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オーケストラ芸術の究極を思わせる《火の鳥》 イオン・マリン&東京交響楽団@サントリーホール 2022.6.25

前半のチャイコフスキーはそこそこの出来で少しがっかりでしたが、後半のストラヴィンスキーの「火の鳥」が凄いの、何のって。やはり、今日の指揮者、イオン・マリンはオペラの指揮が本業。バレエ音楽の「火の鳥」も見事な指揮です。まず、指揮の棒さばきの姿が美しいです。ストラヴィンスキーのスコアには、そんな音楽が書かれていたのかと初めて知ることができたような丁寧で繊細な指揮で、東響のアンサンブルが素晴らしい響きを奏でます。火の鳥が登場する場面では、ホールの上をまさに火の鳥が飛び回るように感じるほどの印象を受けます。そうそう、冒頭の魔王カシチェイのまがまがしいまでの異様さと魔法の庭の色彩感も素晴らしかったんです。その後、オーケストラ演奏の真髄を極めるような素晴らしい音楽が続き、再び、火の鳥が登場すると音楽は高潮していきます。のどかな子守歌の何と美しいことか! そして、大団円・・・何と素晴らしいストラヴィンスキーだったことか。これほどのストラヴィンスキーの演奏は聴いたことがありません。とてもバレエの伴奏音楽の枠ははみ出しています。多分、この演奏ではバレエは踊れないのではないかと思います。物語のあらすじは音楽が語っていますが、そんなものは必要ないくらい、音楽自体が光り輝くようなものです。ストラヴィンスキーの真価を初めて理解したような気がします。是非、このコンビで《春の祭典》も聴いてみたものです。でも、今日のような衝撃は感じないかもしれません。それほど、オーケストラ芸術を極め尽くしたような凄い演奏でした。東響のこれまで聴いてきた演奏の中でもベストに近いものでした。チャイコフスキーで特に不満だった金管も、ここでは見事に復活していました。そうそう、今日は弦が最高の出来でしたが、木管もよく、特にオーボエの荒絵理子の演奏に魅了されました。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:イオン・マリン
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:小林壱成

  チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 Op.36

  《休憩》

  ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」(1910年版)


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のチャイコフスキーの交響曲 第4番を予習したCDは以下です。

  エフゲニ・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル 1960年9月14~15日 ロンドン、ウェンブリー・タウンホール セッション録音

本命盤です。この曲は色々なものを聴いても最後はこの演奏に戻ってきます。


2曲目のストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」を予習したCDは以下です。

  フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮レ・シエクル 2010年10月2日,パリ,シテ・ド・ラ・ミュジーク、9日,ラン大聖堂 ライヴ録音

ピリオド楽器の演奏で1910年6月、パリ・オペラ座での初演の響きを再現しています。正直、その雰囲気は分かりかねますが、演奏の素晴らしさには目を瞠ります。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

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大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
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10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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