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素晴らしいバルトーク:アルカディア・クァルテット@鶴見サルビアホール 2019.5.29

前半のベートーヴェン2曲もなかなか聴きごたえがありました。特に第10番《ハープ》の第3楽章、第4楽章は力強い演奏で見事でした。第4楽章の分裂症気味とも思える難しい音楽をさばききったのには感心しました。
しかし、圧巻だったのは後半のプログラムのバルトークです。第4番は第3番と並んで、最もバルトークの真骨頂とも思える傑作ですが、なかなか実演で聴く機会に恵まれません。今日は素晴らしい演奏でした。第3楽章までは今一つの感でしたが、第4楽章の多彩なピチカート奏法の見事なこと! この楽章は聴くだけでなく、見ていても楽しくなります。第5楽章はこのカルテットの持つパワフルさが遺憾なく発揮されて、白熱した演奏になります。これぞ、バルトークっていう感じで気持ちよく終わりました。ところで今回の来日では第1ヴァイオリンが産後の体調不良ということで代役でしたが、本来のメンバーだったら、どんなバルトークになったでしょう。CHANDOSからバルトーク全集を出しているくらいですから、さらに素晴らしい演奏が期待できそうですね。今後の再来日を期待しましょう。


今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:アルカディア・クァルテット
    セバスティアン・テグゼジューvn レスヴァン・ドゥミトルvn トライアン・ボアラva ツォルト・トロークvc

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第2番 ト長調 Op.18-2
  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 Op.74《ハープ》

   《休憩》

  バルトーク:弦楽四重奏曲 第4番 Sz.91

   《アンコール》
    ラズヴァン・メテア:バガテル

最後に予習について触れておきます。

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のベートーヴェンの弦楽四重奏曲 第2番を予習したCDは以下です。

 アマデウス弦楽四重奏団 1961年9月 ハノーファー、ベートーヴェンザール
 
期待通りの美しい演奏で満足して聴きました。


2曲目のベートーヴェンの弦楽四重奏曲 第10番は思い違いで予習し損ねました。もっとも熟知している曲ですから問題ありません。


3曲目のバルトークの弦楽四重奏曲 第4番を予習したのは以下の3枚のLPと1枚のCDです。

 ハンガリー四重奏団(1961年) LP
 ジュリアード四重奏団(2回目録音、1963年) LP
 バルトーク四重奏団(1966年) LP
 エマーソン・カルテット(1988年) CD

LPの3枚は思い入れがあって、最近収集したLPですから、どれも素晴らしい演奏です。とりわけ、ジュリアード四重奏団はこの曲を初めて聴き、馴染んだ演奏なので、懐かしく聴きました。バルトーク四重奏団はジュリアード四重奏団以上に迫力のある演奏に驚かされます。CDのエマーソン・カルテットは完璧な演奏で、その美しい演奏に魅了されました。今のところ、これが最高の演奏です。



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ジャンル : 音楽

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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