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マーラーはベルリン・フィルで・・・

2011/07/05 00:04
世界の1流オーケストラを生で聴いてみたい。これはクラシックファンの夢です。
saraiもたいていのオーケストラを生で聴きました。そして、残った大物がベルリン・フィル。

以前もご紹介した「グラモフォン」が選んだTop20(2008年)を見てみましょう。

1位:ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
2位:ベルリン・フィル
3位:ウィーン・フィル
4位:ロンドン交響楽団
5位:シカゴ交響楽団
6位:バイエルン放送交響楽団
7位:クリーブランド管弦楽団
8位:ロサンゼルス・フィル
9位:ブダペスト祝祭管弦楽団
10位:シュターツカペレ・ドレスデン
11位:ボストン交響楽団
12位:ニューヨーク・フィル
13位:サンフランシスコ交響楽団
14位:マリインスキー歌劇場管弦楽団
15位:ロシア・ナショナル管弦楽団
16位:サンクトペテルブルク・フィル
17位:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
18位:メトロポリタン歌劇場管弦楽団
19位:サイトウ・キネン・オーケストラ
20位:チェコ・フィル

BEST10でまだ生で聴いていないのは2位のベルリン・フィルだけになりました。正確を期して言えば、8位のロサンゼルス・フィルは何十年も前の若かりし頃に聴いただけですが、ちゃんと演奏は記憶に残っています。あとはすべて最近の3年ほどで聴きましたから、自分なりの評価はできます。

で、いよいよ、ベルリン・フィルの秋の来日公演を聴くべく、大枚をはたきました。家族は呆れ顔!
ですが、曲目が何とマーラーの交響曲第9番。ベルリン・フィルの生を初めて聴くのにこれほど最適な曲はないというのがsaraiの勝手な言い分です。
昨年はゲルギエフ+ロンドン交響楽団の素晴らしいマーラー第9番を堪能しました。昨年もマーラーイヤー。そして、今年もマーラーイヤー。多分、2年間続いたマーラーイヤーの最後を飾るマーラーのコンサートにこのベルリン・フィルのマーラー第9番がなる筈です。昨年は聴く予定だったウィーン・フィルのマーラー第9番を聴き損ねましたが今度はベルリン・フィル。

ベルリン・フィルのマーラー第9番と言えば、CDで感動したバーンスタイン指揮のものが思い出されます。コンサートの前にはこのCDで予習しましょう。バーンスタインがカラヤンの牙城だったベルリン・フィルをただ1度だけ振った歴史的な演奏でもあり、ベルリン・フィルの気合のこもった演奏、バーンスタインの熱い指揮はまさに金字塔とも言えます。バーンスタインが振ったウィーン・フィルのビデオも戦慄するような演奏でしたが、このベルリン・フィルの演奏も1歩も引かない出来。マーラー演奏に関してベルリン・フィルはそれだけの力を持っているということです。

そのベルリン・フィルを指揮のサイモン・ラトルがどこまで鼓舞できるか、聴きものです。saraiとしてはハイティンクが指揮してくれれば言うことありませんけどね。ハイティンクは今年はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とシカゴ交響楽団でマーラー9番を振り、もちろん、素晴らしかったようです。チケットさえ手に入れば、世界のどこでも駆けつけたところなんですが、そんなに甘くありません。チケットが入手できるわけありません。

実はベルリン・フィルが生で聴くオーケストラとして最後まで残ったのはわけがあります。ドイツのオーケストラの重厚にして繊細な響きは大好きなんですが、TV,CDで聴く限り、ベルリン・フィルはドイツのオーケストラとは響きを異にして、非常にモダンでインターナショナルな響きがするんです。高性能なスポーツカーの響きです。指揮者によっては素晴らしい響きの音響だけがあり、そこには音楽を感じません。そのあたりが好みではなく、これまで聴くのを躊躇していました。それに加えて最高に高価なチケットなので、コストパフォーマンスが悪いわけです。

今回の来日公演はマーラーの交響曲第9番と聞き、彼らの並々ならぬ決意を感じました。その現場に立たなくてはと一瞬で思い立ちました。
前にも書きましたが、saraiにとって、マーラー9番は特別な曲です。人間の生と死に真っ正面から対峙した究極の作品。演奏する側も聴く側も生半可な気持ちではいられない音楽です。そして、フィナーレの後の静寂にすべてが込められています。これは生で聴くべき曲の最筆頭だと思います。

NHKのBSで5月18日のアバード指揮のベルリン・フィルのマーラー没後100周年記念コンサートが放送されました。昨日、その録画を聴きました。正直、最初のマーラー交響曲第10番アダージョはもっと美しく響いてほしいところ。そして、「大地の歌」、これはもうフォン・オッターのフィナーレの絶唱が凄かった。まるでかってのフェリアーが乗り移ったかと思うほどの歌唱です。聴こえるか、聴こえないか、瀬戸際のエーヴィッヒ、エーヴィッヒには痺れます。その絶唱を引き出したベルリン・フィルにも敬意を表したいと思います。木管のソロの素晴らしさが心に沁みました。
これはマーラー9番は期待するしかないですね。
全員の思いがひとつになれば、とてつもない演奏をする可能性を秘めたベルリン・フィル、その超演を楽しみに待ちましょう。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

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コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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