saraiの音楽総決算2020
では今年の厳選したコンサートのベスト10は以下です。
1位 底知れぬ実力のマツーエフのプロコフィエフ、そして、ゲルギエフ&ウィーン・フィルの「悲愴」の深い慟哭に共感と感動@サントリーホール 2020.11.10
2位 庄司紗矢香の空前絶後のショスタコーヴィチに驚愕! サロネン&フィルハーモニア管弦楽団@東京芸術劇場 2020.1.28
3位 1年ぶりに帰ってきたジョナサン・ノット、再び、東京交響楽団との第九を振る@サントリーホール 2020.12.28
4位 ブラームスの晩年の名作、至高の演奏 アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル@東京オペラシティ コンサートホール 2020.3.19
5位 伝説的なピアニストが描くのは実存的な世界 アンドレイ・ガヴリーロフ ピアノ・リサイタル@横浜上大岡ひまわりの郷ホール 2020.11.23
6位 究極のポリフォニー音楽、ロ短調ミサ曲は平和を希求する!:バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル 2020.9.20
7位 すべてを超越した精神的境地のベートーヴェンを詩情豊かに表現 田部京子シューベルト・プラス特別編《ベートーヴェン生誕250年記念》@浜離宮朝日ホール 2020.12.16
8位 素晴らしいヘンデル《リナルド》の上演 鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティコンサートホール 2020.11.3
9位 庄司紗矢香は音楽の求道者 庄司紗矢香&ヴィキングル・オラフソン デュオ・リサイタル@横浜みなとみらいホール 2020.12.13
10位 東響の川崎定期も再開! 田部京子の圧巻のピアノ@ミューザ川崎シンフォニーホール 2020.6.28
今年の大賞はゲルギエフ&ウィーン・フィルのチャイコフスキー《悲愴》にしましたが、2位から4位までの庄司紗矢香、ジョナサン・ノット、アンドラーシュ・シフは遜色がなく、どれを大賞にしてもおかしくない演奏でした。また、ランク外になった河村尚子、メジューエワ、上原彩子、小菅優、伊藤恵、岡田奏などのピアニスト、ヴァイオリニストの辻彩奈もベスト10にしてもおかしくないレベルの素晴らしい演奏でした。
ウィーン・フィルはコロナ禍のなかで奇跡の来日。本国でも演奏できない状況下、実に熱のはいった演奏で胸が熱くなりました。ゲルギエフの《悲愴》に込めた思いも凄まじいものでした。隣席で聴いていた見知らぬ女性が終演後、ウィーン・フィルが来てくれたことに感動して嗚咽していたことが忘れられません。音楽の力を再認識しました。
庄司紗矢香は現在途轍もない音楽的高みに立ち、コロナ前のショスタコーヴィチの協奏曲でも年末のバルトークのソナタでも究極の音楽を聴かせてくれました。
ジョナサン・ノットはようやく年末ぎりぎりに1年ぶりにその姿を見せてくれました。こんなに日本の聴衆に愛された指揮者がいたでしょうか。コロナで聴けなかった音楽家で一番残念だった人です。
コロナ発生時にコンサートを強行してくれたのがシフ。彼の後期ブラームスが聴けたのが今年の最大の収穫でした。2回に渡るコンサートでのブラームス、バッハは最高でした。
アンドレイ・ガヴリーロフもコロナ禍のなか、奇跡の来日を果たしてくれて、そのヴィルトゥオーソ的な演奏には驚愕しました。シフとガヴリーロフが聴けたので、今年は満足しないといけませんね。
BCJは今年創立30周年で盛り沢山な公演を予定していました。ほぼ、すべて、聴けて満足です。海外からの歌手は参加できませんでしたが、素晴らしい演奏を聴かせてくれました。日本の宝だと思っています。
田部京子はコロナのお陰でたくさん聴けました。それだけは収穫です。ベートーヴェンの後期ソナタは最高だったし、協奏曲もすべて素晴らしい演奏でした。これを機にもっと活躍してほしいと思います。
最後にヘンデルの《リナルド》。日本人だけでバロックオペラが最高の形で演奏できたのは素晴らしい。これも大賞候補でした。鈴木優人の無限の才能にも期待しています。
来年の感動に期待しながら、今年の総括は幕としましょう。
今年も当ブログを読んでいただいたみなさんには感謝です。また、来年も引き続き、ご愛読ください。
saraiはこれから、みなとみらいホールのジルヴェスターコンサートに出かけます。今年は音楽で年越しとはなりませんが大変だった1年を音楽でしめくくります。
皆さま、よいお年を!!
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