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美しい舞台演出に見惚れてしまう《チェネレントラ》@新国立劇場 2021.10.11

遂に新国立劇場のオペラの定期会員になってしまいました。オペラは海外と決めていましたが、今や、国内のオペラの水準もずい分上がりました。ともかく1年間聴いてみます。
これでオーケストラは東響のサントリーホールとオペラシティ、読響のサントリーホール、都響のサントリーホール、N響のサントリーホールの定期会員、それにBCJの定期会員と国内で音楽を聴く体制が整いました。でも、海外遠征をあきらめたわけではありません。コロナが鎮静化すれば、また、ウィーンに行きましょう。

新国立劇場のオペラの定期会員となって、記念すべき最初の公演はロッシーニの《チェネレントラ》。基本的に平日のマチネに行くので、今日のお昼に出かけました。昨日と違って、電車はスムーズに運行して、予定通りに初台に到着。前2列はコロナ対策で空けているので、saraiの座った4列目中央は実質2列目。とても良い席です。やはり、オペラはオーケストラのコンサートとは違う雰囲気がいいですね。照明が暗くなって、まずは有名な序曲が始まります。そこそこの演奏ですが、ワクワク感は高まります。それに序曲から、幕が開き、シルクスクリーンの奥で演技が始まっているのはいいですね。映画の撮影をしているというコンセプトの演出で華やかな雰囲気の舞台装置が目を惹きます。

第1幕は美しい舞台装置と衣装で展開の早い舞台演出に好感を持ちます。歌唱はとびぬけたものではありませんが、高い水準ではあります。やはり、期待していたドン・マニフィコ役のアレッサンドロ・コルベッリは彼の実力からすれば盛りを過ぎたとは言え、練達の歌唱と演技で気を吐いています。タイトルロールの脇園 彩はメゾソプラノとしては透明感のある歌唱です。アジリタはまあまあといったところでしょうか。2014年のザルツブルグ精霊降臨音楽祭で不世出のロッシーニ歌手、チェチーリア・バルトリの凄いアジリタを聴いているので、誰が歌っても簡単には満足できません。テノールのルネ・バルベラもよく高音が出ています。これもつい、2014年のザルツブルグ精霊降臨音楽祭で聴いたハヴィエル・カマレーナと比べてしまいます。あの輝かしい高音とは比較になりません。しかし、気持ちよく聴けるレベルの歌唱ではありました。意外によかったのは、ダンディーニ役の上江隼人。時折、彼が日本人であることを忘れてしまうような歌唱です。第1幕では5重唱がなかなかの出来。まるでアンサンブルオペラのように感じます。第1幕のフィナーレを飾る重唱のアンサンブルも盛り上がりました。しかし、第1幕がとても長い!! オペラって、こんなに長いのかと感じます。コロナ禍でこのところ、あまり、オペラを聴いていないので、オペラの長さを忘れていました。

第2幕も基本、第1幕と同じ感想です。冒頭でアレッサンドロ・コルベッリが歌うアリア“娘のどちらでも”は娘の一人が王子の花嫁になったときの自分の栄光を思いっ切り想像する抱腹絶倒の歌ですが、これはさすがに見事としか言えません。このアリアを書いたロッシーニも凄いですが、これを歌いきるコルベッリも凄い。こんなに笑えるアリアって、なかなかありません。王子がアンジェリーナ、すなわち、チェネレントラ(シンデレラ)と見つけ出したときの6重唱も凄まじく素晴らしいです。フィナーレの脇園 彩のロンドもそこそこのアジリタながら、納得の歌唱でした。
そうそう、素晴らしかったのは新国立劇場合唱団。今回は男性のみの合唱ですが、見事な歌唱でした。

うーん、やっぱり、オペラはいいね。しかし、長い! 次はワーグナーの楽劇《ニュルンベルグのマイスタージンガー》なので、もっともっと長い!!


今日のキャストは以下です。

  【指 揮】城谷正博
  【演 出】粟國 淳
  【美術・衣裳】アレッサンドロ・チャンマルーギ
  【照 明】大島祐夫
  【振 付】上田 遙
  【舞台監督】髙橋尚


  【ドン・ラミーロ】ルネ・バルベラ
  【ダンディーニ】上江隼人
  【ドン・マニフィコ】アレッサンドロ・コルベッリ
  【アンジェリーナ】脇園 彩
  【アリドーロ】ガブリエーレ・サゴーナ
  【クロリンダ】高橋薫子
  【ティーズベ】齊藤純子

  【合唱指揮】三澤洋史
  【合 唱】新国立劇場合唱団
  【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

最後に予習について、まとめておきます。

  ファビオ・ルイージ指揮、チェーザレ・リエーヴィ演出、メトロポリタン歌劇場 2014年5月10日、メトロポリタン歌劇場 ライヴ収録
   ジョイス・ディドナート(アンジェリーナ)、ファン・ディエゴ・フローレス(ドン・ラミーロ)、アレッサンドロ・コルベッリ(ドン・マニフィコ)、
   ピエトロ・スパニョーリ(ダンディーニ)、ルカ・ピザローニ(アリドーロ)、ラシェル・ダーキン(クロリンダ)、パトリシア・リスリー(ティスベ)

無論、ドン・マニフィコ役のアレッサンドロ・コルベッリを聴きたくて、この録画を見ましたが、その抱腹絶倒の歌唱と演技は素晴らしいものでした。フローレスも凄かったしね。ディドナートはまあまあかな。
本当はバルトリの歌を聴いたほうがよかったのですが、そちらはアレッサンドロ・コルベッリはダンディーニ役なので、回避しました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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