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上原彩子ピアノ・リサイタル@鎌倉芸術館 2010.6.27

今日は上原彩子のピアノ・リサイタル。
先月のチャイコフスキーのピアノ協奏曲は鮮烈でした。
さて、今日はどうか。

今日のプログラムは以下。

 シューベルト:3つのドイツ舞曲 D.973
 シューベルト:12のエコセーズ D.299
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第3番 Op.2-3

  -休憩-

 ショパン:ノクターン第8番 Op.27-2
 ショパン:ワルツ第6番 Op.64-1「小犬」
 ショパン:ワルツ第7番 OP.64-2
 ショパン:12の練習曲 Op.25

  <アンコール>
 チャイコフスキー:四季-12の性格的描写より「6月 舟歌」op.37-6
 チャイコフスキー:18の小品より「5拍子のワルツ」op.72-16

さて、プログラムを見ると、何となく、上原彩子らしくないプログラムに思えます。近現代の曲が1曲もありませんね。
最近の上原彩子はバッハやベートーヴェンなどに古典回帰しているようです。
彼女のファンとしては、彼女の軌跡を一緒に追いかけていくだけです。

ところが、こういうプログラムのお蔭かも分かりませんが、思いがけないプレゼントもありました。
それは彼女としては珍しく、ピアノがスタインウェイだったんです。
saraiはヤマハ以外のピアノは初めて聴きます。
興味津々です。

まずは軽くシューベルトです。
これらのシューベルトって、演奏会でもCDでも結構珍しい曲目でsaraiも初聴きです。
まあ、曲も演奏もそう感じるところはありませんでしたが、ピアノの響きの深さだけが印象的です。ピアノッシモでも会場に響きます。
彼女はこれからシューベルトの本格的な曲に取り組むのでしょうか。きっと、そうでしょうね。即興曲あたりはどんな演奏になるでしょう。

次にベートーヴェン。初期のソナタです。前回のリサイタルでは、後期の30番の見事な演奏が思い出されます。
第1楽章、出だしは実に深い響きのタッチです。これこそ、スタインウェイですね。YAHAMAのほうが先鋭的でクリアな響きでしたが、古典的な曲はこういう深くて、しかも色彩豊かな響きのほうがぴったりの感じです。
第2楽章は本当に心を込めた演奏で、心に響いてきます。特にピアノとフォルテのダイナミズムでせつせつとした演奏です。ピアノの部分に課題はありますが、大いなる可能性も感じました。
初期のソナタも弾きこなし、次は中期のソナタでしょうか。
いずれにせよ、彼女がベートーヴェンを順次次々と弾いていくのを聴き続けられるのは幸福です。
その過程と到達点が楽しみです。

後半は珍しくオールショパン。
最初のノクターンは当日発表の曲目でした。
この有名なノクターン、実に美しい、うっとりするような演奏でした。ある意味、上原彩子らしくなかったのですが、それでもよかった。
次のワルツ2曲、あまりに名曲で、楽しめはしましたが、まあ、それ以上には感じませんでした。

で、多分、今日のメインの曲、練習曲です。
前半は短めの軽い曲ですが、後半がとても素晴らしい演奏でした。
特に第11曲の「木枯らし」の素晴らしいこと、この曲を弾くには、確かに響きの深さ・多彩さからスタインウェイでなければなりませんでしたね。
そして、息も継がせずにそのまま最終の第12曲。
勢いを持続したまま、テンションの高い演奏で一気にフィニッシュ。
若干、聴衆の拍手がフライング気味でしたが、まあ、その気持ちは理解できるので許してあげましょう。

上原彩子がスタインウェイを弾く利点も課題も見えたリサイタルでしたが、逆にますます彼女のこれからの進化を確信したリサイタルでもありました。

ところで、演奏終了後に思わぬサプライズ!!

ロビーに出ると、「本日、急遽、サイン会を開催すことになりました」と大声で叫んでいました。

えっ、そりゃ、どうしようって思う暇もなく、配偶者に肩を押されていました。
配偶者がさっと列に並び、saraiは急いで、CDを購入に。
で、前から欲しかった「プロコフィエフ作品集」を迷わず、手にとっていました。

すぐに上原さんがロビーに顔を出し、みんなで拍手。
列の前のほうにいたsaraiはほどなくサインをいただきました。

で、saraiもおじさんですね。
何か一言って思い、
「なかなかスタインウェイよかったですよ!」
上原さんはえって顔をしながら、小さな声で
「そうですか、どうも」

サインしていただいたCDをご紹介しましょう。


91YzhSu84y4aea.jpg



とても嬉しいリサイタルになりました。
ヒラリー・ハーンのサインに続いて上原さんのサイン。
あとは庄司さんのサインをもらえば完全です。
何が完全かなんて、野暮なことは言わないでね。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       上原彩子,

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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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11/09 22:13 sarai

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