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イリーナ・メジューエワのショパン・リサイタル、破格のバラード第1番@東京文化会館・小ホール 2023.7.9

メジューエワは昨年の暮れ、突然、久々の東京でのリサイタル、日本コンサートデビュー25周年記念リサイタルでブラームス、リストを中心にした演奏を聴かせてくれて、大変、満足しました。今回から4回シリーズで「ショパンの肖像」と銘打ったコンサートを催してくれます。saraiはショパンのファンではないので、ショパンに対する思い入れはありませんが、お気に入りのメジューエワの演奏を聴けるのが楽しみです。

1回目の今回はショパンの初期から中期ということですが、プログラムを眺めるとショパンのファンではないsaraiでもよく知っているショパンの名曲ばかりで、ショパンの名曲コンサートという感じです。

前半はまず、遺作のノクターンと幻想即興曲が嬰ハ短調つながりで演奏されます。極めて美しいタッチでの演奏です。メジューエワの力強いタッチは封印して、美しさを追求した演奏です。だからといって、通俗的に走るわけではなく、真摯な演奏です。これでメジューエワのショパンの世界の開幕です。

続いて、Op.18の「華麗なる大円舞曲」。ワルツの中で最も有名な作品ですが、これは美しさは影をひそめ、だからといって、力強さを前面に押し出したわけでもない疑問符のつく演奏です。演奏のスタイルの意図がつかめません。今日の演奏の中で一番、分からなかった演奏です。次のロ短調 Op.69-2のワルツは憂愁を秘めた美しい演奏で安心します。これでこそ、ショパンのワルツの面目躍如ですね。

続いて、マズルカ3曲。ポーランドの民俗的な雰囲気はあまりありませんが、とても美しい演奏です。

前半の最後はアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ。これは大曲です。後半のポロネーズはまさに華麗極まるもので、素晴らしい演奏に魅了されました。

休憩後、後半はショパンの大傑作、バラード第1番です。ここでメジューエワは持てる力をすべて開放して、破格のショパンを聴かせてくれます。凄まじいエネルギーと情熱の演奏に深く感銘を覚えます。

続いて、エチュード10曲。メジューエワの技巧の確かさに裏打ちされた演奏です。「革命」や「木枯らし」は圧巻の演奏です。

気が付けば、名曲アワーも終了。メジューエワの真摯な演奏によるショパンの名曲の数々を堪能しました。


今日のプログラムは以下です。

  イリーナ・メジューエワ ピアノ・リサイタル 「ショパンの肖像」第1回(全4回)


  ノクターン 嬰ハ短調(遺作)
  幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66(遺作)
  ワルツ(2曲)(変ホ長調 Op.18「華麗なる大円舞曲」/ロ短調 Op.69-2)
  マズルカ(3曲)(ホ短調 Op.17-2/イ短調 Op.17-4/ハ長調 Op.24-2)
  アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22

   《休憩》

  バラード第1番 ト短調 Op.23 
  エチュード(10曲)
  (変イ長調 Op.25-1/嬰ハ短調 Op.25-7/ホ短調 Op.25-5/ハ短調 Op.10-12「革命」/
  ヘ短調 Op.25-2/ヘ長調 Op.25-3/ヘ短調 Op.10-9/変ト長調 Op.10-5「黒鍵」/
  イ短調 Op.25-11「木枯らし」/ハ短調 Op.25-12)
 
   《アンコール》
     ショパン:ノクターン第5番 嬰ヘ長調 Op.15-2
     ショパン :エチュード Op.10-3 ホ長調「別れの曲」


最後に予習について、まとめておきます。

すべて、イリーナ・メジューエワの録音したCDを聴きました。聴いたアルバムは以下です。

 ショパン・リサイタル 2010 2010年7月15日 クロスランドおやべ・セレナホール(富山県小矢部市) ライヴ録音
 ショパン:19のワルツ集 2015年7月 & 9月、新川文化ホール(富山県魚津市) セッション録音
 日本デビュー20周年記念リサイタル 2017~2018 2017年11月18日 東京文化会館・小ホール ライヴ録音
 京都リサイタル2016 (ショパン・リサイタル) 2016年9月29日、京都コンサートホール〈アンサンブルホールムラタ〉 ライヴ録音
 ショパン:エチュード集(24曲) 2009年7月&9月 新川文化ホール(富山県魚津市) セッション録音

いずれも素晴らしく美しい演奏です。セッション録音とライヴ録音の違いがほとんどないのに驚きます。なるべく最新の演奏を聴きましたが、メジューエワのすべてのCDを所有しているわけではないので、すべて最新の演奏を聴いたわけではありません。それでも一番古い2009年の録音でも完成度の高い演奏を聴かせてくれます。



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ジャンル : 音楽

       メジューエワ,

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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