド楽器でノン・ヴィブラートのピリオド奏法のバロックオーケストラです。スイスには、バロックオーケストラが多いのかな?
このオーケストラの演奏は生硬とも言えますが、むしろ、清新と表現するのがふさわしいかも知れません。ティンパニのお兄さんのノリノリの演奏が素晴らしい。コンサート・ミストレスのお姉さんは若くて綺麗ですが、まとめ役として、演奏前のチューニングは各パートを周って、自分のヴァイオリンの音程に合わせさせていたのが印象的です。演奏中にも常に笑みを浮かべて、音楽を楽しんでいる様子がほほえましい感じでした。
歌手はアンサンブルオペラのように、誰かが突出するわけでなく、バランスがよく、とても聴き映えがします。イドメネオ役のテノール、スティーヴ・ダヴィスリムはなかなかの美声。モーツァルトにはぴったりです。イダマンテ役はメゾ・ソプラノだったのでびっくり。このイダマンテ役のソレン・ラヴァナント-リンケも綺麗な声で熱演です。一番、気にいったのは、イリア役のソプラノ、ローレンス・ギヨーです。若くて、容姿も美しく、声も尻上がりに透明さを増し、今後、期待できるソプラノです。パミーナとか、モーツァルトのソプラノの役はどれでも、よさそうな感じです。一番の収穫でした。今後、saraiの贔屓にしたいな!
エレクトラ役のシモーネ・シュナイダーはベテランのようですが、難しい役を熱演して、声量もあり、力のこもった歌唱はなかなかでした。
今日のキャストは以下です。
指揮:アンドレア・マルコン
管弦楽:ラ・チェトラ・バロックオーケストラ・バーゼル
演出:デイヴィッド・ベッシュ
イドメネオ:スティーヴ・ダヴィスリム
イダマンテ:ソレン・ラヴァナント-リンケ
エレクトラ:シモーネ・シュナイダー
イリア:ローレンス・ギヨー
アルバーチェ:カール-ハインツ・ブラント
ラ・ヴォーチェ:アレクセイビルクス
1幕目はぼーっとして聴いていましたが、2幕目のアリアの連続はどれも素晴らしく、聴き惚れました。第3幕冒頭のイリアのアリア《そよ風に私の愛の告白を運んで》はローレンス・ギヨーのピュアーな歌声に心が洗われる思い・・・素晴らしい歌唱です。終幕の大合唱も素晴らしい迫力で、モーツァルトのオペラを堪能した今宵でした。
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