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今年の音楽総決算:オペラ・オペレッタ編

さて、前回に引き続き、今年の音楽の総決算です。

今回はオペラ・オペレッタ編です。
今年は6月のメトロポリタンオペラ以外はすべて海外でオペラ・オペレッタを聴きました。そういうわけでベストもほとんど海外でのオペラとなりました。オペラはどうしてもそうなりますね。
ちなみに昨年の結果はここです。

で、今年は以下をベスト10に選びました。

1位 カミラ・ニュルンド《サロメ》@ウィーン国立歌劇場 10.22
2位 ネトレプコ+ガランチャ《アンナ・ボレーナ》@ウィーン国立歌劇場 4.11
3位 デノケ《カーチャ・カバノヴァ》@パリオペラ座(ガルニエ宮) 4.1
4位 フリットリ/MET《ラ・ボエーム》@NHKホール 2011.6.17
5位 マレーナ・エルンマン+スピノージ《セルセ》@アン・デア・ウィーン劇場 10.25
6位 エヴァ・ヨハンソン《エレクトラ》@ローマ歌劇場 10.8
7位 ダムラウ/MET《ルチア》@東京文化会館 6.16
8位 ヤンソンス+バイエルン放送響《エウゲニ・オネーギン》@ミュンヘン・ヘルクレスザール 4.14
9位 シュヴァンネヴィルムス+ヨルダン《薔薇の騎士》@ミラノ・スカラ座 10.7
10位 《チャルダッシュの女王》@ウィーン・フォルクスオーパー 4.13

特別選 グルベローヴァ《ノルマ》@ミュンヘン・バイエルン国立歌劇場 4.15

カミラ・ニュルンドの《サロメ》はウィーン国立歌劇場のオーケストラの最高に美しい響きとあいまって、ネトレプコ、ガランチャという超弩級のオペラを押しのけて堂々の1位です。とにかく圧倒的に素晴らしく、感動で終始うるうる状態でした。今年はR・シュトラウスのオペラの当たり年でいずれも素晴しい公演でしたが、なかでもこれは一生忘れられないオペラになりそうです。saraiのベスト10でもネトレプコの3連覇を阻んだ予想外の名演でした。

ネトレプコとガランチャというスーパースターの夢の共演のプラチナオペラ《アンナ・ボレーナ》は本来なら、今年の最高のオペラになる筈でした。今でもネトレプコの最後のホーム・スイート・ホームのメロディを歌うシーンがまぶたに浮かんでくるくらい感動的なオペラでした。《サロメ》と同列1位にしたいくらい凄い公演でした。ですが、涙を飲んで、2位にしましょう。それくらい《サロメ》が圧倒的だったということです。初めて聴いたガランチャのインパクトも大きく、来年は4月にウィーン国立歌劇場にガランチャが出るかもしれない《薔薇の騎士》を聴きに行く予定です。

デノケの《カーチャ・カバノヴァ》は期待以上の素晴しい公演でした。何といってもデノケの歌唱がすべてと言っていいくらい、カーチャ役がはまっていました。上品な高音の響きは忘れられません。また、ネトピルの指揮が的確でヤナーチェックの独特の語法の音楽を見事に表現し、パリ国立オペラ座管弦楽団も彼の指揮に応えて、素晴しい響きを出していました。オーケストラだけでも聴きものでした。

大震災後で来日がやきもきさせられたメトロポリタンオペラでフリットリがミミを歌った《ラ・ボエーム》です。本当はフリットリには、《ドン・カルロ》のエリザベッタを歌って欲しかったんですが(その場合はベスト10には《ドン・カルロ》が確実にはいったでしょう)、フリットリの歌ったミミは本当に素晴しかった。まさに聖なる歌唱でした。フレーニ以外でここまでミミを歌える人がいるとは思ってもいませんでした。

アン・デア・ウィーン劇場でのバロック・オペラ《セルセ》は素晴しい公演でベスト3に入れたいくらいですが、ほかのオペラが凄過ぎて、この5位に甘んずることになりました。まあ、マレーナ・エルンマンが宝塚の男役みたいにかっこよくて、それでいて超絶技巧の歌唱までこなすとなると参りますね。他の歌手もそれぞれ素晴しく、演出も実によく考え抜かれており、見事な公演でした。スピノージ指揮のバロックアンサンブルも好演でした。

ローマ歌劇場の《エレクトラ》はそれは素晴しい出来ばえでした。特にタイトルロールのエヴァ・ヨハンソンの素晴しさといってははっきり言って驚きました。世界は広く、まだまだ、未知の素晴しい歌手がいるもんだと認識を新たにしました。と共にR・シュトラウスのオペラの素晴しさを再確認したのも事実です。ほかのオペラを聴いていなければ、これを1位にしても何もおかしくない出来ばえでした。

ダムラウがタイトルロールを歌った《ルチア》です。これもメトロポリタンオペラの来日公演でした。「狂乱の場」のダムラウの歌唱はまあ見事というしかない美しい響きでした。今、あれ以上歌える人は誰もいないでしょう。声の響きだけなら、ネトレプコよりも上です。エドガルド役のベチャワのフィナーレの歌唱にも泣かされました。感動したオペラです。

ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団の《エウゲニ・オネーギン》はミュンヘンのヘルクレスザールでのコンサート形式での上演でした。コンサート形式でなかったら、ベスト3を争ったであろうという素晴しい演奏でした。歌手陣も粒揃い。ヤンソンスの指揮を見直した公演でした。それにオーケストラの響きの素晴しかったこと!

ミラノ・スカラ座の《薔薇の騎士》です。このオペラを見たときはミラノ・スカラ座の実力に脱帽でした。ただ、この後にもっと凄いR・シュトラウスのオペラをローマ歌劇場、ウィーン国立歌劇場で見ることになってしまい、やはり世界は広いを実感。でも、この公演もなかなかでした。シュヴァンネヴィルムスの元帥夫人は特別よかったです。ヨルダンのクライバーもどきの指揮もおもしろかったし。

ウィーン・フォルクスオーパーのオペレッタ《チャルダッシュの女王》です。オペラがどれも出来がよかったので、オペレッタのはいる余地がなくなりました。ひとつ入れるなら、これです。ヨイママンは楽しかったしね。

グルベローヴァの《ノルマ》は枠外で特別です。これでグルベローヴァの聴き納めにします。後半は彼女らしい素晴しい歌唱で最後を飾ってくれました。もう、こういうコロラトゥーラを聴くことはできないでしょうね。少なくともsaraiは・・・。

いつもの年なら、1位から4位までの《サロメ》、《アンナ・ボレーナ》、《カーチャ・カバノヴァ》、《ラ・ボエーム》のどれもトップになるようなオペラでした。
オペラは満足以上のものが与えられた1年となりました。

次回はオーケストラ・声楽曲編です。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
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