梅雨の時期に行く京都の旅:寂光院・・・祇園精舎の鐘の聲、諸行無常の響あり。沙羅雙樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす・・・
足湯カフェで疲れもとれ、元気に寂光院に向かいます。もう寂光院に到着かと思いましたが、どうもおかしい。

間違える人が多いようで、こんな立て看板が立っていました。

建礼門院さんの御陵、すなわち建礼門院大原西陵で宮内庁管轄のものです。寂光院は15m先にあるそうです。
寂光院前の石段に出ました。なんとも雰囲気のある石段です。

石段を上ると寂光院の受付がありました。

寂光院は平家物語にゆかりの深い尼寺です。平清盛の娘である建礼門院が平家滅亡後に晩年を過ごしたところです。晩年といっても29歳から36歳までの7年間です。が、このあたりは史実に詳しい記述が残っていないために、建礼門院の寂光院での生活はおろか、その死がどうであったのかも不明のようです。
受付を入って、また少し石段を上ると本堂の手前の右側に美しい庭園がありました。特に説明がないので、あまり歴史的なものではないのでしょう。

あまり、奥のほうには行けないようです。こういうちょっとしたお庭があるのも京都の古寺ならではですね。

また、少し石段を上って、本堂への門をくぐります。

本堂は2000年に放火で焼失し、現在は再建された建物になっています。

本堂右手から本堂に上がって、お寺のご案内を受けることができます。

本堂前右手の北側の庭園は回遊式四方正面の庭で、池の水面には錦鯉の姿が見られます。

本堂左手の西側の庭園は平家物語そのままで、心字池、千年の姫小松、苔むした石、汀の桜などがあります。

樹齢千年の名木は建礼門院と後白河法皇が対面する平家物語の最後のクライマックスに登場するものですが、2000年の本堂火災の影響で枯死してしまい、現在のような上部が切り取られたうら悲しい姿になったそうです。

記念の石碑がありました。

池の横には諸行無常の鐘楼・・・鐘の音を聞いてみたいものです。

規模の小さなお寺でしたが、歴史の重みに満ちています。
お庭の掃除をしていたおばさんが、沙羅の花がらを見つけて「あら、今日は咲いていたんだわ」とのこと。そろそろ沙羅の花が咲き始める時期のようです。沙羅の花は1日で散ってしまう花です。だから、無常観の象徴として、平家物語の冒頭に『祇園精舎の鐘の聲、諸行無常の響あり。沙羅雙樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。・・・』とあるのでしょうか。是非見てみたかったと配偶者は残念そうです。これが本堂の左側のお庭にある沙羅の木です。

この時期はアジサイの花も綺麗です。京都のアジサイは密集しておらず、ぽつんぽつんと可憐に咲いています。

寂光院を出て歩きはじめると、石垣にしだれて咲く花も綺麗です。

突如、沙羅の木を発見。見上げてみると、つぼみがたくさんついています。

通りかかった女性と配偶者は、しばし沙羅の花談義。
寂光院からは三千院に向かいますが、それは次回で。
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