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金川真弓の曇り後晴れの会心のブラームス、そして、ヴァイグレの見事なシューマン  ヴァイグレ&読売日本交響楽団@サントリーホール 2023.2.17

金川真弓が遂にブラームスのヴァイオリン協奏曲に挑むというので、これは聴き逃がせません。saraiにとって、この曲はヴァイオリニストの力量を計る試金石だと思っています。失礼ながら、幾多のヴァイオリニストをこの曲で評価してきて、合格した人と不合格の人を選り分けています。最高点で合格したのは、庄司紗矢香やヒラリー・ハーンなどです。さて、今日の金川真弓は第1楽章が合格ラインすれすれ、第2楽章以降は最高レベルで合格です。第1楽章はどうやら極度の緊張感で力が入り過ぎて、高域の響きはよかったのですが、低域の響きが全然だめ。音楽表現も固いもので音楽への没入感に乏しく、saraiははらはらしながら聴いていました。事実、彼女自身も第1楽章の後、体をリラックスするしぐさをしていました。頑張れと声援を飛ばしたくなるような状況でした。第2楽章は冒頭、オーケストラの前奏でオーボエの美しい独奏が続きます。この読響の美しい演奏に触発されたのか、金川真弓は柔和な表情で美しいヴァイオリンを奏で始めます。第1楽章とはまったく次元の異なる素晴らしい演奏です。美しい高域の響きだけでなく、低域の響きも実にリッチです。そして、何よりもブラームスの描いたロマンの世界が素晴らしく表現されています。saraiはすっかり安心して、ブラームスの美しい音楽に没入し、うっとりと魅了されます。実に素晴らしい第2楽章でした。そして、一気に第3楽章に突入していきます。金川真弓の勢いあるヴァイオリンはもうゾーンにはいったかのごとく、会心の出来栄えです。彼女を先頭にして、ヴァイグレ指揮読響も続いていきます。圧巻のフィナーレでした。いやー、よかった、よかった。金川真弓の応援団のような気分のsaraiはすっかり上機嫌です。

順番は逆になりますが、冒頭で演奏されたベートーヴェンの「コリオラン」 序曲は最初のトゥッティの素晴らしい響きに始まり、ヴァイグレの素晴らしい指揮で古典派のきっちりした音楽を存分に味わわせてくれました。何とも 構築力に満ちて、アンサンブルも最高のベートーヴェンでした。

休憩後、シューマンの交響曲第2番。詳しくは述べませんが、精神的に苦しかったシューマンが渾身の力で創造した傑作をヴァイグレの見事な指揮、読響の素晴らしいアンサンブルで描き尽くしたという感でした。とりわけ、第3楽章の抒情に満ちた演奏は今日の白眉とも言えるものでした。演奏機会の少ないシューマンの名作を素晴らしい演奏で聴けて、シューマニアーナのsaraiは大満足でした。
それにしても、読響はいつ聴いても最高の演奏をしてくれます。凄いオーケストラだと感服するのみです。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
  ヴァイオリン:金川真弓
  管弦楽:読売日本交響楽団  コンサートマスター:長原幸太(ダブルコンマス、林悠介)

  ベートーヴェン:「コリオラン」 序曲 Op.62
  ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77

   《休憩》

  シューマン:交響曲第2番 ハ長調 Op.61

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のベートーヴェンの「コリオラン」 序曲は以下のCDを聴きました。

 ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団 1966年10月29日 クリーヴランド、セヴェランス・ホール セッション録音

実に見事な演奏です。


2曲目のブラームスのヴァイオリン協奏曲は以下のCDを聴きました。

 リサ・バティアシュヴィリ、クリスティアン・ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン 2012年6月 ドレスデン セッション録音
 
バティアシュヴィリの最高のヴァイオリン、そして、ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデンの見事なサポート。しかし、2013年4月にゼンパーオーパーで映像収録された演奏はまったく同じメンバーながら、バティアシュヴィリがさらに素晴らしい入神の演奏を聴かせてくれました。それ以来、saraiはバティアシヴィリにはまっています。


3曲目のシューマンの交響曲第2番は以下のCDを聴きました。

 レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1985年11月 ウィーン、ムジークフェラインザール ライヴ録音

バーンスタインがウィーン・フィルの豊かな響きで描き出したシューマンの濃厚な世界です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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