ザルツブルク音楽祭:抱腹絶倒の末の感動 バルトリの《アルジェのイタリア女》
旅の4日目、ザルツブルクSalzburgの3日目です。ザルツブルク音楽祭で音楽三昧の真っ最中です。
今日も気持ちの良い青空です。saraiが9時前には起床すると、配偶者が先に起きて、旅の覚え書きを書いています。では、散歩がてらに、食料を買い込んで来ようということになります。今日は、3時からのオペラと続いてすぐに次のピアノ・リサイタルというハードスケジュールですから、どのタイミングで食事が摂れるのかわかりません。
旧市街の目抜き通りのゲトライデ通りGetreidegasseにあるモーツァルトの生家Mozarts Geburtshausの建物の下のスーパーマーケットに出かけます。
例によって、メンヒスベルクMönchsbergの岩山のトンネルを抜けていくと、トンネルの出口のすぐ先に、ザルツブルク音楽祭Salzburger Festspieleの公式チケットセンターKartenbüroがあります。

チケットセンターの中庭は駐輪場になっているようです。朝から自転車でいっぱいです。

このチケットセンターで、一昨日ザルツブルクに向かうレールジェットの中で購入した公演のチケットをピックアップしておきましょう。カウンターの前は長い行列になっています。saraiがその列の後ろに着きます。

みなさん、何か良いチケットはないか調べに来ているようです。行列に並ぶsaraiを置いて、配偶者は建物の外に出ます。チケットセンターの建物はメンヒスベルクの切り立つ岩壁の下にあります。

配偶者が待つこと暫し。なかなかsaraiが戻ってきません。

やがて、saraiが、無事に予約したチケットを受け取って、出てきます。

旅の途中で予約したチケットなので、ちゃんと受け取れるか心配だったのですが、購入時に使ったクレジットカードの提示でOKでした。これで、すべてのチケットが手元に揃い、一安心です。
スーパーマーケットSPARに到着。食料品のみの小さなスーパーですが、いろいろと美味しそうなものが並んでいます。

パンも種類が多いですね。

まずは、サンドイッチと牛乳、ジュース。今や当然のお寿司もあるので、1パック。温かいお肉類も美味しそうです。ラザニア、シュニッツェル、骨付き肉をお願いしてしまいます。ならば、このお肉に合うパンも欲しいですね。オーストリアならではのカイザーゼンメルがありません。カイザーゼンメルは?と訊くと、スタッフの女性が後ろの棚から出してきます。カイザーゼンメルは並べてはおかないのね。
美味しそうな匂いの漂う袋を抱えてホテルに戻ります。当然、テラスでいただきます。朝はサンドイッチと思っていましたが、ラザニアの匂いに負けます。ホクホクトロトロのラザニアを美味しくいただきます。

急いで、シャワーを浴びて、「お掃除してね」の札を下げます。2人でパソコンに向かっていると、コンコンとノックの音が。お掃除係の女性です。綺麗に部屋をお掃除をしてもらいました。最後に、何かを探しているようです。何?と訊くと、鼻をかむ動作をします。あっ、ごみ箱ね。移動したので分からなかったのでしょうね。ごみ箱は、そんな風に表現するのね。日本だとどうするかな・・・。
さて、今日はお天気も良いし、かと言って暑くもなく、着物を着るには最適です。配偶者は、早めに準備に取り掛かります。ガンガンにエアコンを効かして着始めますが、汗が出ます。でも、なんとか、きっちりと着ることができます。着てしまえば、暑くもなく、ビシッと決まって、気持ちがいいんだそうです。saraiもブログを書き上げ、タキシードに着替えます。ちょっとサンドイッチをつまんで、いざ出陣です。
岩山のトンネルから直接、会場のモーツァルト劇場Haus für Mozartに入ります。皆さんお洒落をしていて、華やかです。タキシードを着込んだsaraiも記念撮影。

ロビーには、ザルツブルク音楽祭の創設者たちの胸像が並びます。
これは、詩人、作家、劇作家のフーゴ・フォン・ホーフマンスタールHugo von Hofmannsthal。R.シュトラウスの楽劇《薔薇の騎士》の台本を書きました。ザルツブルク音楽祭のさきがけとして公演された演劇「イェーダーマン」の脚本も手がけました。

これは、ユダヤ系オーストリア人の演出家兼プロデューサーのマックス・ラインハルトMax Reinhardt。R.シュトラウスの楽劇《薔薇の騎士》の初演の演出も担当しました。ザルツブルク音楽祭のさきがけとして公演されたホーフマンスタールの演劇「イェーダーマン」も演出しました。

さて、これから始まるのはロッシーニのオペラ《アルジェのイタリア女》です。チェチーリア・バルトリのアジリタが超楽しみです。これも最前列中央の席のチケットをゲットしました。

モーツァルト劇場の最前列の席に着くと、お隣は日本の方。一か月ほど前に猛暑の日本を脱出してイギリスに入り、ドーバーから地中海までの2週間のクルーズ旅を経て、ザルツブルクに来たそうです。羨ましい・・・。オペラ好きの方で、楽しくおしゃべりさせてもらいます。同好の士は、すぐにお友達になりますね。
オペラは捧腹絶倒の素晴らしいものです。バルトリが仕切るとこうなりますね。すぐに幕間の休憩になります。外に出ると、観客のみなさんが2階のバルコニーにずらっと並んでいます。

美しい夏の青空が広がっています。ホーエンザルツブルク城estungHohensalzburgも見えています。

さて、そろそろ、ホールの中に戻ります。まだ、あまり、観客が戻っていませんね。それでも後半の幕に期待して、早めに席に着きます。

休憩後の後半の幕も素晴らしかったです。いやあ、オペラを見て、こんなに最後に興奮したことって、あったでしょうか。多分、今日、このオペラを見に来た人は皆、揃って、その興奮の渦の中にあり、そのままの気分でモーツァルト劇場を去っていったことでしょう。笑い声の絶えない終演後でした。オペラ本編も素晴らしかったし、カーテンコールの楽しかったことはまるでプライヴェートなパーティーの最高の楽しさ、そのものです。
このオペラの詳細な記事はここに既にアップ済みです。
次はアンドラーシュ・シフのピアノ・リサイタルです。
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