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ウィーン美術史美術館:デューラー、クラナッハ、クラナッハ (子)

2019年9月29日日曜日@ウィーン/7回目

今日は旅の最終日。ウィーンの最終日でもあります。もう、今晩は飛行機で帰国の途につきます。しかし、その前に精一杯、ウィーンの1日を楽しみます。
最後のウィーンの街歩き中で、ウィーン美術史美術館Kunsthistorisches Museum Wienを訪れています。名作絵画の数々を見ています。今は16世紀ドイツ絵画の部屋にいます。


アルブレヒト・デューラーAlbrecht Dürer(1471年5月21日 - 1528年4月6日)の1507年、36歳頃の作品、《若い男の肖像 Brustbild eines jungen Mannes》です。デューラーはヴェネチア滞在中、多くの肖像画の依頼を受けました。とりわけ、ドイツ商人からの依頼が多かったようです。それらはこのヴェネチアで描かれたようですが、一部はニュルンベルクに戻った後に描かれたようです。この作品でも実に緻密な表現が印象的です。肖像画家としてのデューラーの実力が発揮された作品です。
(撮影者のsaraiがガラスに少し写り込んでしまいました。ごめんなさい。)

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ルーカス・クラナッハLucas Cranach der Ältere(1472年10月4日 - 1553年10月16日)の1530年、57歳頃の作品、《楽園 (エデンの園) Paradies》です。エデンの園でお気楽そうなアダムとイヴが描かれています。犬まで気楽そうです。二人に問いただしているのは神です。旧約聖書の一シーンです。羞恥心からイチジクの葉で体を隠しているので、既に禁断の林檎を食べた後のことです。神から問われたアダムはイヴにそそのかされたと弁解し、イヴは蛇に仕向けられたといいわけします。その様子がいかにも気楽そうで、あまり、罪の意識があるように思えません。結果、神はアダム(男)に〝労働の苦役〟を、イヴ(女)には〝出産の苦役〟を与え、老いることと死の宿命を宣告します。人間の宿命が定められたのですが、それが深刻そうに描かれていないのがいいですね。

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ルーカス・クラナッハLucas Cranach der Ältereの1529年、56歳頃の作品、《選帝侯フリードリヒ賢公の鹿狩り Hirschjagd des Kurfürsten Friedrich d. Weisen》です。この作品では1529年当時、既に亡くなっていたフリードリヒ賢公と皇帝マクシミリアン一世が鹿狩りしている様が描かれています。二人と並んで描かれているザクセンのヨーハン堅忍公がクラナッハに命じて、過去の出来事の記録として制作させました。ここには鹿狩りの様子が詳細に描かれていますが、どうやら、クラナッハも狩猟の様子を描くために同行したようです。右上に描かれている城は現在は廃墟となっているマンスフェルドの城のようです。

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ルーカス・クラナッハLucas Cranach der Ältereの1510~20年、37~47歳頃の作品、《アダム、イヴ Adam、Eva》です。この作品は2枚の絵画にそれぞれ別にアダムとイヴが描かれています。とりわけ、イヴの妙なバランスの構図が印象的で、実に魅惑的に描かれています。

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ルーカス・クラナッハ (子) Lucas Cranach der Jüngere(1515年10月4日 – 1586年1月25日)の1544年、29歳頃の作品、《ヨハン・フリードリッヒ選帝侯の鹿狩り Hirschjagd des Kurfürsten Johann Friedrich》です。ルーカス・クラナッハ (子)は同名の著名な画家であったルーカス・クラナッハを父に持っています。父の工房で兄のハンスと共に絵画を学びました。父の作風をそのまま受け継ぎ、まるでそっくりの絵を描いています。ときどき、どちらか見分けがつかないこともあります。
この作品も父親の狩猟画をそのまま継承したスタイルで描かれています。1544年のこの鹿狩りの絵は、遠くに、ハルテンフェルス城Schlosses Hartenfelsの印象的な建物とザクセン選帝侯の住居のあるトルガウTorgauのエルベ川の町のシルエットが見られます。この絵には、選帝侯ヨハン・フリードリヒJohann Friedrichと皇帝カール5世Karl V.がいます。彼の隣には、プファルツ選帝侯フリードリヒ2世Pfalzgraf Friedrich II.が立っています。

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ルーカス・クラナッハLucas Cranach der Ältereの1520年、47歳頃の作品、《キリストの別れ Abschied Christi von den Frauen》です。キリストが受難に向かう前、ラザロの家の前で聖母マリア、マグダラのマリア、クロパの妻マリア、マリア・サロメに別れを告げるシーンが描かれています。マリアたちの悲壮な表情に比べて、キリストの平静で優し気な表情が印象的です。

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次は美術史美術館を代表するコレクション、ブリューゲルの絵画を見ていきます。



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