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ルツェルン散策:ローゼンガルト・コレクション~クレーだけではない充実したコレクション

2019年9月14日土曜日@ルツェルン/16回目

ルツェルンLuzernの街歩き中で、ローゼンガルト・コレクションSammlung Rosengartに立ち寄っています。クレーの膨大なコレクションを鑑賞して、大変、感銘を覚えました。世界でこれだけのコレクションを有するのは、saraiの知る限り、ベルンのパウル・クレー・センターおよびベルン市立美術館くらいですね。計3回も足を運びました。
本来はクレーはホームグラウンドがドイツだったので、ドイツの美術館にも膨大なコレクションがあるべきなのですが、ナチスから退廃芸術の刻印を押されたクレーの作品は美術館から一掃されました。戦後、その反省に立って、クレーが最後にドイツの拠点としたデュッセルドルフはクレーの作品の再収集を行いました。前年の2018年にsaraiもそのコレクションのあるデュッセルドルフDüsseldorfのK20州立美術舘K20, Kunstsammlung Nordrhein-Westfalenを訪れました。素晴らしいコレクションを見て、胸が熱くなりました。ブログにも記事を掲載しています。

K20州立美術舘

さて、このローゼンガルト・コレクションはルツェルンの画商のジークフリード・ローゼンガルトと娘のアンジェラ・ローゼンガルトが収集し、特に気に入って、最後まで手元に置いた作品が元になっています。
クレーのコレクションのほかにピカソの素晴らしいコレクションもあります。ローゼンガルト父娘はピカソとも親しく交遊していました。これがピカソとアンジェラ・ローゼンガルトの写真です。ピカソの妻、ジャクリーヌが撮った写真です。アンジェラはピカソが作った花環、花のネックレスを身に着けています。

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また、ピカソはアンジェラ・ローゼンガルトをモデルにして、数枚の肖像作品を描いています。ピカソの親しみの感情が現れた温かさが感じられます。南仏のムージャンがピカソの終の棲家でしたが、アンジェラが1964年にそこを訪問した際に描かれました。さすがにピカソの絵画ですね。素晴らしい!

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ローゼンガルト・コレクションはクレーとピカソのコレクションが中心になっていますが、ほかにミロ、マティス、次いで、ブラック、セザンヌ、モネ、シャガール、ボナールの作品もあります。ピカソは著作権の関係で紹介を控えますが、saraiが特に目を惹かれたマティスの作品を最後にご紹介します。

《白いターバンのラウレッテ》。1916年、マティス46歳頃の作品です。この年から、イタリア人のモデル、ラウレッテを集中的に描いています。マティスが好んで描いたアラビア風の衣装をまとった作品です。このモデルの大胆な体の捻りをもとに実に見事な構図で描きあげています。女性の存在感がひたひたと伝わってきます。

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《静物》。1939年、マティス69歳頃の作品です。木炭で描いた静物画です。木炭のモノクローム作品なのに、色彩感を覚えてしまうような充実度です。名人の筆ですね。

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《レモンと花瓶》。1943年、マティス73歳頃の作品です。これは油彩の静物画。セザンヌの静物画とはあまりの違いますが、どこか、根っこに似たような感性を感じます。

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《アトリエ》。1944年、マティス74歳頃の作品です。ささっと描いたデッサンですが、一目見ただけでマティスが描いたと分かる素晴らしさです。こういうものを迷わずに収集したアンジェラ・ローゼンガットの慧眼に感服します。

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《ベールを着けた若い女性》。1942年、マティス72歳頃の作品です。これは素晴らしい。ここにあるマティスの作品で最高のものです。実に魅力的に女性の美しさが描かれています。やはり、画家はモデルで覚醒しますね。我が家に一枚欲しい!!

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以上でローゼンガルト・コレクションの鑑賞を完了します。次はルツェルン近郊トリプシェンにあるリヒャルト・ワーグナー記念館Richard Wagner Museumに行きましょう。作曲家リヒャルト・ワーグナーの旧邸を記念館に改装したものです。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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とても素晴らしいお話をお聞かせ頂き感謝いたします。
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