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ブルックナー第4番初稿版の貴重な演奏は実に美しい響き インバル&東京都交響楽団@サントリーホール 2022.12.13

日本ではブルックナーやマーラーの演奏機会が特に多いのですが、ブルックナーに関しては、4番、7~9番という有名曲だけでなく、第2番、それも第1稿、あるいは第4番の初稿版という珍しいとも思えるものまで、演奏されるようになりました。今日の交響曲第4番の1874年第1稿はフランソワ=グザヴィエ・ロト指揮のケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団で初めて聴いたばかりですが、早くも2回目の体験になりました。予習も含めて、数度、聴いているにも関わらず、どうも馴染めないというの正直なところです。いつも聴いている1878年・1880年の改訂稿はいい加減、聴き飽きたとも思っていましたが、こんなに全然違う初稿版を聴かされるとかえって、改訂稿の普通のヴァージョンが懐かしくなってしまいます。演奏自体はインバルの指揮する都響の響きは超美しくて、素晴らしいものでした。ダブルコンマスの矢部達哉、四方恭子を始め、ほぼ、都響のベストメンバーが揃った演奏はまったく隙のない最高の演奏でした。これで普通のブルックナーだったら、文句なしにブラヴォーなんですけどね。この初稿版の第4番は第1楽章と第2楽章は改訂版の面影はありますが、第3楽章はまったく別物。第4楽章も主題は聞き覚えがありますが、ほとんど別物。今年7月のロトの演奏を聴いていなければ、珍しいものが聴けたと喜ぶところですが、こんなに立て続けに初稿版を聴かされると、やはり、改訂版のほうが聴きたいということになります。初稿版は新鮮で野性味を感じる作品ではありますが、音楽としての完成度はやはり、改訂版のほうに軍配を上げたくなります。

前半のウェーベルンは何とも素晴らしい演奏でした。短い作品ですが、うっとりと聴き入ってしまいました。ウェーベルンが母の死をテーマにした沈痛な雰囲気の作品ですが、都響は素晴らしいアンサンブルでファンタスティックとも思える魅惑的な演奏を聴かせてくれました。鈴木学のヴィオラソロ、矢部達哉のヴァイオリンソロの美しかったこと。あっという間に曲が終わってしまったのが残念なくらいでした。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:エリアフ・インバル
  管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:矢部達哉(隣の席はコンミスの四方恭子)

  ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 op.6(1928年版)

    《休憩》

  ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 WAB104 《ロマンティック》(ノヴァーク:1874年第1稿)


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のウェーベルンの管弦楽のための6つの小品を予習したCDは以下です。

  ジュゼッペ・シノーポリ指揮シュターツカペレ・ドレスデン 1996年 セッション録音

シノーポリが残してくれたウェーベルンの管弦楽全集。実にスマートな演奏です。


2曲目のブルックナーの交響曲第4番を予習したCDは以下です。

  エリアフ・インバル指揮フランクフルト放送交響楽団 1982年9月 フランクフルト、アルテ・オーパー セッション録音

1874年初稿版の貴重な録音。演奏も見事です。



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