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辻彩奈の美麗な響きのヴァイオリンで聴くフランクの名作@紀尾井ホール 2021.3.12

またまた、新鋭ヴァイオリニスト、辻彩奈のコンサートを聴きました。ピアノとのデュオは初めて聴きます。全編、彼女のヴァイオリンの美しい響きに魅了されました。オーケストラと渡り合う演奏に比べると、よい意味で力が抜けて、弱音を中心にヴァイオリンの響きがとても美しいです。以前、ヴァイオリンをストラディバリウスに替えて響きを磨き上げて欲しいと書きましたが、その必要を感じないないような美音が低域から高域まで冴え渡りました。モーツァルトやベートーヴェンもよかったのですが、そこにはもっと気魄とか精神性を望みたいところも課題としてありました。この日、最高に素晴らしかったのは意外にフランクのヴァイオリン・ソナタです。辻彩奈の美麗な響きのヴァイオリンはとても明るい音色であることに気が付きました。こういうフランス系の音楽にしっくりと合います。それに彼女ものりのりの様子で音楽を美しく歌い上げます。前述したように脱力した感のヴァイオリンの響きは弱音でもホールによく響きます。とても自然な表現ながら、魅惑的な音楽に昇華しています。細かいニュアンスも素晴らしく、うっとりと聴き惚れました。とりわけ、第4楽章の見事な演奏にはわくわくし、終盤の音楽の盛り上がりに心を奪われました。
今日、気が付きましたが、辻彩奈のヴァイオリンのスタイルは諸所で庄司紗矢香を思わせるところがあります。庄司紗矢香のレベルを目指して、精進してくれることを願います。いずれにせよ、今、目を離せない音楽家の一人です。


今日のプログラムは以下です。

 辻 彩奈 ヴァイオリン・リサイタル 2021

  ヴァイオリン:辻彩奈
  ピアノ:阪田知樹

  モーツァルト: ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 K.380
  ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 Op.30-2

   《休憩》

  権代敦彦: Post Festum ~ ソロヴァイオリンのための Op.172(辻彩奈 委嘱作品)
  フランク: ヴァイオリン・ソナタ イ長調
 
   《アンコール》
     エリック・サティ: 「右と左に見える物(眼鏡なしで)」(Choses Vues a Droite et a Gauche (sans Lunettes) )から 第1曲 『偽善的なコラール』(Choral hypocrite)
     マリア・テレジア・フォン・パラディス:シチリアーノ

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 K.380は以下のCDを聴きました。

 アルトゥール・グリュミオー、ワルター・クリーン 1982年9月20日~29日 ラ・ショー=ド=フォン、スイス セッション録音
 
グリュミオーと言えば、ハスキルと組んだモーツァルトとベートーヴェンのソナタ集が最高の演奏ですが、残念ながら、このK.380は録音していません。20年以上後に再び、ワルター・クリーンとのモーツァルトのソナタ集を録音したのがこのCDです。クリーンの明快なタッチのピアノはハスキル以上とも思えますが、天才ハスキルは天から与えられた気品と詩情にあふれていました。このCDはよい演奏ではありますが、天才的とは言えません。


2曲目のベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ 第7番は以下のCDを聴きました。

 ギドン・クレーメル、マルタ・アルゲリッチ 1993年12月、モントルー セッション録音
 
期待した以上の素晴らしい熱演に感動しました。ヴァイオリン・ソナタ全集を聴いてみなくてはね。


3曲目の権代敦彦の作品は音源がなくて、予習していません。


4曲目のフランクのヴァイオリン・ソナタは以下のCDを聴きました。

 アリーナ・イブラギモヴァ、セドリック・ティベルギアン 2018年1月11-13日、ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール セッション録音

イブラギモヴァの素晴らしい響きの演奏が聴けます。落ち着いた安定感の演奏です。ティベルギアンのピアノも見事です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       辻彩奈,

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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