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猫のようなきらめく瞳の松田華音の弾くプロコフィエフは如何に・・・ 井上道義&東京交響楽団@東京オペラシティコンサートホール 2021.6.12

松田華音という名のピアニストのことは知っていましたが、今日が初聴き。それもコロナ禍でヴォロディンの代役で聴くことになりました。元々のプログラムは同じプロコフィエフでも最難曲のピアノ協奏曲 第2番でしたが、第3番に変更になりました。どちらかと言うと、第2番が聴きたかったので、ちょっと残念。何故か、プロコフィエフを得意にするピアニストでも、第2番を弾く人と第3番しか弾かない人がいるのは奇妙です。CDなどではピアノ協奏曲を5曲まとめて全集で録音するピアニストもいるので、ピアニストによる好みの問題でしょうか。今回は直前に代役になったので、しっかりと頭に入っていたのは第3番だったのでしょうか。ともあれ、第3番も好きな曲なので、松田華音というピアニストがどういうプロコフィエフを聴かせてくれるのか、期待します。今日はかぶりつきの席。ピアニストに一番近いと思われる席で聴きます。松田華音が赤いドレスで登場。写真で見た通りの美人です。それにとてもスリムでスタイルもいいですが、まあ、音楽には関係ないですね。それにしても最近は美人の音楽家が多いことに驚きます。しかし、松田華音は美人であることよりも、その瞳の輝きがとても印象的です。猫を連想させます。そういう見た目のことを感じているうちに演奏が始まります。まずはオーケストラの序奏。極めて美しい響きに耳をそばだてます。ピアノが入ってきます。とても切れのよい演奏ですが、響きがオーケストラに呑み込まれて、音量も小さくて、豪快さとは程遠い印象です。演奏自体には不足はないので、気持ちよく聴けます。でも、この程度の演奏では、また、このピアニストを聴いてみたいとは思いませんね。ほどほどの印象で第1楽章が終わります。
第2楽章も同じ印象で優雅なガヴォットを奏でていきます。ここで急速にテンポアップ。切れのよいタッチのピアノです。あっ・・・何か違う! 急にピアノの響きがクリアーになって、素晴らしい音色になります。急速なテンポだと響きが透明になるのねって感心します。しかし、また、テンポが変わり、緩徐なパートになっても響きの美しさが持続されています。特に音量が大きくなったわけではありませんが、もうオーケストラの響きにピアノが埋没することはありません。まるで体がヒートアップして、本来のピアノの響きを取り戻したかのようです。ここからは切れと言い、響きのクリアーさと言い、最高の音楽が展開されていきます。音楽的にも熱く燃え上がっていきます。第1楽章とはまるで別人のようです。見事なピアノに聴き惚れているうちに第2楽章が終了。第3楽章に入ると、もう、完璧なピアノが響きわたります。やがて、弦が低弦から順に甘美な旋律を奏でて、ピアノは分散和音的な高速演奏を始めます。素晴らしい! saraiはここが一番好きなところですが、最高の演奏に感極まります。松田華音のピアノが冴え渡ります。そして、東響の弦楽アンサンブルの美しいこと。このまま、音楽は頂点を極めます。そして、コーダは松田華音の熱く、そして、美しいピアノの響きに魅了されながら、圧巻の演奏に大満足。大変、感銘を覚えました。

こうなると、また、松田華音のピアノが聴きたくなりますね。アンコールはラフマニノフの静かで穏やかな曲でこれも美しい演奏でした。さすがにロシアでキャリアを積んだだけのことはあり、ロシアものは得意なようです。プロコフィエフやラフマニノフ、チャイコフスキーあたりをリサイタルで聴かせてもらいたいものです。また、注目すべき日本人ピアニストに出会えました。


後半はプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」組曲。井上道義指揮の東京交響楽団が見事な演奏を聴かせてくれて、満足しました。詳細には触れませんが、バレエで聴くときには、ダンサーのほうに目がいってしまいますが、こうして、組曲を聴くと、管弦楽作品としての魅力を再認識します。東響のアンサンブルの素晴らしさに魅了されました。

次はサントリーホールに移動して、エルサレム弦楽四重奏団×カルテット・アマービレの室内楽コンサートを聴きます。それは別途の記事でアップします。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:井上道義
  ピアノ:松田華音
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:グレブ・ニキティン

  プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 Op.26
  《アンコール》ラフマニノフ:楽興の時 第5番 アダージョ・ソステヌート 変ニ長調 Op.16-5

  《休憩》

  プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」組曲より
    モンターギュ家とキャピュレット家、朝の踊り、ロメオとジュリエット、
    情景、メヌエット、朝のセレナーデ、アンティル諸島の娘たちの踊り、
    タイボルトの死、ジュリエットの墓前のロメオ


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のプロコフィエフのピアノ協奏曲 第3番を予習したCDは以下です。

  マルタ・アルゲリッチ、クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1967年5月、6月 ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音

昔から聴き馴染んでいる演奏です。この頃のアルゲリッチは最高でした。


2曲目のプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」組曲を予習したCDは以下です。

  クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1996年 セッション録音

ピアノ協奏曲の30年後のアバドの円熟した演奏。ベルリン・フィルの響きも素晴らしいです。



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ジャンル : 音楽

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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