fc2ブログ
 
  

今日も中村恵理の絶唱に感銘!@ヤマハホール 2019.12.20

今年は中村恵理のソプラノの歌声に毎回、魅了されました。今年、今日で5回目のコンサートです。今年聴いた4回のコンサートは以下です。

 中村恵理、最高のR.シュトラウスを歌う @Bunkamuraオーチャードホール 2019.5.6 N響オーチャード定期
 中村恵理、清冽な絶唱!『ラ・ボエーム』@宮崎芸術劇場 2019.5.19 第24回宮崎国際音楽祭 プッチーニの世界「青春の光と影」
 中村 恵理のリューに酔う、テオリンも絶唱:オペラ《トゥーランドット》@東京文化会館 2019.7.12
 中村恵理の絶唱に感動!@川口リリアホール 2019.11.30

因みに今年最高だったのは、『ラ・ボエーム』のミミです。saraiの最愛のソプラノ、ミレッラ・フレーニを上回る熱演に心が高揚しました。

さて、今日の中村恵理ですが、その透き通った可憐な歌声は心に響いてきました。やはり、人の声は最高の楽器です。彼女の声が最高に機能するのは、やはり、プッチーニの抒情的な旋律です。中村恵理の歌う“ドレッタの美しい夢”は初めて聴きましたが、その素晴らしさにただただ感動。今日のプッチーニはこの1曲だけでしたが、これを聴くだけでも今日のコンサートに足を運んだ甲斐がありました。可憐で純情でありながら、声量が大きく、迫力のある歌唱でした。歌曲では、R.シュトラウスの“献呈”が素晴らしい出来。今年、中村恵理の歌う、この曲を聴くのは3度目ですが、ますます、レベルの高い歌唱になってきました。

藤木大地との2重唱では、レハールの“唇は語らずとも”に心がざわつきました。CTとソプラノの2重唱でこの曲を聴くのは初めてですが、何ら違和感なく、そのロマンティックなこと、この上なし。もっとも、この曲とラ・ボエームの愛の2重唱は、いつ聴いても、心のスイッチがはいり、心がざわつくんです。いやはや、魅力たっぷりの2重唱でした。

他には、「アヴェ・ヴェルム・コルプス」、「ヘンゼルとグレーテル」の2重唱、アンコールの「きよしこの夜」の二人の声の響きの美しさに心を奪われました。

今年は中村恵理という不世出の日本人ソプラノの歌唱をたっぷりと聴けて、幸せな年になりました。来年も機会を捉えて、彼女の美しい声を聴きたいものです。


今日のプログラムは以下です。

  ソプラノ:中村恵理
  カウンターテナー:藤木大地
  ピアノ:木下志寿子

  H.パーセル*B.ブリテン:トランペットを吹き鳴らせ(中村恵理、藤木大地)
  R.クィルター:5つのシェイクスピア歌曲 より “恋に落ちた若者とその彼女” Op.23-3(中村恵理、藤木大地)
  J.S.バッハ:「クリスマス・オラトリオ」 BWV 248 より “シオンよ、備えよ”(藤木大地)
  G.F.ヘンデル:歌劇「エジプトのジュリオ・チェーザレ」 HWV 17 より “つれない女め、お前の頑なさが”(藤木大地)
         オラトリオ「メサイア」 HWV 56 より “その時、見えない人の目は開かれ”~“主は羊飼いのごとくその群れを養い”(中村恵理、藤木大地)
  W.A.モーツァルト:モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」 K.618(中村恵理、藤木大地)
  F.メンデルスゾーン:6つのリート より “歌の翼に” Op.34-2(中村恵理)
            3つの二重唱曲 より “実りの畑” Op.77-2(中村恵理、藤木大地)
  R.シューマン:「愛の春」よりの12の詩 より “まさに太陽が輝くように” Op.37-12(中村恵理、藤木大地)
  E.フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 より “夜になって眠りにつくと” (夕べの祈り)(中村恵理、藤木大地)

   《休憩》

  G.プッチーニ:歌劇「つばめ」 より “ドレッタの美しい夢”(中村恵理)
  F.レハール:喜歌劇「ジュディッタ」 より “私の唇は熱いキスをする”(中村恵理)
        喜歌劇「メリー・ウィドウ」 より “唇は語らずとも”(中村恵理、藤木大地)
  R.シュトラウス:「最後の葉」よりの8つの歌 より “献呈” Op.10-1(中村恵理)
  G.フォーレ:「レクイエム」 より “ピエ・イエズ” Op.48-4(藤木大地)
  E.チャールズ:私の歌であなたの心をいっぱいに(中村恵理)
  H.マンシーニ:映画「ティファニーで朝食を」 より “ムーン・リバー”(藤木大地)
  G.カッチーニ*V.ヴァヴィロフ:アヴェ・マリア(藤木大地)
  A.ロイド=ウェバー:「レクイエム」 より “ピエ・イエズ”(中村恵理、藤木大地)

   《アンコール》

    グルーバー:きよしこの夜(中村恵理、藤木大地)


最後に予習について、まとめておきます。

パーセル、クィルター、メンデルスゾーン、シューマンの2重唱は以下のCDを聴きました。

 キャロリン・サンプソン(S)、イェスティン・デイヴィーズ(CT)、ジョセフ・ミドルトン(ピアノ) 2016年9月、イギリス、ウェウストルトン、ポットン・ホール

これは素晴らしいアルバム。イェスティン・デイヴィーズの素晴らしい歌唱に魅了されます。


バッハの“シオンよ、備えよ”は以下のCDを聴きました。

 米良美一、鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン 1998年1月

この頃の米良美一の美声にはうっとりします。


ヘンデルのオラトリオ「メサイア」は以下のCDを聴きました。

 アーリン・オージェ、アンネ・ゾフィー・フォン・オッター、マイケル・チャンス(CT)、トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサート管弦楽団・合唱団 1988年1月、アビー・ロード・スタジオ

アーリン・オージェの美声は最高です。


プッチーニの“ドレッタの美しい夢”は以下のCDを聴きました。

  ミレッラ・フレーニ 録音データ不詳

プッチーニはフレーニを聴くしかないでしょう。中村恵理が録音してくれるまではね・・・。


レハールの“私の唇は熱いキスをする”は以下のCDを聴きました。

 アンナ・ネトレプコ、エマニュエル・ヴィヨーム指揮プラハ・フィルハーモニア 2008年3月 プラハ

これは凄いね。


R.シュトラウスの“献呈”は以下のCDを聴きました。

 エディタ・グルベローヴァ、フリードリヒ・ハイダー指揮 ニース・フィルハーモニー管弦楽団

グルベローヴァの絶唱。


フォーレとカッチーニは以下のCDを聴きました。

 スミ・ジョー、ジェイムズ・コンロン指揮ケルン・フィルハーモニー・ギュルツェニヒ管弦楽団 2000年6月 ケルン

スミ・ジョーの歌声は絶品。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!







関連記事

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       中村恵理,

コメントの投稿

非公開コメント

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR