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ヴィジョン弦楽四重奏団、リッチな響きと美しさの交錯するドヴォルザークの第13番@鶴見サルビアホール3F音楽ホール 2022.10.24

初聴きのヴィジョン弦楽四重奏団、その名の通り、暗譜で立奏のイケメン4人組です。

冒頭のブロッホのプレリュード(瞑想)は豊かな響きでゆったりしたメロディーが対位法に展開していきます。彼らは実におおらかな演奏で短い曲をあっという間に弾き切ります。

次はラヴェルの弦楽四重奏曲。第1楽章は独特の旋律の第1主題に彩られながら、遅滞なく進んでいきます。彼らの演奏スタイルはエネルギッシュとも言えるけれども、だからと言って、強引な印象はなく、自然な力に満ちています。本来はこの曲はフランス風のエスプリが必要な要素でしょうが、そういうふうなものはなくても、美しい音楽が成立しています。うーん、なかなかいいね。
第2楽章はピッツィカートで勢いよく弾んでいきます。ここでも彼らは自然体。特別な思い入れはなくて、ただ、豊かな響きに満ちた音楽を奏でていきます。トリオは弱音器で静かに演奏されるのが基本ですが、別にそういうわざとらしさはない直球勝負のような音楽です。再び、ピッツィカートの演奏に戻り、さらっとこの楽章を閉じます。
第3楽章は静謐な美しい音楽が奏でられます。さすがにここでは彼らの繊細な表現が聴けます。
第4楽章は勢いを取り戻し、彼ららしい激しい音響の嵐で思う存分の演奏です。なかなか聴き応えのあるラヴェルで楽しめました。

休憩後、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲 第13番です。のっけから豊かな音響の演奏ですが、その響きの中にドヴォルザークらしい旋律美が浮かび上がってきます。結局、全曲、豊かな響きと旋律美に支配された音楽が続きますが、終始、音楽の美しさと楽しさに魅了されました。さほど、ボヘミアの郷愁とかの感傷に浸る雰囲気はありませんが、納得のドヴォルザークでした。この日、これが一番の演奏でした。何と言うか、自然な音楽の喜びの発露を味わわせてくれるような暖かい音楽演奏になっていました。

アンコールは彼らのセカンドアルバム、スペクトラムからの1曲。クラシック音楽ではなく、フォーク、ポップ、ロック、ファンク、ミニマル、シンガーソングライターの音楽にインスパイアされた彼らが作り上げた独自なもので、楽器をギターのように抱えて、指だけでの演奏です。アクションも含めてノリのよいもので、クラシック音楽にあきたらない彼らの音楽表現です。見事なものではありますが、残念ながら、saraiの興味をそそるようなものではありません。別にsaraiはクラシック至上主義ではありませんが、やはり、真摯な魂の叫びを音楽の中に求めてしまいます。


今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:ヴィジョン弦楽四重奏団
   フロリアン・ヴィライトナー vn  ダニエル・シュトル vn  
   ザンダー・シュトゥアート va  レオナルド・ディッセルホルスト vc


  ブロッホ:プレリュード(瞑想)
  ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調

   《休憩》

  ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲 第13番 ト長調 Op.106

   《アンコール》
   スペクトラムから サンバ


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のブロッホ:プレリュード(瞑想)は音源が見つからなかったので、予習していません。


2曲目のラヴェルの弦楽四重奏曲は以下のCDを聴きました。

  エベーヌ・クァルテット 2008年2月 セッション録音
 
これは素晴らし過ぎる演奏です。冒頭から美しい響きに魅了されます。音楽的表現も最高です。この作品の本命盤でしょう。


3曲目のドヴォルザークの弦楽四重奏曲 第13番は以下のCDを聴きました。

 パヴェル・ハース四重奏団 2010年6月3,6,29,30日 プラハ,ルドルフィヌム セッション録音
 
パヴェル・ハース四重奏団の素晴らしい演奏です。彼らの来日演奏をずい分聴いていませんが、今、どうしているのでしょう。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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