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秋の京都2023:相国寺と承天閣美術館

秋の京都、四日目です。

本来、昨日、書く筈でしたが、横浜の自宅に戻り、夜、どっと疲れが出たようで、眠くて眠くて、宵っ張りのsaraiでも深夜まで起きていられませんでした。ということで、1日遅れですが、以下、当日に書いたような記事になっていますが、ご容赦ください。

予定が未定の最終日。もう、大事なイベントは無事、終わったし、これまでsaraiが気になっていた承天閣美術館に行ってみましょう。合わせて、承天閣美術館のある相国寺の秋の特別展示も見ておきましょう。
相国寺と承天閣美術館の資料は昨日、京大近くの古書店で配偶者が見つけてくれました。《古寺行こう》というシリーズの1冊で綺麗な図版の多い雑誌ですが、何と200円という掘り出し物。前日にきっちりとこの資料で予習して、相国寺に向かいます。
最終日ということで気が緩み、昨日までは市バスに乗って移動していましたが、ホテル前でスマホを取り出し、スマホアプリ、GOでタクシーを呼びます。たった3分でタクシーが来ます。凄く便利ですね。
相国寺前にあっという間に着きます。タクシー料金はアプリ清算ですから、何もせずにすぐに降車。いやはや便利。
相国寺の総門です。さすが、京都五山の第2位という貫禄です。ちなみに相国寺は臨済宗相国寺派の本山として、山内塔頭のほか、山外塔頭として、金閣寺、銀閣寺を擁しています。

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長い参道を歩いていくと、異形の建物があります。鐘楼(洪音楼)です。入母屋造、本瓦葺の建物で袴腰を付けています。

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やがて、禅宗の伽藍に突き当たります。正面には切妻の白い壁が印象的な庫裏(香積院)が目を惹きます。

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現在、秋の特別展で法堂(はっとう)、方丈、開山堂の内部が公開されています。シニア料金の700円を払って、まず、法堂に入ります。
法堂の中に入ると、天井に描かれた狩野光信の蟠龍図(ばんりゅう図)が目に飛び込みます。

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案内の方の説明では、どの方向から見ても龍の顔がこちらを向くということですが、やはり、一番、表情が豊かなのはピンポイント。それは下で手を叩くと音が反響する鳴き龍という現象が起きるポイントと一致しています。絵師はそこから見ることを想定して描いたんだろうということでsaraiと配偶者の意見が一致します。
ご本尊の釈迦如来坐像もそのあたりからは比較的近くに見えます。

次いで、方丈に入ります。方丈は25m×16mという広さで室内は全168畳という大規模な建物で四方に広い縁が巡らせてあります。その縁の正面には白砂を敷き詰めた前庭があり、その先に法堂の巨大な建物が威容を誇ります。

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法堂の建物は大きな裳階(もこし)の上に反り上がった瓦屋根が載る堂々とした外観です。
前庭の白砂は光を反射して方丈の室内を照らす仕掛けになっています。

最後に開山堂に入ります。縁の前面には白砂を敷き詰めた枯山水の南庭があり、その奥には名木が配された築山があります。しばらくすると、紅葉が赤く染まり、さらに美しさを極めそうです。

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さて、いよいよ、承天閣美術館に向かいましょう。美しい庭の中を抜けていきます。
おっ、ツマグロヒョウモンが花の蜜を吸っています。

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承天閣美術館は現在、若冲と応挙という企画展のⅠ期目です。円山応挙の傑作、重要文化財《七難七福図巻》全三巻と画稿、下絵を一挙公開中です。なお、第Ⅱ期は伊藤若冲の傑作、重要文化財の《鹿苑寺大書院障壁画》五十面を一挙公開するそうです。

まずは若冲の動植綵絵(コロタイプ複製)全30幅。オリジナルは三の丸尚蔵館所蔵(要するに皇室ゆかりの品)。心なしか、オリジナルに比べて、精彩を欠くような気がしますが、鶏の描かれたものは素晴らしいです。なお、コロタイプ複製というのは、顔料による写真プリント技法です。オフセットに比べて、網目のないのが特徴ですが、多色印刷が難しいようです。京都の便利堂という専門店が文化財の複製制作で秀でているそうです。

動植綵絵全30幅中、saraiが心酔する3幅をご紹介しましょう。

《群鶏図》です。凄まじい構図です。そして、あふれかえるような色彩です。さらに、若冲の特徴である徹底した精密な写生が素晴らしいです。

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《芦雁図》です。これは驚くような構図ですね。芸術性では動植綵絵中、随一かもしれません。それにとても美しい!

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《牡丹小禽図》です。鮮やかな花の色彩の乱舞に魅了されます。

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次に若冲の釈迦三尊像は仏画とは言え、若冲らしさが横溢しています。以前見たときはそのよさが分かりませんでしたが、今回、初めて、この作品の素晴らしさが分かりました。

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左から、普賢菩薩像、釈迦如来、文殊菩薩。とりわけ、左の普賢菩薩は白象の上に座し、色鮮やかな衣を纏い、人間的な表情が印象的です。

続いて、円山応挙の《七難七福図巻》全三巻を見ますが、その膨大な絵巻物に舌を巻きます。こんなものをよく描いたものです。応挙の画力の凄さを実感しました。上巻が天災、中巻が人災、下巻が福寿ですが、特に中巻の人災の凄惨な絵に驚愕しました。とてもここに公開できるような絵ではありません。

今日の予定はここで終了。ちょうど、門内から出るタクシーをつかまえて、京都駅に直行。無性に食べたくなった京都ラーメンを拉麺小路にある名店、北白川のますたにでいただきます。

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久し振りに最後の一滴まで、美味しく感じながら食べました。うーん、満足。
帰りましょう。新幹線の指定を1時間早めて、なおかつ、土産物をきっちり買い集めて、乗車。
素晴らしい旅になりました。

1万7千歩、1万4千歩、1万9千歩、8千歩が4日間の歩数。こんなに歩いたのは久しぶり。足の痛みがぶり返さなければいいのですが・・・。



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