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ヤンソンスに合掌・・・ゲルギエフ&マリインスキー劇場:オペラ《スペードの女王》@東京文化会館 2019.12.1

今日のオペラの感想に先立って、昨日亡くなったマリス・ヤンソンスに哀悼の意を表して、合掌! 奇遇と言っては何ですが、今日のオペラ、チャイコフスキーの《スペードの女王》がsaraiが最後に聴いたヤンソンスの公演曲目でもありました。昨年のザルツブルク音楽祭、ウィーン・フィルを振っての素晴らしい演奏でした。ヤンソンスはその前年、一昨年もザルツブルク音楽祭でショスタコーヴィチのオペラ《ムチェンスク郡のマクベス夫人》でも最高の演奏を聴かせてくれました。ロシアもののオペラでは、今日のゲルギエフと頂点を競う指揮者だったと思います。ザルツブルク音楽祭では、最前列中央の席で、ヤンソンスの指揮をすぐ近くで見たことが思い出になりました。ともかく、病気で倒れて復帰した後のヤンソンスは頬もこけていましたが、最高の演奏を聴かせてくれました。改めて、合掌!

さて、今日のゲルギエフ&マリインスキー劇場によるチャイコフスキーのオペラ《スペードの女王》についての感想です。国内で海外のオペラハウスの引っ越し公演を聴くのは実に久しぶりのことです。とっさには前に聴いたのがいつだったのか思い出せないほどです。調べてみると、6年前のトリノ歌劇場のプッチーニ《トスカ》でした。これはフリットリがトスカを歌うというので、国内でオペラを聴かないという禁を破ったのですが、肝心のフリットリがキャンセル。散々な結果でした。国内でオペラを聴かなくなったのは東日本大震災の直後のメトの公演以降です。一緒にオペラを聴く仲間だった母が高齢のため、オペラを聴かなくなったので、それ以降はオペラは海外でのみ聴くという方針にしたんです。
今回はロシアに行かないと聴けないゲルギエフ&マリインスキー劇場なので、重い腰を上げました。ロシアはsaraiが訪問する海外からははみでています。それに招聘元がNBSではなく、ジャパン・アーツだということもあります。saraiはNBSと決別していますから、NBSが招聘する公演には行きません。

その久しぶりに聴いた国内での引っ越し公演ですが、さすがにゲルギエフ&マリインスキー劇場は素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
第1幕はもう一つに感じましたが、第2幕で全開。劇中劇ですら素晴らしい演奏で酔ってしまいそうです。オーケストラの響き、合唱が圧倒的な素晴らしさです。第3幕もさらにヒートアップ。素晴らしい公演でした。
ウラディーミル・ガルージンはゲルマン役は十八番ですが、以前ほどの声の輝きがありません。その分、迫真の演技ではありました。リーザを歌ったイリーナ・チュリロワは幕を追うごとに声が澄み切ってきて、素晴らしい歌唱。今回のキャストでは最高の歌唱を聴かせてくれました。エレツキー公爵 のロマン・ブルデンコの第2幕のアリア《私は貴方を愛しています》は素晴らしい歌唱。もっとも、このアリアはチャイコフスキーの書いたアリアの中でも特に優れたアリアです。ウラディスラフ・スリムスキーも実に安定した歌唱。アンナ・キクナーゼも見事な伯爵夫人を歌い切ってくれました。
演出はよかったと思います。内容に深く切り込んでいました。それよりも衣装が豪華だったことが印象的です。

昨年のザルツブルク音楽祭の公演といい勝負でしたが、saraiの聴いたヤンソンスの最後の演奏ということでザルツブルク音楽祭に軍配を上げておきます。(ザルツブルク音楽祭の公演は既にBDで公開されているようですね。)


プログラムとキャストは以下です。

  指揮:ワレリー・ゲルギエフ
  演出:アレクセイ・ステパニュク(新演出/2015年)
  管弦楽・合唱:マリインスキー歌劇場管弦楽団・合唱団

  ゲルマン (テノール):ウラディーミル・ガルージン
  トムスキー伯爵 (バリトン):ウラディスラフ・スリムスキー
  エレツキー公爵 (バリトン):ロマン・ブルデンコ
  伯爵夫人 (メゾソプラノ):アンナ・キクナーゼ
  リーザ (ソプラノ):イリーナ・チュリロワ
  ポリーナ (メゾソプラノ):ユリア・マトーチュキナ


最後に予習について、まとめておきます。

予習した動画(YOUTUBE)は以下です。

 スペードの女王第1幕
 スペードの女王第2幕
 スペードの女王第3幕

  指揮:ワレリー・ゲルギエフ
  演出:アレキサンダー・ガリビン
  管弦楽・合唱:マリインスキー歌劇場管弦楽団・合唱団

  キャスト

  Hermann - Vladimir Galouzineウラディーミル・ガルージン
  Lisa - Tatiana Borodinaタチヤーナ・ボロディナ
  Countess - Irina Bogachova
  Count Tomsky - Nikolai Putilinニコライ・プチーリン
  Prince Yeletsky - Vladimir Moroz
  Pauline - Ekaterina Gubanova
  Chekalinsky - Oleg Balashov
  Surin - Mikhail Petrenkoミハイル・ペトレンコ
  Chaplitsky - Nikolai Gassiev
  Major-domo - Nikolai Gassiev
  Narumov - Gennady Bezzubenkov
  Governess - Olga Makarova-Mikhailenko
  Masha - Svetlana Volkova
  Chloe - Olga Trifonova

  2006年6月2日 サンクトペテルブルグ、マリインスキー劇場

今回の公演の一つ前の演出のようです。ゲルマン役のガルージン、リーザ役のタチヤーナ・ボロディナの素晴らしい歌唱が聴けます。ゲルギエフ指揮のマリインスキー歌劇場管弦楽団・合唱団も素晴らしいです。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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