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ベルヴェデーレ宮殿のオーストリア・ギャラリー:クリムトの最高傑作《接吻》・・・そして、風景画

2019年9月8日日曜日@ウィーン/6回目

ベルヴェデーレ宮殿Schloss Belvedereの上宮Oberes Belvedereのオーストリア・ギャラリーÖsterreichische Galerie Belvedereで絵画鑑賞中です。
クリムト、シーレの作品が登場します。そして、いよいよ、このオーストリア・ギャラリーの至宝、ウィーンの至宝、そして、人類の至宝、クリムトの最高傑作《接吻》です。

さすがにこの名画の前の広いスペースは人だかりがしています。スマホで写真を撮る人も多いですね。大変な人気です。

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グスタフ・クリムトGustav Klimtの1908年、46歳頃の作品、《接吻Der Kuss (Liebespaar)》です。傑出した絵画はみなそうですが、この絵画は光り輝いています。天才芸術家にとっても一生で1回しか描けない“美”のオーラに包まれています。その主題は芸術がめざすべき頂点である愛です。永遠の愛の一瞬の刻が絵画に切り取られています。この時代のウィーンは音楽ではマーラーが永遠の愛と苦悩を描き切りましたが、美術ではクリムトが愛の信徒としての役割を果たしました。黄金のマントで身を包んだ愛する男女が熱い接吻をかわします。その焦点は愛の恍惚の表情を浮かべる女性の美しい顔にあてられています。この絵画のすべての装飾的要素はこの女性の顔=愛を称えるために奉仕しています。女性のモデルはエミリエ・フレーゲであるとも、別の人物であるとも言われていますが、saraiにはクリムトが愛し続けた女性という存在すべてを象徴する無人格であると思います。クリムトの黄金時代の頂点の超傑作です。
クリムトはこの作品を描いた10年後の1918年にスペイン風邪で亡くなりました。同年に亡くなったエゴン・シーレにわずかに先立つものでした。スペイン風邪とともにウィーンの世紀末芸術は終焉を迎えることになりました。

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正面から見た《接吻》も見ておきましょう。

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グスタフ・クリムトGustav Klimtの1907年、45歳頃の作品、《けしの咲く野Blühender Mohn》です。この作品もクリムトの他の風景画と同様にアッター湖畔Atterseeで描かれました。クリムトはおそらくアッター湖北岸のリッツルベルクLitzlbergにあるけしの花の草原でこの絵を描いたようです。ちなみに、この地にはクリムトゆかりの宿、リッツルベルガー・ケラーLitzlberger Kellerがあります。この宿リッツルベルガー・ケラーは、クリムトも滞在し、この宿を絵に描いています。最近、サザビーズのオークションでこの宿を描いた絵は高額で売れたそうです。実は以前、saraiはこのクリムトゆかりの宿、リッツルベルガー・ケラーに宿泊したことがあります。で、なんだか、この絵にも親近感を抱きます。緑の草原に可憐に咲く赤い花が綺麗ですね。

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グスタフ・クリムトGustav Klimtの1907年、45歳頃の作品、《ひまわりの園Bauerngarten mit Sonnenblumen》です。この作品も上の作品と同時期にアッター湖北岸のリッツルベルクLitzlbergにある農園の庭でこの絵を描いたようです。クリムトは1900年以降、夏の休暇をアッター湖畔で過ごすようになり、それは死の2年前の1916年まで続きました。ここで描いた風景画は45点以上になります。この作品では、ヒマワリを始め、夏の花々が美しく描き込まれています。

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グスタフ・クリムトGustav Klimtの1917/1918年、55/56歳頃の作品、《アマリエ・ツッカーカンドルAmalie Zuckerkandl》です。この作品は未完成の肖像画です。描かれたアマリエ・ツッカーカンドルは当時、オーストリアの泌尿器科医で外科医のオットー・ツッカーカンドルの妻でした。アマリエは、クリスチャンでしたが、ツッカーランドルと結婚するためにユダヤ教に改宗しました。この肖像画は1913年に委嘱されましたが、第1次世界大戦の勃発とその後のクリムトの死で未完成のままになりました。夫妻は第一次世界大戦後に離婚しました。第二次世界大戦中の1942年、彼女と彼女の娘ノラはナチスにベルゼクの絶滅収容所で殺害されました。不幸な運命がつきまとった絵画作品です。

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グスタフ・クリムトGustav Klimtの1907/1908年、45/46歳頃の作品、《ひまわりSonnenblume》です。この作品もアッター湖北岸のリッツルベルクLitzlbergにあるアントン・マイヤーの農園の庭で描かれました。フィンセント・ファン・ゴッホとの対照で語られることも多い作品です。ゴッホのひまわりには、画家自身の感情移入が強く、ゴッホの内面を描いたような作品です。一方、クリムトはあくまでも自立する自然としての姿でひまわりを描いています。ただ、この作品は擬人法的にひまわりの肖像画としても見ることができます。この地に一緒に滞在していたエミリエ・フレーゲをひまわりに見た立てて描いた作品のようにも感じられます。

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クリムトの絵画が続きましたが、次はエゴン・シーレの作品に移ります。



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