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美しいアンサンブルのシベリウス エルツ&読売日本交響楽団@サントリーホール 2019.4.17

常任指揮者のカンブルランが去り、読響の新しいシーズンが始まりました。オラリー・エルツは初めて聴くエストニア出身の若手指揮者ですが、大変な才能の持ち主であると思いました。その折り目正しい姿勢も好感が持てます。お国もの以外でも才能を発揮してくれるのでしょうか。今後が楽しみです。

今日のコンサートは前半はまあまあですが、少し、盛り上げに欠けたでしょうか。会場は沸いていたので、saraiの感性がついていけなかったのかもしれません。それに予習したヒラリー・ハーンとアンネ=ゾフィー・ムターの演奏が素晴らし過ぎたのもよくなかったのかもしれません。比較するレベルではないのかもね。

後半は大変に素晴らしい演奏。最初の武満徹の短い作品は早稲田大学のために書かれた作品で、冒頭の早稲田(WASEDA)=As-E-D-A(ラ♭・ミ・レ・ラ)の4つの音のモチーフが全編にわたって、繰り返されながら、軽く変容していくというものですが、まるで妖精に魔法にかけられるという魅惑的な雰囲気の音楽が進行していきます。初期の武満徹の素晴らしさを十全に美しく演奏してくれて、たいそう、その魅力にはまりました。それにしても、こんな素晴らしい音楽を書いてもらった早稲田大学(オーケストラ)は羨ましい。読響の高い演奏能力に感嘆しました。

今日のメインのシベリウスの交響曲第5番は最高の演奏でした。以前、サロネン指揮フィルハーモニー管弦楽団で素晴らしい演奏を聴きましたが、それに迫る演奏でした。冒頭は少し、もたもたした感じがありましたが、第1楽章の後半からの弦パートの最高のアンサンブルに目が醒める思いになりました。以降はエルツの指揮もビシビシ決まり、見事な演奏。そもそも、エルツの曲全体に対する構想の組み立てが見事で、感銘を受けながら聴き入ってしまいました。第3楽章のフィナーレに向かっての高潮には心躍るものがありました。後でエルツの経歴を読み直してみえると、サロネンからも直々の指導を受けているのですね。それで謎が解けました。サロネンばりの演奏スタイルだったのですね。それにしても日下紗矢子がコンマスのときの読響の演奏は素晴らしいです。また、第1コンサートマスターに戻ってきてほしいですね。

エルツは今後が気になる若手指揮者の一人になりました。がんばれ!


今日のプログラムは以下です。

  指揮:オラリー・エルツ
  ヴァイオリン:ヴィルデ・フラング
  管弦楽:読売日本交響楽団 日下 紗矢子(コンサートマスター)

  トゥール:幻影(キュミ・シンフォニエッタ、エストニア国立交響楽団との共同委嘱作品/日本初演)
  ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
   《アンコール》ハイドン(クライスラー編):神よ、皇帝フランツを守り給え

   《休憩》

  武満徹:星・島(スター・アイル)
  シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 Op.82

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のトゥールの幻影は日本初演の新曲なので、もちろん、予習はしていません。


2曲目のストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲を予習したCDは以下です。

 ヒラリー・ハーン、ネヴィル・マリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ 2001年2月 セッション録音
 アンネ=ゾフィー・ムター、パウル・ザッハー指揮フィルハーモニア管弦楽団 1988年2月 ロンドン セッション録音
 
どちらもさすがの演奏。とりわけ、ヒラリー・ハーンの後半の楽章は素晴らしいヴァイオリンの響きで最高の演奏。とりわけ、第3楽章の美しさは格別で、聴く者を酔わせます。


3曲目の武満徹の星・島は意外に録音が少なく、入手できず、予習ができませんでした。


4曲目のシベリウスの交響曲第5番を予習したCDは以下です。

 サー・ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団 1966年7月 ロンドン、キングズウェイ・ホール セッション録音

バルビローリらしく、とても気品のある演奏です。この曲はこれまでも本場ものを中心に聴き込んできたので、今回はイギリス勢の演奏を聴きました。これまで聴いた演奏では、ベルグルンド&ヨーロッパ室内管弦楽団の素晴らしいアンサンブルの引き締まった演奏が一番、好きです。オスモ・ヴァンスカ&ラハティ交響楽団とネーメ・ヤルヴィ&イェーテボリ交響楽団も素晴らしい演奏です。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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