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ルツェルン散策:ローゼンガルト・コレクション~クレーの名作 1913年-1917年

2019年9月14日土曜日@ルツェルン/4回目

予定していたリギ山Rigi登山は曇天のため、断念して、ルツェルンの街歩きをしています。まず、教会巡りから始めました。聖レオデガー・イム・ホーフ教会Hofkirche St. Leodegarとフランシスコ教会Katholische Franziskanerkircheを訪れて、教会巡りは完了。
次は美術館。ローゼンガルト・コレクションSammlung Rosengartに行ってみます。ピカソとクレーの膨大なコレクションがあるそうです。ピラトゥス通りPilatusstrasseをルツェルン駅のほうに向かって歩いていくと、左手に美術館のモダンな建物が見えてきます。さすがに20世紀の作品を所蔵する美術館にふさわしい外観だと思いますが、実のところ、この建物は旧スイス銀行の建物だったそうです。

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建物の正面はとても美術館だとは分からない外観ですが、1階の窓の上に、ピカソ、ミロ、クレーの名前が並び、その横にローゼンガルト・コレクションSammlung Rosengartの名称がさりげなく書かれています。

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これが美術館の入り口です。お洒落ですね。

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シニアチケットを購入して入館です。シニアチケットは16スイスフラン。通常チケットは18スイスフランですから、2スイスフランの割引です。

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これが美術館のパンフレット。ピカソとアンジェラ・ローゼンガルトの写真の上にピカソ、クレーなど、この美術館に収蔵されている23人の画家の名前が書かれています。名前の大きさに注目しましょう。大きく書かれているのは、ピカソ、クレー、ミロ、マティスで、次いで、ブラック、セザンヌ、モネ、シャガール、ボナールが大きく書かれています。これだけでこの美術館のコレクションの内容が想像できます。なお、このローゼンガルト・コレクションはルツェルンの画商のジークフリード・ローゼンガルトと娘のアンジェラ・ローゼンガルトが収集し、特に気に入って、最後まで手元に置いた作品が元になっています。この美術館の作品はアンジェラ・ローゼンガルトがルツェルン市に寄贈したものです。

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最初に結果から言えば、この美術館は当たりでした。入ってビックリ。1階に展示されているピカソの作品も膨大です。32枚の油絵、その他、デッサンや水彩などがおよそ100点。しかし、圧巻だったのは地下に展示されているパウル・クレーの125点のコレクション。ともかく、素晴らしいです。あまり見たこともない作品も多く、昨日に引き続き、物凄く楽しめます。配偶者に言わせると、すべてのクレーが素晴らしかったとのことですが、saraiはとりわけ、5点ほどの素晴らしい作品が心に残りました。是非、このコレクションの素晴らしさをブログでお伝えしようと思い、ローゼンガルト・コレクションのほとんどの作品が収められている分厚くて重い画集を購入しました。写真撮影は不可だったんです。これからまだまだ旅は続くのにどうするのかと配偶者は頭を捻っていますが、結局、不承不承、重い荷物を購入することに同意してくれます。ありがとう! そして、ごめんなさい!
ピカソはまだ、死後50年経っていないので、著作権があり、ブログで公開するのは不可です。それに今まで知らなかったのですが、TPP協定のなかにアメリカ基準の著作権70年に合わせるというのがあり、TPPからアメリカが離脱したにも関わらず、2018年12月30日に発効したTPP協定のため、日本でも著作権は死後70年になりました。改悪ですね。ピカソの著作権は20年延びることになり、本ブログでも今後、ピカソの作品をご紹介するのは控えましょう。クレーは1940年に亡くなったので、70年基準でも著作権は切れています。ちなみにTPP協定以前に50年の著作権が切れたものは70年に延長後も著作権は復活しません。ただ、ブログはインターネットで世界に発信しているので、70年基準に合わせるという話もありますが、当ブログは日本語オンリーなので、日本基準に合わせさせてもらいましょう。このあたりは微妙なところではありますけどね。非営利で文化的なものは著作権フリーにしてくれないかなあ・・・。
このローゼンガルト・コレクションの関係では、ピカソのほかに著作権にひっかるのは、シャガール、ミロ。
50年基準でOKなのは、ブラック、レジェ、デュフィ、ルオーです。クレーを始め、他の画家は70年基準でOKです。その方針でローゼンガルト・コレクションの作品をご紹介しましょう。

とりあえず、クレーの作品をピックアップします。この美術館に所蔵されているクレーの作品は、クレーの転機となった1914年春から夏にかけてのチュニジア(北アフリカ)旅行の頃の作品から最晩年1940年に及ぶ膨大なものです。これらの作品が地下1階の展示室にほぼ制作年順に展示されています。順にsaraiが気に入った作品を見ていきましょう。なお、制作年の後ろの括弧の中の数字はその年の作品番号です。

《混乱を見つめる》。1913年(195)、クレー34歳頃の作品です。馬のような顔が混乱した画面のなかに優し気な目で何かを見つめています。なんとセンスのよい作品なんでしょう。クレーならではの名作です。チュニジア旅行の前年の作で色彩が抑えられていることが特徴です。

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《創造する頭脳》。1914年(16)、クレー35歳頃の作品です。抽象的な作品です。幾何学的なパーツで構成されています。この年、チュニジア旅行に出かけますが、この作品の地味な色彩の構成からみて、旅行前の作品なのでしょう。

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《チェニス近郊のサン・ジェルマン》。1914年(37)、クレー35歳頃の作品です。チュニジアに旅行し、チュニス近郊のサン・ジェルマンに3日間滞在したときの経験はクレーに大きな転機をもたらしました。「色彩は、私を永遠に捉えたのだ」という言葉が日記に残されているように、鮮やかな色彩に目覚めました。構図は青騎士風ですが、原色に近い色遣いに注目しましょう。

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《2つの東洋風(オリエンタル)の水彩》。1914年(56)、クレー35歳頃の作品です。まるで色彩実験のような2枚組の作品です。素材は具象的な風景か、街並みのようですが、それは興味の外で、画面の色彩構成に夢中になっているクレーの姿が見えるようです。

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《先史時代の動物を伴う風景》。1917年(145)、クレー38歳頃の作品です。激しい構図、激しい色彩の奔流のなかに鳥や恐竜のような動物が配置されています。単純な構図をもとに抽象的な色彩が荒れ狂っています。クレーの作品ではあまり見ないようなパターンの挑戦的な作品に驚かされます。第1次世界大戦に従軍している頃に描かれたということも影響しているのかもしれません。親友のフランツ・マルクも前年に戦死して、クレーは大きな衝撃を受けていました。動物と言えば、マルクが多く描いたものですから、クレーはどこか、心の深いところでマルクへのオマージュを描いたのでしょうか。

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クレーの素晴らしい作品群を夢中で鑑賞しています。saraiはもちろん、配偶者もね。膨大な作品は複数の展示室にあふれんばかりです。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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教えて下さって嬉しいです
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