fc2ブログ
 
  

濃厚なロマンのシェーンベルクの浄められた夜 小泉和裕&東京都交響楽団@サントリーホール 2023.1.12

今日が音楽の聴き始め。やっぱり、サントリーホールです。久々のコンサートです。ほぼ、2週間ぶり。いきなり、シェーンベルクの浄められた夜とは刺激が強過ぎます。昨年はピアノ三重奏曲版で聴きましたが、大規模な弦楽合奏版で聴くと、また、味わいが違いますね。次は原曲の弦楽六重奏版で聴きたいものです。

小泉和裕が練り上げた都響の演奏はやはり、見事なものです。この曲は標題音楽で2人の男女が月の夜に深刻な話で葛藤するものですが、saraiはむしろ、絶対音楽として、後期ロマン派の一つの到達点の音楽を味わった気分です。ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」やマーラーの交響曲群のような究極の情念の音楽の極みに比類するものです。デーメルの詩にインスパイアされた音楽は美しさと情念が織り上げられたもので、その凄まじさはまともに聴いていると、感覚がおかしくなりそうです。都響のメンバーもいつも以上に真摯な姿勢で入れ込んだ演奏です。指揮者の小泉和裕だけが冷静に音楽をコントロールしているように感じられます。何度も熱い情念が激しく燃えさかり、最後はやさしくカタルシスに至ります。お正月明けに聴くような音楽じゃありませんね。でも、やっぱり、音楽は素晴らしい!と実感しました。都響の圧倒的な弦楽アンサンブルの美しさにも感嘆しました。

休憩後はブラームスのピアノ四重奏曲第1番をシェーンベルクがオーケストラ用に編曲したものです。実演で聴くのは多分、2回目でしょうか。原曲の室内楽版はフォーレ四重奏団の素晴らしい演奏を3回聴きました。3回とも凄い演奏でした。それを超える演奏は無理でしょう。シェーンベルクがこの曲を気に入って、 オーケストラ用に編曲した気持ちは理解できます。都響の大編成のオーケストラが素晴らしい響きで演奏します。特に弦楽合奏のパートはブラームスの素晴らしさを満喫します。曲が盛り上がったのはやはり、第3楽章からです。盛大な音楽が響き渡り、中間部の行進曲は何とも威風堂々たるものです。そして、第4楽章の速い動きの音楽はロマ風に盛り上がります。まるでハンガリー舞曲みたいに響きます。勢いよくフィナーレ。フォーレ四重奏団を聴いていなければ、特上の音楽だったかもしれません。どうしても、フォーレ四重奏団の演奏が脳裏をよぎりながら聴いてしまいました。

今日はお正月明けでシェーンベルク三昧とは面白い始まりになりました。きっと、今年は新ヴィーン楽派の音楽をたくさん聴けるのかもしれません。100年経っても彼らの音楽は新鮮で刺激的です。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:小泉和裕
  管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:四方恭子(隣の席は矢部達哉)

  シェーンベルク:浄められた夜 Op.4

    《休憩》

  ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 op.25(管弦楽版)

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のシェーンベルクの浄められた夜を予習したCDは以下です。

  ジュゼッペ・シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦楽団 1992年 セッション録音

いつもカラヤンとかブーレーズでは面白くないので、シノーポリを聴きました。シノーポリは新ヴィーン楽派の作品をこの後、まとめて、シュターツカペレ・ドレスデンと録音していますが、フィルハーモニア管と録音したこの作品は録音しませんでした。シノーポリらしい濃厚な演奏です。ある意味、マーラー的かもしれません。


2曲目のブラームスのピアノ四重奏曲第1番 (管弦楽版)を予習したCDは以下です。

  ロバート・クラフト指揮シカゴ交響楽団 1967年 セッション録音


現代音楽のスペシャリストであるクラフトの精密な演奏。シカゴ響も素晴らしい演奏。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!








関連記事

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR