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藤田真央の天才迸る圧巻のシューマン 大野和士&東京都交響楽団@東京オペラシティコンサートホール 2022.4.21

参りました・・・本当の天才を実感させられました。その風貌からは想像もできない音楽をたやすく作り上げてしまう藤田真央の本当の凄さを目の当たりにして、戸惑ってしまいます。長い間音楽を聴いてきて、実演でこれほどの天才と遭遇するのは初めてです。藤田真央の演奏はこれまでも聴いてきて、特に今月はこれが3回目のコンサート。遂に凄いものを聴いてしまいました。超個性的なシューマンのピアノ協奏曲。協奏曲であっても、まるで独奏曲のようにも思えます。ちゃんとオーケストラとシンクロしつつも、彼のピアノの響きは分離して、彼独自の音楽世界を作り上げています。いつものように曲の出だしはピアノの響きがもうひとつピュアーさを欠きますが、第1楽章の中途でピアノの音が純化されます。それ以降の素晴らしい響きは藤田真央だけの作り出せるものです。圧巻だったのは第3楽章。素晴らしい響きに加えて、超絶技巧の演奏が冴え渡ります。完全にゾーンにはいっている演奏です。藤田真央の体に音楽の神が憑依して、天上の音楽を自由気ままに奏でているかの如くです。シューマンのピアノ協奏曲って、こんな音楽だったっけ・・・。この曲が傑作であることを改めて実感しました。先日、藤田真央が弾いたシューマンのピアノ・ソナタ第2番も凄かったけど、うーん、今日はそれ以上に凄い。天才の演奏にこれ以上は書けません。アンコールのモーツァルトのソナチネ。もう、笑っちゃいました。天才が弾くと、こうなるのね。きらきら星変奏曲はどう弾くんだろう・・・。
これがザルツブルク音楽祭の場であったとしても何の違和感もありません。藤田真央がザルツブルク音楽祭に招かれる日も近いでしょう。

超現実的な藤田真央の演奏の後、後半は大野和士&東京都交響楽団の現実的なR.シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》。日本人指揮者と日本のオーケストラがこの壮大な交響詩を見事に演奏してくれました。都響は上手い!! 低弦で奏される英雄のテーマはぞくぞくする素晴らしさでした。精密な演奏から、「英雄の戦い」での激しい演奏まで、高レベルの演奏です。矢部達哉のヴァイオリン・ソロもちょっと肩に力が入っていると思うところもありましたが、フィナーレでの美しい高音の響きは見事に決まっていました。
日本の音楽水準も凄い高みに上り詰めてきましたね。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:大野和士
  ピアノ:藤田真央
  管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:矢部達哉

  ヴァレンティン・シルヴェストロフ (アンドレアス・ジース編曲):ウクライナへの祈り(管弦楽版) [日本初演]
  シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
   《アンコール》モーツァルト:ピアノソナタ ハ長調 K.545 より 第1楽章 アレグロ

   《休憩》

  R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》 Op.40


最後に予習について、まとめておきます。

当初、予定になかったシルヴェストロフのウクライナへの祈りはもちろん、予習していません。多分、音源もないのでは・・・。


シューマンのピアノ協奏曲を予習したCDは以下です。

  スヴャトスラフ・リヒテル、ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団 1974年11月25-30日 モンテカルロ、ガルニエ宮 セッション録音

シューマンを得意にするリヒテル、流石の演奏です。正攻法でロマンティックな演奏です。


R.シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》を予習したCDは以下です。

  サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル(独奏ヴァイオリン:グイ・ブラウンシュタイン) 2005年9月23-25日 ライヴ録音

ラトルはこの曲にこだわりを持っていたようで、バーミンガム市響、ウィーン・フィルでも演奏し、満を持して、ベルリン・フィルと録音しました。見事な演奏です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       藤田真央,

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