北村朋幹凄し!徹底した個性派ピアニストに驚愕 井上道義&東響@サントリーホール 2021.3.27
コロナ禍で日本人演奏家を聴く機会が増えて、逸材が多くいることに今さらながら驚きます。特にピアニストはみな素晴らし過ぎて、贔屓が増え過ぎて、そのフォローに悲鳴を挙げたくなる感じです。もちろん、嬉しい悲鳴です。
後半は大編成のオーケストラに衣替えしてのショスタコーヴィチの交響曲です。痛烈で豪快な演奏は圧巻です。ただ、ショスタコーヴィチとしてはあまりに能天気に思えます。演奏は派手な井上道義の指揮、東響の低弦の底力と高弦の美しいアンサンブルがフルに機能して、素晴らしいとしか言えません。演奏は100点、音楽自体は50点かな。第4番とか、第8番とか、第10番とかだったら、どうだったんでしょう。それにしても今日のプログラムは全体に短かったですね。いくら拍手しても軽く8時前には完了。コロナ禍では最良のプログラムかもしれません。とは言え、とても満足できたコンサートでした。
今日のプログラムは以下のとおりでした。
指揮:井上道義
ピアノ:北村朋幹
管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:グレブ・ニキティン
ベートーヴェン : ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 Op.58
《アンコール》シューマン:『子どものためのアルバム』Op.68より 第15曲「春の歌」
《休憩》
ショスタコーヴィチ : 交響曲 第6番 ロ短調 Op.54
最後に予習について、まとめておきます。
1曲目のベートーヴェンのピアノ協奏曲 第4番を予習したCDは以下です。
クラウディオ・アラウ、ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1964年4月 アムステルダム、コンセルトヘボウ セッション録音
何度聴いても素晴らしい。アラウの重厚で溜めのきいたピアノとハイティンクの安定した指揮でアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の美しい響きとくれば、何を言うこともありません。第2楽章のピアノとオーケストラの対話の素晴らしいことが特筆されます。
2曲目のショスタコーヴィチの交響曲 第6番を予習したCDは以下です。
エフゲニ・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル 1972年1月27日、モスクワ音楽院大ホール ライヴ録音
この曲を初演したムラヴィンスキーとレニングラード・フィルはさすがに文句ない演奏です。
閑話休題。サントリーホールのあるアークヒルズ横の桜坂です。

今は満開の桜です。コロナ禍で見物の人も少ないです。

アークヒルズの高層ビルに桜が映えています。

さっと見て、さっと立ち去りました。コンサート前のちょっとした楽しみでした。
↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね
いいね!
- 関連記事
-
- 音楽が聖なるものに昇華する瞬間(とき)に感動は生まれる クァルテット・アルモニコ@鶴見サルビアホール 2021.3.30
- 北村朋幹凄し!徹底した個性派ピアニストに驚愕 井上道義&東響@サントリーホール 2021.3.27
- 戸田弥生の圧巻の美しい音色に酔う フランクのヴァイオリン・ソナタ@上大岡 ひまわりの郷 2021.3.21