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ブルックナーの7番、聖なる美しさ・・・ 飯守泰次郎&東京交響楽団@ミューザ川崎シンフォニーホール 2021.6.27

前半のライネッケは予想よりもなかなか、いい曲、いい演奏でしたが、saraiの集中力も上がらずにぼーっと聴いていました。吉野直子のハープは見事でした。

後半はブルックナーの交響曲第7番。前半とは違って、気合を入れて聴きます。この曲は久しぶりです。コロナ禍でマーラーやブルックナーは全滅でしたからね。もっとも、ハイティンクのラスト公演もこのブルックナーの交響曲第7番でした。本当のラストはウィーン・フィルとの演奏でしたが、それに先立って、ベルリン・フィルとも公演を行いました。2年前の2019年のことです。高価なLPレコードがベルリン・フィルから限定盤で売り出されて、saraiはもちろん、大枚をはたいて買いました。ですから、実演ではありませんが、この曲はコロナ禍の下、我が家のリスニングルームでは、盛大に鳴り響きました。残念ながら、実演ほどの感動はありませんでしたけどね。それにしても、この曲はこれまで実演で素晴らしい演奏を聴いてきました。ハイティンク指揮ロンドン交響楽団の来日公演、ラトル指揮ベルリン・フィルのウィーン公演、ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデンの来日公演、プレートル指揮ウィーン・フィルのウィーン楽友協会での公演・・・いずれも優劣付け兼ねる素晴らしい演奏でした。感動の深さで言えば、プレートル指揮ウィーン・フィルが最高だったかもしれません。プレートルとハイティンクは彼らが指揮したブルックナーをsaraiが最後に聴いた公演で感慨深いものがあります。高齢の指揮者が最後に振るブルックナーは第7番ですね。

今日も高齢の飯守泰次郎がブルックナーを振ります。彼はまだ、第8番、第9番を振ることもあるでしょうけどね。今日の演奏は徹頭徹尾、自然に美しく、ブルックナーが鳴らされます。ブルックナーはやはり、こうでなくてはね。低弦の響きでは心の痛みを感じ、高弦の響きでは聖なる浄化を感じます。ブルックナーの音楽は神への奉仕と言われますが、それにふさわしい聖なる美しさに満ちた音楽が響き渡りました。第1楽章だけでも十分に満足できるブルックナーでした。しかし、第2楽章こそはこの交響曲の根幹。ゆったりと美しい音楽が続き、最後に次第に高揚していきます。高弦のうねりながら上昇する音型の繰り返しはエル・グレコの絵画の強烈なマリアの天上への上昇を連想させます。美の極致です。頂点でシンバルの一撃。素晴らしい演奏です。第3楽章は一転して、勇壮な突進。凄い迫力です。第4楽章は幾分テンポアップして、軽快で美しい高弦の響きに魅了されます。音楽は流れ、朗々たるユニゾンが繰り返され、高潮して、頂点に達します。圧倒的なブルックナーでしたが、あくまでも聖なる美しさに満ちていました。
久々にブルックナーの第7番を聴いて、深い満足感に浸りました。第8番、第9番も聴きたくなります。ブルックナーはいいなあ・・。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:飯守泰次郎
  ハープ:吉野直子
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:水谷晃

  ライネッケ:ハープ協奏曲 ホ短調 Op.182
  《アンコール》アッセルマン:泉

  《休憩》

  ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 〈ノーヴァク版(1954年版)〉


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のライネッケのハープ協奏曲を予習したYoutubeは以下です。

  ニカノール・サバレタ、エルンスト・メルツェンドルファー指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1963年 セッション録音

曲自体、初聴きです。ああ、こんな曲なのねって感じです。ロマン派のスケール感のある管弦楽にはハープはちょっと違和感がありますね。


2曲目のブルックナーの交響曲第7番を予習したCDは以下です。

  朝比奈隆指揮大阪フィル 1975年10月12日、聖フロリアン教会マルモア・ザール(大理石の間) ライヴ録音 ハース版

伝説的な演奏。初めて聴きましたが、やはり、素晴らしい。こんなに昔、日本人が見事にブルックナーを演奏していたことに驚愕しました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
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03/01 19:22 aokazuya

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大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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