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シュポアやメンデルスゾーンの珍しい作品を特別な配置のオーケストラで聴く稀有な機会、しかも素晴らしい演奏 佐藤俊介&東京交響楽団@サントリーホール 2023.3.18

まずはオーケストラの配置が珍しいものに驚かされます。弦は左右にシンメトリーな配置。第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが対向配置で、中央にヴィオラが並びます。ヴィオラは前面に二人ずつ左右に並びます。チェロはその後ろに並び、コントラバスは後ろの左右に分かれて2群に配置されます。2管編成の木管、金管が後ろに並びます。

最初のシュポアのヴァイオリン協奏曲 第8番は佐藤俊介の指揮&ヴァイオリン。弾き振りというよりも、オーケストラ演奏のときも一緒にヴァイオリンを弾き、ほぼ、ずっと、ヴァイオリンを弾きっぱなし。指揮はほとんどなし。演奏は東響のアンサンブルが素晴らしく響きます。そして、佐藤俊介の独奏ヴァイオリンは超絶演奏であることを感じさせない自然な演奏で素晴らしい響きです。特に緩徐的なパートのオーケストラ、独奏ヴァイオリンが見事でした。珍しい作品を堪能しました。

続くベートーヴェンの交響曲 第1番も同じ配置で、佐藤俊介の指揮&ヴァイオリン。これがベートーヴェンの交響曲 第1番かと驚くような演奏です。オリジナル演奏とも違うし、無論、モダン演奏でもありません。ハイドン、モーツァルトの時代に遡ったような演奏にも思えますが、実にユニークな演奏。フルトヴェングラーの演奏を思い起こすと、まったく違った曲に思えます。これまた、珍しい作品の演奏を聴いた気分です。これはこれでよい演奏ではありましたが、正直、面喰いました。

休憩後もまったく同じ配置のまま、メンデルスゾーンの弦楽のための交響曲 第8番(管弦楽版)です。前半との違いは佐藤俊介がヴァイオリンを持たずに指揮に専念したことです。第2楽章はヴァイオリン抜きで、中央のヴィオラが中心となって、室内楽的な響きの演奏。この珍しい配置が見事に機能します。第4楽章の終盤の対位法的な演奏は素晴らしい響きで最高のアンサンブルです。東響の弦の素晴らしさが発揮されて、素晴らしい盛り上がりのうち、曲を閉じます。とても14歳の少年の作品には思えない素晴らしさ。メンデルスゾーンはモーツァルト以上に早熟の天才だったことが実感できました。

ところで、サントリーホールはマスクをしていたら、ブラボーのコールが解禁になりました。また、声を出さなければ、マスクもしなくてよいようです。大半の人は従来通り、マスクを着用していました。コロナも次第に収束しつつあるように思われますが、感染自体は収束していませんね。

そして、今日がコンサートマスターを10年間務めた水谷晃のラストコンサート。東響の顔とも言える存在だった水谷晃が去るのは寂しいですね。今日、姿を見せなかった首席オーボエの荒木奏美も退団。彼女も木管で東響の顔とも言える存在でした。東響がどうなるのか、心配です。首席ホルンも3人のうち、2人が退団。東響は大丈夫でしょうか・・・。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮&ヴァイオリン:佐藤俊介
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:水谷晃

  シュポア:ヴァイオリン協奏曲 第8番 イ短調 Op.47 「劇唱の形式で」
  ベートーヴェン:交響曲 第1番 ハ長調 Op.21

  《休憩》

  メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲 第8番 ニ長調(管弦楽版)


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のシュポアのヴァイオリン協奏曲 第8番を予習したCDは以下です。

  ヒラリー・ハーン、大植英次指揮スウェーデン放送交響楽団 2006年2月 セッション録音

シュポアの作品の録音は少ないので、このヒラリー・ハーンの録音は貴重なものです。無論、見事な演奏です。


2曲目のベートーヴェンの交響曲 第1番を予習したCDは以下です。

  レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1978年11月 ウィーン、ムジークフェラインザール ライヴ録音
 
かつて、全集盤のLPを購入したときの思い出がよぎります。今や、DSDとして聴けます。充足感に満ちた演奏です。


3曲目のメンデルスゾーンの弦楽のための交響曲 第8番(管弦楽版)を予習したCDは以下です。

  クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 1971年9月16-21日 和解教会(Versohnungskirche)、ライプツィヒ セッション録音

メンデルスゾーン没後125年に録音された全集盤です。メンデルスゾーンゆかりのオーケストラによる演奏は素晴らしい響きです。特に第4楽章後半の演奏は見事としか言えません。



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